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メンタルケア、社会貢献… いま音楽を支える「新しい仕事」5選(NSOM19_memo#01)

2019年7月10日に実施された「新しい音楽の学校」第2回講義。『All Digital Music』編集長のジェイ・コウガミが、「『新しい裏⽅』の仕事:再定義される⾳楽ビジネスのプロフェッショナル」と題したレクチャーを行なった。

そのなかで紹介された、大きく変わりゆく音楽業界に対応して生まれた新しい「仕事」の一部を「まとめ」形式でお届けする。

1:The 73 Percent|メンタルケア

スウェーデンの音楽ディストリビューター・レコード・ユニオンが実施した調査プロジェクト。自社のサービスのユーザーにあたる、インディペンデントなアーティストに対するサポートの一環として、彼/彼女らのメンタルヘルスについてのリサーチを実施。結果、73%が精神障害を、33%以上がパニック障害を持っていることが明らかになった。それを受けて同社はアーティストのメンタルヘルスをケアするプロジェクトを募集。選出した3つのプロジェクトに対して、30,000ドルを寄付した。
https://www.the73percent.com

2:PLUS 1|ソーシャルグッド

Tyler, The Creatorが2018年に主催したフェス「CAMP FLOG GNAW」では、チケット代のなかから1ドルを喘息の基金に寄付する取り組みが実施された。そのサポートを行なったのは「Plus 1」というNPO。喘息に限らず、女性権利の向上や環境問題にも寄付を行ない、アーティストと社会の接点を深める活動を続けている。
http://plus1.org

3:Rap Camp by Def Jam|エデュケーション

老舗ヒップホップレーベルのDef Jamが実施する教育プログラム。同社のスタジオで若手トラックメーカーやプロデューサーが、ベテランエンジニアたちから音楽業界に関するレクチャーを受ける。DIYで制作を行なってきた彼/彼女らは、業界の先輩たちから「プロの仕事が何なのか」を、曲作りやセッションを通じて学んでいく。
https://www.defjam.com

4:LaPolt Law|ライツマネジメント

エンターテイメント業界を専門とするアメリカの弁護士事務所。業界では最も影響力がある事務所のひとつで、ストリーミングサービスなどの最新の状況に合わせた著作権法「音楽近代化法(Music Modernization Act /MMA)」の設立を支援した弁護士が所属している。
http://lapoltlaw.com

5:Create Music Group|ライツテック

カリフォルニアにある音楽専門の権利処理エージェンシー。YouTube、SoundCloudなどで使用された音源が合法的なものかどうかを監視し、そこからロイヤリティを算出する技術を開発、インターネットから得られるべきすべての著作権収入を集めることをミッションとしている。MARSHMELLO、MIGOSなどの大物アーティストもクライアント。
https://createmusicgroup.com

カバーイメージ:from https://www.the73percent.com
文:矢代真也

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