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アイドル部(+メリーさん)全員描いてみた感想文のようなもの

【注意書きのようなまえがき】

※記事ではなくブログの代用みたいにしている文章です。ご注意下さい。

 この文章にはユーモアに富んだ面白いことも書いてなければ、真面目なことも書いていません。

 今まで描いてきた一つ一つのイラストを振り返りながら、その絵を描いている途中の思い出を振り返ったり、その子の好きなところをつらつらと書いてみたり、隙あらば自分語りしたりしています。一部、昨年10月以降の騒動に関して触れる部分もあります(騒動そのものに関して深くは言及していません)。言うなればこれから綴られるものは自己満足の塊です。

 過去のツイートで言及済みのことも含まれます。それでも読んだるか、別にいいよ、って方だけ目を通して頂ければと思います。読み終えたあとで、くそつまんねぇ時間返せとか言われてもお応えしかねますので悪しからず。


 まず前置きとして、何故唐突に一介の社会人でありただのファンだった私がどっとライブの子たちの絵を描こうと思い立ったか、ということについて触れさせて下さい(そのあたりの事情はどうでもいいって方は絵が出てくるまで読み飛ばして下さいな)。

 何故描き始めたのか、その理由を端的に結論から言えば、「どっとライブの彼女達に救ってもらった恩返しがしたかったから」ということになると思います。
 まず彼女達に伝えたい想いは、なによりも感謝なのです。私はどっとライブ以外のVtuberに関しては有名どころを除きほとんど知らないですし、追いかけてもいません。アイドル部の彼女達を知ったのは以前から知っていたシロちゃんからだったと思います。

 仕事で一度メンタルを完全にやられてから身体の調子がずっと良くならず、今も完全には治ってないのですが、それでもどっとライブに出会って、はまってからは徐々に良くなっていきました。心を立て直すための、必要不可欠なものになっていました。とはいえイベントには参加せず、配信とアーカイブとニコニコ動画のMMD動画をつまむくらいのライトなファンの一人でしたが。

 それでもこれからもずっと追っていこう、推していこうという中で起こったのが、10月以降の件でした。

 自分の心の支えが、大好きなものがなくなってしまうかもしれない――その恐怖たるや、筆舌に尽くし難いものでした。ファンのみんなさんの中にも、同じ不安に苛まれる方がいたのではないかと思います。私もその一人でした。

 以前より使っていた鍵垢で配信の感想を独りごちているだけでは、何もできないまま、彼女達に何も伝えられないまま、終わってしまうかもしれない。彼女達に向けて自分に何かできないだろうか。このままでいいのだろうか――そんなことを考えているうちに、ふと「描こう」と、そう思いました。

 オタクのサガか、下手の横好きで絵は昔にちょこちょこ描いていました。それでも数年ぶりのことで、最後にしっかり描いたのは7、8年くらい前のこと。神絵師が既に大量にいる界隈で、そんな奴がFAを描いたとして何になる? まだちゃんと続けていた小説の方がいいのでは、と。

 それでもやると決めたのは絵で、勢いが萎む前にと急いで古いペンタブを引っ張り出しました。でも、誰から描こうと箱推しであるがゆえに悩んで、決めかねた私は結局ルーレットに全てを委ねました。運命の一人目。最初に出た目は、あずきちでした。

 ひとまず以前に作ったまま放置していたツイッターのオープンアカウントに、「とりあえず.LIVEの誰かの絵を描こうと思いつつ、誰から描くか悩んだのでルーレットに委ねた結果、栄えある一人目はあずきちに決まりました。とりあえずこの土日頑張る」とツイートしました。まだフォロワーが一人もいない、そんなアカウントの一ツイート目に、そっといいねが一つ付きました(すいません。ありがたい話ではありますがこういうのに慣れてないのもあって正直こわっ!って思いました)。

 ――全てはそこから始まりました。かの騒動が起こってから一週間余り、10月18日のことでした。
 ここから先は、それぞれのイラストについて言及していきます。

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あずきち

 そんなわけで一人目はあずきちですね。後にふーさんを描くまでは、私の絵の中ではいいね数一位を保持し続けました(というかふーさんについては後述の理由があるので、未だに実質一位です)。

 あずきちについてはそもそも練習、リハビリのつもりという前提がありました。正確には、アイドル部全員描きそのものがFAというよりは練習という名目で始めたものでした。その中でもあずきちは一番目だったので、当時フォロワーさんは一人もいませんでしたし、誰かに見られるという意識もさほどなく、そもそもフォトショップに触るのも久しぶりのことでしたから、その気が強かったですね。

 ただ、一人目があずきちだったことに、少し安心感があったことは確かです。勿論、どの子を描くのも大変といえば大変で一筋縄では行かないのですが、それでも作画カロリー的に、あずきちよりももっと大変な子がいると思っていたからです。あずきちのおかげでリハビリで挫折せずに済みました。ありがとうあずきち。

 他のイラストが完成までに1週間〜2週間の時間がかかっているのに対して、あずきちは三日で完成させています。ブランクをひしひしと感じつつ、レイヤーの分け方も、ブラシの設定もままならない中、とりあえずで完成までこぎつけたわけです。

 あずきちといえば着ているパーカーが可愛すぎる(勿論あずきち自身も可愛すぎる)わけですが、そのデザインを描ききれる自信は毛頭なかったので、とりあえずダボッとさせて華奢な感じを出したいなと思っていました。……でも実際は立派なものをお持ちなんですよね。そういう意味ではちょっと小さめに描きすぎたかなぁという気はしています。あと、手はニャンニャンさせたくて猫の手っぽくしたかったのですが、出来上がってみれば拳を突き出しているだけって感じになってしまったというオチ。ちょっと勇ましさも出てそれはそれで可愛らしいのでよしとします。

 塗りも手をかけずで、線に色を付けるのも忘れているので、今思えばかなり直したいところいっぱいなのですが、それでもこの絵が相当に伸びているので、何がなんだかもう分かんねぇということで今はもう伸びとかは気にしなくなりました。このイラストを上げたのが早朝だったと記憶していますが、その日は通知がポコポコ断続的になり続けるという状況に初めて遭遇し、なんだか一日心がソワソワして落ち着かなかったのをよく覚えています。

 背景もなしじゃ寂しいなぁと思って一時間かそこらでさくっと描きました。背景って、描きたいと思っている背景が描けた試しがありません。そりゃ勉強も練習もしてこなかったので当然なんですが、まずは人物を上手く描けるようになりたいので結果後回しになってしまっているというのはありますね。当初はビルの屋上に腰掛けさせようかとか思っていたんですが、すぐに無理だと諦めて、お手軽な感じで済ませてしまったというのが真相です。結果的にそれが画面をごちゃごちゃさせずに上手くいったのかもしれません。俯瞰にしたのは、背の小さい子に上目遣いさせたかったからです。趣味です。趣味。

 あずきちの好きなところは、その独特な世界観もそうですが、なんとなく煙に巻いたような、本心を見せようとしないミステリアスさであったり、でも他のメンバーに深くツッコまれると照れながら誤魔化したり、ときにたじたじになってしまったりするシャイなところであったり……結構可愛いの玉手箱なんですよねこの子。知れば知るほどに不思議さの奥の可愛さが顔を覗かせて見るものを虜にする。だからもっと知りたいと思わせる。なのに供給が限られているという……罪作りな子です。本当に。

 動画によって見せてくれる顔も色々あって、さまざまな魅力溢れる部分が幾重にもなってぶつかってきて、ある種分厚い「キャラクター」の向こうに、時々素っぽいところが見えるとたまらなく嬉しくなる。あずきちのことをもっと知りたいから、会いたい、顔が見たいと、いつだって思っています。

 このあずきちは最初に描いてからずっとアイコンにしているので、私はどうやらあずきちの人と他の方には認知されている側面もあるようで……アイコンとしてたしかに気に入っていて、他の絵をアイコンにするのもなんか違うなぁという感じもあります。アイコン用の絵を描くまでは、多分このままでしょうね。まあ、変えるタイミングを逸してしまったのが主な理由なんですけど。一応箱推しです、と改めて言っておきます。

 とはいえ、この絵から始まって、そこからいろいろな人と繋がり始めました。未熟さの塊ではありますが、それでも愛おしい第一作目です。

……と、こんな内容がずっと続いていきますからね。お分かりの通り毒にはなっても薬にはなりゃしません。それでもいいよって方は続きをどうぞ。




たま会長

 二作目はたま会長です。私は彼女を呼称するとき、基本的には「たま会長」と呼びます。彼女は生徒会長、つまりみんなのまとめ役であり、リーダーであり、牽引者でした。……「でした」と過去形を使わないといけないのは、未だに寂しさが拭えませんね。とにかく、その敬意と、想いを込めて、たま会長と、そう呼んでいます。

 この絵にはありったけの想いを込めました。熱量で言えば他の子の絵と比べても恐らく一番だったでしょう。だからかは分かりませんが、当時の私にとってこの絵は「出来過ぎ」ました。ちなみに一番リツイート数が多いのはこの絵です。実力以上のものが発揮できたと思います。定かではないですが、一番フォロワーが増えたのもこの時じゃないでしょうか。まあ、それゆえにこれから先の一時期は苦しむことになるわけですが……

 込めた願いといえば、笑顔でまた会いたい、それだけでした。彼女のあの楽しそうな、咳に間違われる特徴的で可愛らしい笑い声をもう一度聞けたなら。今は悲しみの雨の中にいたとしても、その雨が止んだなら、どうかその涙を拭って微笑んでほしい――もうそれは泡沫の夢のように、淡く溶けてしまった幻の未来の光景です。

 涙を流しながらも微笑む、という微妙な表情を表しきれたかどうかでいえば、正直微妙だったかもしれません。奇跡の産物とはいえ、実力がまだ追いつかないですね。

 表情以外だと、どの部分を描きたいかというので、かなりポージングには悩みました。おへそが出ているのも可愛らしいし、脚も魅惑的だし、銀髪も美しい……素敵集合体が過ぎるんですよね。しばらく悩んだのち、振り向いている様子とお背中を描きたいなという結論に落ち着き、このような感じになりました。

 絵を描くために資料として改めてたま会長のアイドル衣装をまじまじと見ましたが……いやぁ、発表当初から言われていたことですが、本当にすごい衣装ですこれ。露出度で言えば正面から見ればさほど高くない落ち着いた雰囲気のように見えて、背中はがっつり空いているし、パンツも片方だけガッツリカットされているという大胆さ。ワインレッドの落ち着いたようで情熱的なカラーリングに背中のリングがハート型という可愛らしい意匠。そして下腹部の一筒。たま会長の為にデザインされて素晴らしい衣装だなぁと、見れば見るほどに感動しました。描くのはめちゃくちゃに大変でしたが、大変そうな部分をあまり描かずに済む構図にしたおかげで、なんとかなった感じはありますね。

 この頃から本当にありがたいことに、私の絵を「綺麗」だと言って頂けることが時々あります。大変ありがたいのと同時に、なんだか恐縮してしまう言葉です。綺麗、美しいもの(見た目にかかわらず、感覚的、精神的なものでも)を前にすると、何故だが涙が出てしまう私なので、それくらいのレベルにいつか到達したいなと、遠すぎる夢を抱いています。とはいえ、私が綺麗だと思う彼女たちの、その片鱗でも形にすることが出来ていたとしたなら、これほど嬉しいことはありません。

 たま会長のマイクラ配信が凄い好きで、未だに作業用BGMとして時折重宝しています。ファンとの交流の仕方や距離感も上手くて、あざとくて、ちょっと蠱惑的。同時に幼さも感じさせて、守ってあげたいような、でも甘えたいような……アイドルらしくないと自己評価する彼女は、それでもどこまでもアイドルで。多才でカリスマ的魅力に溢れた彼女の虜になるなという方が、無理な話だと思います。

 私は以前から麻雀は打てるのですが、たまーじゃんは当然買いました。麻雀を知らない人でも、麻雀に興味を持って、「やってみたいな」と思わせるような、素敵な本です。実際、たま会長の影響で麻雀を覚えた、麻雀を始めたっていう人が多数いらっしゃるくらいですし、麻雀プロにもファンがいらっしゃるのですから、麻雀界において、夜桜たまという存在は無視し得ないくらいの存在に違いないですし、Vtuber界隈と他界隈を繋ぐ架け橋となった彼女が魅力的な子であったということは揺るがないものです。

 私の夢の中に、まだ彼女はいます、と言ったら、笑う人もいることでしょう。怒る人もいるかもしれません。今の状況もありますから。馬鹿なやつだと侮蔑する人もいるでしょうか。

 それでも、それを止めることは出来そうにないのです。好きであることに、変わりはないのです。なので、平にご容赦を、と頭を下げるくらいしか、私には出来そうにありません。

 これからも彼女は、私が見上げ、その瞬きに心奪われた12の星の一つなのです。



ちえりちゃん

 まず最初に言わせてください。

 ちえりちゃんは今日も可愛いなぁ!

……はい、ありがとうございます。

 ちえりちゃん、ひっじょーに大苦戦した記憶があります。前段たま会長のところで描いた通り、たま会長が自分の中で出来過ぎたために、その分上手くいかなさに悶々としました。あと単純にちえりちゃん難しいです。私にとって。今まで描いたことないタイプなんだと思います。

 ちえりちゃんのツーサイドアップ、難しくないですか? ハーフアップとかツーサイドアップって大好きな髪型なんですけど、クルンと巻いた可愛い感じを全然表現できなかったんですよね。そして制服のクリーム色も上手く表現ができなくて、全般的に塗りも上手くいかなくて……自分の実力不足を思い知りました。つまり伸びしろしかない。むやみにポジティブに捉えていきましょう。

 それでも、ちえりちゃんを描くからには可愛く描きたい! という想いは蒼空より高くマリアナ海溝より深くあったので、それだけは果たせるようにと描き上げました。途中結構挫けそうになっていましたが、それでも自分自身とちえりちゃんに向き合って、やれるだけはやったつもりです。

 当初はちえりーらんど風にしようと思ったのですが、遊園地背景とか全く描ける気がしなかったのでボツに。その余波で描くだけ描いていた従業員さんたちもあえなくボツになりました(上げていますが)。じゃあどうするかということで、たま会長のときは背景に桜を描いたなぁ、でも今は秋だしなぁ、なんてことを考え、季節感を出そうと思い、秋模様に落ち葉を散らしました(ただ、この頃はさほど落ち葉シーズンではなかったですね)。煉瓦畳も秋らしいカラーで。ここで作ったレンガのパターンは後のもちにゃんにも活用しています。

……あと、入れたかったのでうっすら入れたおばけちゃんに気付いた人はいたのかだけ、ちょっと気になっています。

 ただ、試行錯誤は功を奏さずで、がくっと反応数が落ちました。そっかーそりゃなーって感じで、なんだかフォローして下さっている皆様と、なによりちえりちゃんに申し訳ない気持ちでいっぱいだったのを覚えています。リベンジするときはこの時の何倍も可愛く描いてあげたいです。(色紙でリベンジしました。この時よりは可愛くかけたと思いますが、やはり反応数はイマイチ。ちえりちゃん、上手く描けなくてほんとごめんね……もっと可愛く描けるようにがんばる)

 ちえりちゃんの好きなところは、強さであり、アイドルらしさです。勿論可愛いところや意外と臆病なところ、気がついて思いやりができて、ホラーが好きで存外リアリストで、その他含めていっぱいちゅきなんですが、私が彼女の尊敬しているところを挙げるとするならば、まず述べなければいけないのは、その強さなのです。

 かの騒動の最中、ファンの不安を鎮めようと先陣を切り、率先して一番槍を務めた彼女。その後、ファンの為にとってのいつも通りを守ろうとし続けた彼女。多くの悪意に晒され、今は一時期と比べて落ち着いたとはいえ、未だ逆風の中に立たされる彼女は、それでも、従業員にとっての「花京院ちえり」であり続けています。それはまさにアイドル然とした姿で、私達の偶像を守り続けるべく奮闘していました。一時期はちえりちゃんの配信を見れば、涙を流していたように思います。その強さは、私にとって先に述べた「美しいもの」に違いありませんでした。

 彼女が自称する通り、彼女は実際は臆病で、不器用なのだと思います。それでも彼女は大事なものを守ろうと、妥協せず、努力し続けて、決して易しくはない道を全力で走っています。その背中を支えたい、応援したいと思うことに、なんの不思議があるのでしょう。

 ちえりちゃんは言います。「自分には何もない」と。なんとなくコラボなんかを見ていても思います。ちえりちゃんは周囲の仲間や相手に深く敬意を持って接していて、だからこそ自分にはない相手の長所を見つけるのが得意な子なんだろうと。

 でも何もない人に、数多くの従業員さん達がついていくはずがありません。こんなにも惹かれるはずがありません。

 ちえりちゃんは言いました。「いつか、推していてよかったと思わせる」と。既にそう思っているんですよ。私だけでなく、多くの人が。勿論これからだって、私は推していきます。

……なんだかちえりちゃんに関しては、そのキャラクターからパーソナリティに至るまで、とにかく色々考えて思い耽ってしまう私です。ただ、これ以上は本線から逸脱してしまうので、この文章上はこのくらいで。

 あ、時給上げて下さい。



ボス

 ボスを描くにあたっては、まずコンセプトをどうするかというところから悩みました。

 ちえりちゃんの時は「可愛く描く!」でぱっと決まったのですが、ボスは可愛くも描きたいし、清楚で綺麗な感じでも描きたいし、かっこよくも描きたいし……という感じで。悩んだ結果、自分の作風を考えたら清楚風に描くのがいいのかなぁ、というところに落ち着きました。タッチ的にかっこよく描ける自信もなければ、可愛いタッチもできなそうだったので。実質消去法です。

 とはいえ、清楚……どう描けば清楚になるの? って未だによく分からないです。なんで清楚になら描けるんじゃないかとか思ったのか。多分浅慮が招いた帰結だったのですが、とりあえずバイオリン持たせてみて、雰囲気出せた気はします。知らんけど。

 ただ、バイオリン描くのめっちゃ大変でした。未だに構造よく分からない。安易な思いつきのせいで苦労を背負ってしまった感が否めません。

 ところでボスからは、毎回意識的に塗り方を変えています。そもそもがデジタルイラストを真面目に勉強していたのが数年前だったので、塗りに対する知識が化石レベルだと気付いたからです。あと、ちえりちゃんのときに大苦戦してからというもの、塗りに対する苦手意識が明瞭化してしまったのを克服したかったからですね。表現の幅も結果的に広がるかな、と。なので影の置き方、ハイライトの入れ方、レイヤー効果について等、改めて勉強し始めました。今も勉強の最中で塗りへの苦手意識は拭えませんが。お絵かきの上達に終わりはないですね。

 背景はボスを描き上げたところで何となく決まりました。が、作業としてはちょっと手抜き工事してしまったところもあり悩ましい出来に。月の光が差し込む中、自分のためだけのコンサートを開いてくれる、っていうコンセプトは未だに悪くなかったと思っているんですけとね……雰囲気が出しきれなかったですね。反省点です。背景は本当に難しい。いつか自分の思い描く風景が描けるようになりたいものです。

 あとは、この絵はタグもつけてない下塗りが想像以上に伸びてしまって、「これ完成版の方が伸びないんじゃ……?」とあわあわしていたのをよく憶えています。結果はぎりぎりで完成版の方が伸びたんでほっと胸をなで下ろしました。

 ボスの好きなところとしては、その自然体の可愛らしさを挙げておきたいと思います。ちょっと飾らなさ過ぎて心配なところもあるんですが、等身大の可愛さがダイレクトアタックで押し寄せてくるんですよね。独特のワードチョイスも相まって、全体的に高火力。配信を全身で楽しんで「好き」を全力で伝えてくれる様子を見ていると、こっちも楽しくて、嬉しい気持ちになります。少年のような無邪気な心と共に、ちょこちょこ覗かせる可愛さ満点の女の子らしさ。オタクな側面もディープに覗かせて、妙に共感を覚える。そんな、普通なようで全然普通じゃない。なんとなく身近に感じて、知れば知るほど魅力に取り憑かれていくこの感じ。そりゃ好きになりますよ。当たり前ですね。

 最近は配信頻度も非常に増えて、それでもやっぱりいつものボスで。でも見るたびに、「今日のボスいつもより可愛いな」って思っている気がします。可愛さが無限に更新され続けている。変わらないけど、どんどん好きになっていく。それも、沢山配信してくれるからこそそんな風に思えるというのが間違いなくあって、それがとっても尊くて、ありがたいことなんだなっていうのを、ふとした時に思います。

 ウクレレ配信も最近結構やってくれて嬉しいです。ボスの歌は心の中の澱が取り除かれて、濾過されるような浄化作用があるので、定期的にやってほしいなという気持ちです。バイオリンやクラシック配信も心待ちにしている勢です。

 あとは、リレーを繋いだあの二ヶ月間についても、忘れることができないですね。ピノ様と二人で、「アイドル部リレー」を守ってくれました。イオリンも一緒に頑張ってくれていましたね。不安や心配もあったとは思うのですが、それでも彼女は自然体で、いつも通りで。私の心をほっと安心させてくれました。いつだって感謝の念を持っていますが、あの頃はいつも以上にありがとうの気持ちが胸の内で膨らんでいたように思います。

余談ですが、私はメガネが好きで、キャラメイクや着せ替え要素があるゲームだと、必ずと言っていいほどメガネをかけさせる傾向があります。なのでボスのメガネ愛、非常にシンパシーを感じる推しの一人です。


ふーさん

 正直、多分健康面で一番お世話になっている子です。というのも、翌日仕事の日は必ずと言っていいほどふーさんのASMRを聴きながら寝ているからですね。

 元々幼少から眠るのが下手で、入眠に一時間二時間かかるのとかザラだったのですが、社会人になってからというもの不眠症気味なのも相まって、しばらくは平日3時間も寝られない生活でした。それが今やふーさんのおかげで一時間以内には入眠できることが増え、なんとか倒れずに済んでいます。ふーさん、本当にいつもありがとう。ふーさんのおかげで生きています。

 ふーさんも非常に苦戦しました。髪、眼、服、どれを取ってもすんなり決まらなかったですね。どうにも私にとってはバランスが取りにくくて……いつかふーさん強化月間とかやりたいくらい。ふーさんに限った話ではないですが、これからは色々な服を着せたFAを描いてみたいです。

 ふーさんだったらもっとゆるふわな感じの服を着せてみたいなぁというのがあります。ゆるふわだけどアイドル衣装はホットパンツというちょっと活発な感じがギャップっぽくていいですよね。

 ナイフを抜かせたのは割と趣味です。刃の形状は私が好きなエストレイマラティオのサバイバルナイフを参考にしています。刃物好き、なんていったらヤバいやつ認定されそうですが、刃物好きな人結構いると思うんですよね……普通にスーパーとかホームセンターとかで包丁とかハサミとか見ているだけでも結構楽しかったりしませんか? 私の場合母もそうだったので、割合ノーマルなやつだと思ってますが。ってそんなわけないですね。そうですね。

 舌ペロさせることを決めた時点で、最初はナイフをペロさせようとしたんですがいくらなんでもそれはちゃうやろと無事思い留まりました。そういうコンセプトの絵だったらいいと思いますけどね。ラフ描いてみたらちょっと猟奇的な雰囲気まろび出ちゃったので、代わりにあいきゃんふらい型のキャンディをペロして頂きました。どこかしらにあいきゃんふらい入れたいと思っていたのですが、この配置が思い浮かんでよかったです。マスコットたちはせっかくだから入れたいんですが、絵の雰囲気や構図も含めると、思いつきで足していくのは難儀する場合があることを学びました。赤いおじさんとかべべべとかホットミルクちゃんとか、足したくても足せなかった子は結構います。

 ふーさんは構図的に眼が大きくなったので眼は他の子に比べてだいぶ描き込んでみました。描き込むの自体は楽しかったんですが、ちょっと色調がぼけてしまったかなーという感じですね。もっとキラキラした感じにしたかったんですけど、もうちょっと補色とかも気にしたほうがいいんでしょうね。色彩検定とか受けたら色塗りの幅が広がるのでしょうか。

 あとは、この絵についてはフィルター効果を使って塗りの雰囲気を変えています。多分、使わないよりは良くなっているはずです。多分。

 背景も、本当はお菓子をいっぱいに敷き詰めるというアイデアがあったのですが、作画カロリーから断念。とりあえず間に合わせで草を生やして空白を埋めるという作戦を取りました。ふーさんのイメージカラーを考えたら、もうちょっとライトピンクも混ぜたグラデーションにするともうちょっと明るい雰囲気の絵にできたかもしれませんね。

 完成してみれば、自分としてはもうちょっとやりようがあったかなぁという気持ちが残る絵でした。ふーさんとちえりちゃんは私の中では可愛いのステ振りが多いので、可愛さを強調して描きたいという気持ちがあるのですが、可愛いを表現するのって難しいです。(勿論本質的には全員可愛く描きたいわけですが)それでも、この絵がいいね数で一番伸びているのは、初めてのいいねとリツイートを、本人からしてもらって、多くの人に見て貰えたからです。

 あのときの興奮といったら、まるで仕事に手がつかなくて、喜びの感情が胸いっぱいに広がって……たまらず職場を一時飛び出して、寒空の下震えながら、涙ぐみながらふーさんに愛のツイートしたのを、今でも昨日のことのように覚えています。

 こういう表現の仕方が烏滸がましいことは重々承知していますが、私の「好き」が、本人に初めて届いたと思えた瞬間でした。

 ふーさんの脳を溶かされるような甘やかな声が、私は好きです。自分が可愛いと分かった上で、小悪魔みたいにあざとい振る舞いをするところが好きです。仲間を大切に想い、暖かな言葉をかけられる貴方の優しさが好きです。
悩んだり、挫けそうになったりしても、ファンの想いに応えようと頑張れる、そんなふーさんが大すき、やき。



ピノ様


 ピノ様について語る前にちょっと先んじて環境の話に触れると、ピノ様の途中から板タブを液タブに買い替えています。板タブさんが古いのもあって、筆圧感知がバグっていきなりごんぶと線引いたり、線が遥か彼方にすっ飛んだりというのがあずきちの頃からまま起こっていたのですが、時間が経つにつれ悪化の一途を辿り、流石に耐え難くなってきたからです。あと、液タブへの憧れが昔からあったので。買い替えに際してあの頃相談に乗って下さった方々、ありがとうございました。お陰様で大変快適になりました。

 ピノ様については、コンセプトが既に先行してあったので、描き出しに迷いはありませんでした。海中で揺蕩うピノ様が描きたかったのです。

 理想を言えばもうちょっと髪をふわふわさせると良かったかな、とは思いますが、あまり遊ばせ過ぎるとピノ様か分からなくなりそうだったので、このくらいに留めました。あと、フィルターの調節やマスクの使い方がよく分かってないので、全体的にちょっと暗い雰囲気になってしまったのは今後改善したいポイントです。

 丁度ガリベンガーでクラゲ回をやったところだったのでベニクラゲを添え、からじゃがさんも入れたかったので描き加えました。

 でも、そのあとのガリベンガーのEDで同系統の発想でとんでもなく素晴らしいイラストを描かれていらっしゃる方が大量にいらっしゃることが分かり、はーすごいと思いましたね。まあ、被りとか気にしたら何も描けねぇ! ってなるので、これからも気にせず描きたいと思ったものを描けるレベルで描きます。際限なく絵力高めていきたいですね。

 他にピノ様を描いているときに思ったことと言えば、服に小物が沢山あるってことです。それでもごちゃごちゃせずにスタイリッシュにまとまっているのは、すいひ先生流石でございます尊敬しています大好きですと頭が下がる思いなわけですが。線画は他の子と比べてもかなり時間がかかっているのではないでしょうか。ひとつひとつのパーツが素敵なので、できる限りごまかさないようにというのは顔晴ったポイントです。それはそれとして、体躯の面で言えばピノ様くらいの体型が一番描きやすかったです、というのはピノ様にとってはもしかしたら不本意かもしれないですね。

 あと書いておきたいこととして、やっぱりピノ様のあの眼は、描くにあたり力を入れたい部分の一つだったということです。あの吸い込まれるような、淡くも深く輝く眼は、他のどの子にもない特徴ですから。自分なりに上手くできたとは思うのですが、水の中という暗い画面と、絵全体でいうと小さいのであまり目立たないという。構図力ェ……

 ピノ様の魅力といえば、生き物に対する知見の深さは勿論のこと、意外と大人っぽいところとか、でも年相応に幼さを感じる可愛らしさだったりとか、冷静に状況を捉えることのできる視座を持っているところであったりとか。企画モノも色々と工夫を凝らしながら考えていて、むしさんたちに自分の配信を楽しんでほしいという気持ちをいっぱいに感じられて、ほんといい子だなぁと思います。

 ピノ様が好きなものをテンションマックスでウキウキで話しているのを見ていると、ついついこちらも笑顔になってしまいます。最近のもので特に印象に残っているものだと、バルファルクさんについて一時間ひたすら愛を語る配信とか、実にピノ様らしいというか、こんな配信するのピノ様くらいだよねって感じで、この生き物さんへの愛って、群雄割拠のVtuber界隈において唯一と言っていいくらいのピノ様の強みだと思いますし、もっともっと見せてほしいところです。

……あえて触れますが、12月、覚悟を胸に、涙ながらに彼女が打った楔が、未だに少なからず影響を残しているのを見ると、胸が苦しくなります。それでも前しか向かない、やるしかないと、今もむしさんたちを想って顔晴ってくれている姿に、ただありがとうという感謝としかありません。

  ピノ様が笑顔でいてくれること。ピノ様が好きを沢山伝えてくれること。ピノ様がむしさんたちと遊んでくれることが、楽しみでしょうがないし、イキったり生意気なこと言ったりしているのが可愛くてしょうがなくて、そんなピノ様をずっと見ていたい。そんな気持ちを目一杯込めて、これからもピノ様を描きたいと思います。

 これからも、ピノ様の楽しそうな「よっしゃー!」と「やったー!」がたくさん聴きたいです。勿論普通のお話も。ピノ様の雑談配信大好きなので。
新しいピノラボも待っています。



めめめ

 めめめぇ〜! 描くの難しいよめめめぇ〜!

 めめめはその高身長とすらっとした体躯、カラフルな衣装で、実に画面映えする子だと思っています。ただ、私には、それを、表現しきれない!!
髪はアウトラインだけ取ってもこもこを表現しようかとも考えつつ、結局一房ごと描いたわけですが、途中まで触手かなにかを描いている気分だったのは内緒です。画力がね、追いつかんとですよ。

 構図についてもどんなポーズでもさまになるのでどうしたもんかという感じでしたが、とりあえずせっかくめめめを描くなら靴下を描きたかったので、ついでに脱ごうとしてる瞬間にさせてみたり。ツイート上は脱がせたいみたいに書きましたが、実際はそこまでそういう欲はありません。むしろ履くところが見たい。

 まあ、描く前から大変なのは覚悟していたので、想定通りといえば想定通りだったわけですが、だからといって別に何かが楽になるということはなく、一から完成までずっとヒーヒー言っていたと思います。

 めめめは2D時代のめめめ自身の塗り方とか凄く素敵ですよね。私は真似できそうになかったので、とりあえず絵の雰囲気に合わせてちょっとコミカル風味が出せたらいいなぁと思っていたのと、途中で力尽きたのは覚えています。

 めめめをなんとか描き終わってよし完成だと思いきや、まだ背景が残っているわけですね。まずい、まだちゃんと考えてなかった……ということで、もう背景に力を捧げるにはHP、ヒットポイント、つまり体力が足りてなかったので、毛玉さん達で埋め尽くしたわけです。おかげでちょっと暑苦しい画面になりました。色味がちょっと落ち着きすぎてしまったので、適当に色乗せても良かったかもしれません。

 でもこれ、背景の色味で、ブラシのみで足しためめめの髪が吸われているんですよね。背景に。どの絵にも反省点があるので描けば描くほど絵力つよつよになれると信じています。

 衣装も最後までどうなっているのかよく分からんままで、ところどころごまかしています。それでも、途中で投げ出すまいととにかく顔晴りました。次にめめめを描くときもヒーヒー言いながら描くと思います。(色紙で描きました。ヒーヒー言いました。めめめをしょっちゅう描いてらっしゃる毛玉さんたちは凄い)

 私にとって、めめめはアイドル部にハマるきっかけをくれた子です。そういう意味ではめめめには特別な感謝の気持ちがあります。この子に出会えてなければ、アイドル部を知らないままだったかもしれないわけですから。……えっこわ。知らなかったらどうやって生きていたんだろう。恐らくはアニメとゲームを消費するだけの日々でした。はい、ただのオタクです。

 初めてめめめを見て聞いて、その綺麗な瞳と特徴的な声、喋り方に一気に惹き込まれたわけですね。本当に可愛くて仕方がない。そしていじられて輝く子、というのはVtuberとしてかなり有利なパーソナリティだと思うのですが、めめめはその強みを十全に発揮していますね。

 もこもこ毛玉収穫祭、私は配信勢でしたが、涙なくしては見られませんでした。ステージで堂々とパフォーマンスをし、自分の曲を歌い上げた彼女は、紛れもなくアイドルでした。仲間達に、私達に、これからの夢を見せてくれました。アリエスを聴いたとき、MVを見たときの高揚感と胸が震え滂沱したあの瞬間を、きっと私はいつまでも忘れないでしょう。何度思い返しても素晴らしいイベントです。(アリエスとふわもこ配信開始! 聞けばあのときの記憶が呼び起こされてエモが止まりません……)

 そんなめめめの好きなところを追加であえて挙げるとすれば、思いやりのできる優しい子というところでしょうか。尊敬するところと言ってもいいかもしれません。ファンが暴走しないよう抑えたり、前もって注意喚起したりと、毛玉さん達にとって心地よい場所を守るためのお話を、勇気を持って伝えることができる、気配り上手な子です。いじられるだけじゃなく、そっとそういう優しさを添えてくれる。イベントで共演した箱外のVtuberの方々のお話や、アイドル部内の話で出てくるめめめの話を聞いていてもそういう性格がよく分かって、要所要所でそういうところを出してくるので、もっと好きになってしまいます。

 めめめのあの独特の距離感というか、視聴者たちのことを「友達」とよく言ってくれていますが、なんとなく親しい友人のような気持ちを覚える距離感が心地よくて、配信を見ているとどことなく安心感があります。

 兎にも角にもめめめは、つよい。そのつよさで、これからも夢の続きへ引っ張っていってほしいと、そう思います。



メリーさん

 メリーさんについてもピノ様と同じくコンセプト先行型ですね。メリーさんそのものはワンピースですし、そんなに時間かかっていません(フリルは大変でしたが楽しかったです)。

 この絵については背景から先に仕上げました。メリーさんが形作る、暖かな森の世界観を出せたらいいなと思っていたので。そうすると、より全体像やイメージから作品を創造していく必要がありました。塗り方や構図の取り方についても他の絵とは全く違う手法、プロセスで描いています。今までの経験がほぼ使えず、生まれたての子鹿ーーあるいは生まれたての子羊のような状態で描き進めていきました。

 他の絵については、背景は大体一日から二日で終わらせています。が、この絵では一週間ちょっとかかっています。結果としてはまだ拙いところも目立ちますし、描きたいと思っていた構図からはかなり妥協してしまったのですが、それでも他の絵にはない雰囲気が作り出せているのではないかと思います。でも自分のものにするためには、まだ練習が必要ですね。

 一通り描き終わったころ、ぷりけつ部の話が出て盛り上がっていたので、バニラちゃんがこれくらいのサイズかは分かりませんが、あとからバニラちゃん(あるいはただのコーギー)も添えました。

 ポージングについては、こちらに手を差し伸ばして、楽しくて優しいメリーミルクの森へと連れていってくれる、そんなシーンをイメージしてみました。

 メリーさんの絵については、多分細かいポイントで言えば一番こだわっている絵です。こだわっているから伸びるわけではないのは重々承知していましたし、描き始めた段階で「これはきっと伸びないだろうな」というのはなんとなく感じていたので、とりあえず自分が描きたいと思う世界を表現することだけ考えていました。正直、背景にこっそり聳えさせたマイクラの図書館塔に気づいた人はどれだけいたのかは若干気になるかもしれません。

 今回の背景の書き方は自分が知っている絵の描き方にはない方法ばかりで、まずは感覚を掴むところから苦慮しました。ひたすら背景を描き続ける日々を送れないと多分馴染めない気がするので、同じような塗りは今後やらないと思います……

 メリーさんは存在自体が特異点なわけですが、多くの人が言う「メリーさんがどっとライブに来てくれて良かった」という言葉は私にとってもまさにその通りで、もしどっとライブに来ていなければ、きっと私は彼女を知ることもなければ、こんなに好きになるきっかけも得られなかったことでしょう。個人勢や他の箱を追っていませんから。いまや彼女のいないどっとライブファミリーというのは、なかなか想像が難しいですね。

 ほんわかした雰囲気と声、そしてその風貌から放たれるギャップ満載の語録と独特の口調。少し観れば彼女の世界観に一瞬で引き込まれてしまうような、そんな引力をメリーさんは持っています。

 パワー系な側面が結構クローズアップされてしまいますが、それ以上にクリエイター気質で、こだわりを貫く強い芯がある彼女の人柄を、私は尊敬しています。創作の世界に身を置いていた人間として、彼女の在り方に憧憬の念を抱いてしまうのは、ごく自然なことだと思っています。服飾デザインだったり、イラストだったり、動画だったり、色々なものを創り出すメリーさんの創造力にいつだって魅せられているひつじさんの一匹です。

 23時の「絶対時間(エンペラータイム)」にメリーさんが配信してくれると、あの神EDとともにその日1日が締め括られて、どんなに嫌なことがあっても、今日はいい一日だったなと、そう思える気がします。そして彼女の配信は、ひつじさんたちと時間を共有できるのが本当に楽しくてしょうがないというのがいつも感じられて、なんだかこちらも嬉しくなってしまいます。私だけでしょうか?

 メリーさんが敬愛されている先生の絵が、私も大好きです。当時小学生だったと思いますが、GOSICKが好きでヴィクトリカを一生懸命模写していたのを覚えています(下手っぴでしたが)。そのあとローゼンメイデンにハマったのもあって、しばらくフリルを描いている時期がありましたね。(だからって、上手く描けるわけじゃあないんですよ!)憧れているイラストレーターさんの一人です。

 これは余談ですが、メリーさんは描くのに結構カロリー低めなので、手慰みの落書きをする時によく登場します。前髪ぱっつん好きなんですよ。いつかメリーミルクの森に遊びに行って、メリーさんとお茶会をしたいと思います。(予定通りにいかない場合があります)



イオリン

 イオリンも描く方向性から悩んだ子でした。天真爛漫な満点の笑顔で描いてみたいし、為成分強めのイオリンワールドも描いてみたいし、美人さんだから綺麗さを前面に押した風にも描いてみたいし……ということで、最終的にはちょっとアンニュイな雰囲気を漂わせ、妖しさと儚さを匂わせるような方向性に落ち着きました。配信を10秒でも聴けばこういう子ではないのは明瞭なわけですが、描いてみたさに従ったのと、他の子のイラストとのバランスを考慮しつつ平仄を合わせた形です。こういう雰囲気も似合う子ってことでご容赦下さい。

 環境的な話にまた触れると、イオリンの絵からクリスタを導入しています。それまではフォトショップ一本で作業していましたが、イラストソフトとしては痒いところに手が届かない感じだったのと、クリスタに単純に興味があったので。おかげで線画はだいぶ綺麗になったのではないかと思います。あと下塗りがだいぶ楽になりました。全体としては効率が上がった部分と、出来ることが増えた分工程が増加した部分もあって、差し引き完成までの時間は長くなっているかもしれません。

 とはいえ導入したてのクリスタの使い勝手がまだよく分からず、塗りも途中まで試していた塗り方がなかなか馴染まず、結局イオリンについては、線画以外はすべてフォトショップで進めました。ただ、全てのイラストを通してあれこれと試していた塗り方の中では、一番雰囲気のある塗り方が出来ている気がします。これが怪我の功名というやつなのか……

 そういえば、袖をキャストオフさせるかどうかというのも悩んだのを思い出しました。手の先までかなり広がる構造になっているので、ポージングによっては身体の大半が隠れてしまうという。隠れた方が楽はできるけど、それじゃ練習にならないなぁ、と。結果としては若干構造を誤魔化して、隠れる部分を抑えることで落ち着きどころとしました。

 着物の模様にはかなり頭を抱えました。多分全工程の中で一番時間がかかったのがここだと思います。最後の方までついつい後回しにしてしまいました。和柄というのは初描きだったもので。もしかしたら既存のブラシとかで楽もできたかもしれませんし、パターンを作ったら楽だったなと今なら思いますが、まあこれも経験ということで前向きに捉えます。

 背景についてはフォトショップの機能もりもりで描いています。そういう意味ではそんなに手も時間もかかっていません。ただ、全体的な絵の雰囲気を損ねることなく描けたのではないかと思います。そもそもはメリーさんの絵がきっかけになっていますが、このイオリンの絵から、全体の光の雰囲気や色相調整についてコツが掴めた感じはあります。本当に一枚一枚の絵から学びと成長があるなと感じて、どの絵も描いてよかったなぁと改めて思えた瞬間でした。

 イオリンについては、初めてリプを貰った子ということで、大変嬉しい思い出を貰いました。私は推したちにリプを基本的に送らないのですが、イオリンの早朝のツイートに空リプをしたら、わざわざリプを送ってくれました。凄く驚いて、どんなリプ返したらいいんだろうと悩み尽くして、結果何を言いたいのかよくわからないクソリプを送ってしまったという。

 イオリンみたいになりたいと、私はよく思います。あるいは、子供ができたらイオリンみたいな心を持った子になってほしいとも。イオリンの前向きさ、優しさや、なにごとも肯定的に受け容れようとする心の強さは、生得的なものもあれば、きっとヤマト家の教育の賜物なのだろうとも思います。

 彼女の純粋さがそうさせるのだと思いきや、実際は彼女も人間の性悪的な側面ももちろん理解していて、それでも「そういう人もいるんだ」ということを受け止めて、なおも前を見て、信じることができる。それは時に傷を負いかねず、彼女の脆さにも繋がりそうにも思えますが、それ以上に何物にも代え難い強さです。どんなに悲しいことがあっても、暗闇の只中でも、どこかに輝きがあって、美しい世界と未来が広がっているのだと希望を抱くことができる。未知への探求と憧れに溢れ、そこに付随する恐れや不安をも霞ませる。彼女のその人柄に、今までどれだけ心を洗われ、救われてきたことか。

 そのためか、私は落ち込むことがあったとき、イオリンとたま会長に慰めてもらう妄想をすることがあります(キモ)。でも、そのおかげで顔晴れたことが幾度もありました。私のメンタルケアには欠かせない存在です。

 「みんな悲しくならない」。イオリンの笑顔のために、そんな楽幸い未来がずっと続けばいいなと、そう思わずにはいられません。





もちにゃん

 もちにゃんについてもどう描こうかなぁ、と悩んだ記憶があります。こいつ悩んでばっかじゃないかという話になりそうな気はしますが、そうです。悩まないことはほとんどありません。アイデアの瞬発力がないんですよね。結構深刻な悩みです。

 まず、衣装からして作画カロリーが相当に高いことを覚悟していたというのもありますが、この子も持っているキャラクターが多いのですよね。野球然り、歌姫然り、絶叫のプロ然り、猫然り、ギャル然り、ワル然り……どこにフォーカスしようかとあれこれ考えつつ、まだ描いてなかった「かっこいい方面」に寄せようということで、組み合わせやすい野球とワルでまとめてみました。野球とかバット持たせただけの申し訳程度ですが。脇の方にベイスのキャップでも置いておこうかとも一瞬思いましたが、そうすると画面内でのインパクトが強すぎてそっちに視線が誘導されそうだったので思い留まりました。

 初のクリスタでの塗りということでしたが、ここで試した塗り方は自分の感覚には結構合っていて、イメージがつけやすかったです。今後自分のスタイルを固めていく上での指標を得られた気がしています。

 とはいえ、まだまだ課題は勿論あって、特に服の塗りを簡単に 済ませすぎてしまったかなぁというのは、常々の反省点です。いつも肌→髪→服や装飾その他→瞳という順番で塗っているのですが、大体髪の塗りに体力を持っていかれるので、服を塗る頃にはすっかりくたびれているわけです。視線誘導としては顔に最もいきやすい以上、肌と髪、瞳さえ描き込んでおけばなんとかなるという側面もあるのかもしれませんが、個人的にはもう少しどうにかしたいと思っているポイント。髪もメッシュの塗り方はもう少しなんとか出来たかなぁという感じです。

 背景は前述の通り、ちえりちゃんのときのレンガパターンを再利用して、壁にしています。地面はアスファルト風。当初はコンクリートの壁に不良がよくやる落書きを敷き詰めてって感じにしようかと思いましたが、出来そうになかったので取り止めに。ガード下っぽい場所をイメージしたのですが、レンガの壁ってガード下には使われなさそうですね。そこはまあ、フィクションですフィクション。なんやかんや良い雰囲気になったので良しとして下さい。全体の出来としては当時の私が出来るものとしては結構手応えがありました。光の演出の仕方も案外うまく出せたのではないかと思います。

 もちにゃんって、とにかく真っ直ぐな子だと私は思っています。その上で、かなり繊細な子だと。色んなことに気がついて、仲間やまたたびさんのことが大好きで、その気持ちがいつだって溢れている。表現者であるがゆえの感情の豊かさが、彼女の歌にも人柄にも表れているなぁ、と。もちにゃんも結構忙しい子だったと思うんですが、たまの機会にある配信がだからこそ嬉しくて、リアタイできるのがとても嬉しかったのです。

 野球の話を楽しそうにするもちにゃんを見ていると、昔横浜スタジアムで見たベイスターズの試合のことをよく思い出しました。私が見に行ったときは必ずベイスターズ勝っていたので、もちにゃんが喜ぶならベイスターズ球場に応援しに行こうかなと思ったりもしていました(ちなみに私は横浜生まれの日ハムファンです)。

 普段のもちにゃんを見ているととても快活としているのですが、その実かなりの緊張しいで、それでもステージでは堂々と歌い上げる彼女に、緊張しなくていいんだよ、貴女がどれだけ素敵な歌を歌うのか、沢山の人が知っているからと、背中を押したくなったことがどれだけあったか。歌姫と呼んで差し支えないほどの彼女の素晴らしい歌声には、ファンであるかどうかにかかわらず、間違いなく人の心に訴えかける魅力があって、聴けば涙を流した私です。その歌声が聴き続けられることを、「にゃっほにゃっほー」と挨拶してくれる彼女に会えることを、心地よくすらあるあの絶叫を、これからも聴くことができるのだと、あの日まではずっと思っていました。

 「猫ノ木もち」がどっとライブからいなくなったあの日、胸のうちに湧いた驚きと、喪失感と無念さは、あえて語ることでもないでしょう。彼女がどれだけそばにあるものを愛していたかを感じていたからこそ、去来する思いに行き場はなく、今も茫漠とした寂しさを揺蕩わせています。

 そうだとしても、彼女もまた、未だ私の心の中に燦然と輝く12の星の一つです。



なとなと

 なとなとを描くのには、表し難い緊張感がありました。なとなとガチ勢がTLに数名いたので、その方たちをふっくら炊けるくらいのものを描かねば! という意気込みが先行していた気がします。

 なとなとはカラーリングやシルエットが他の子に比べると落ち着いている方なので、まずはどうすれば映える構図になるだろうかということに意識を置きました。偶然にももちにゃんの後になり、結果としてもち米になったので、なんとなく対照的にしたいなというのも実はありましたね。赤と緑って補色関係ですし。もちにゃんが座らせて「静」の雰囲気が強かったので、相対的に「動」を演出できたらいいなという考えのもと、スタートしていきました。

 ということで長い髪はふわっと靡かせたいし、すらっと伸びた長い脚も描きたい……でも脚にフォーカスするためにアオリにすると風紀が終了してしまう……ということで気持ちアオリくらいに落ち着けつつ、振り返った瞬間をイメージして、髪の毛をふぁっさぁさせることにしました。ツイッター上には下描きも上がっていますが、完成版はそれよりもガッツリ髪の量増やしています。結果としては塗りも含めて上手くいっているのではないでしょうか。

 階段を登っているようなポージングにした以上、背景に階段を描くことは早い段階で決まっていたわけですが、どんな階段登らせるかも悩んだポイントです。シンデレラのワンシーンみたいな階段にするのか、山道みたいな場所にするのか、螺旋階段にするのか……結果としてはよく分からん場所になりました。最初の段階ではただのコンクリート階段でしたが、あまりに殺風景だったので思いつきで草を生い茂らせてみました。でも案外正解だったと思います。空も自然と積乱雲を描いてしまい、完成してみれば季節感の逆転したものが出来上がったという次第です。絵の広がりを意識するのであれば、空の境界線をもうちょっと画面内の下の方に配置するようにするべきであったんですが、急遽空にした影響でちょっと狭苦しい空になってしまいましたね。思いつきの方向転換でしたので已む無しなんですが、それでも思ったよりはいい感じになったんじゃないかと思います。

 なとなとは描くにあたっては苦手意識が若干あって、一番が顔に対してでした。なとなとっぽい顔のバランスにするのが難しくて難しくて……実際描き直した回数は一番じゃないでしょうか。次点がふーさん、めめめ、牛巻あたりだと思います。

 この絵は一番リプライを頂けた絵になりました。空リプ含めてリプライ、感想を頂けるのはやっぱり嬉しいですね。私もみんなさんのFAに軽率にリプ送りたいのですが、極度のコミュ障なので変なスイッチ入ってないとなかなか難しい……

 きつねうさぎさんも結構きつねうさぎさんらしく描けるようになるまで試行錯誤を重ねましたが、今までこういう動物っぽいキャラクターを描いたことはなかったので、描いてみると結構楽しかったです。もうちょっとモフモフ感を出したかった気もしますが、めめめの時にファーを描いた経験が活きたかなと思います。きつねうさぎさんとしては、言うまでもなくなとなとの描くきつねうさぎさんが至高にして頂点なので、少しでも近付けられるようにと努めました。

 なとなとの魅力もまあ数え切れないくらいあって、その一つ一つを述べていくとこの文章に終わりをつけるのが難しくなってしまうので、ここでは感受性の豊かさをまず挙げておきたいと思います。

 ポケモン、DEEMO、Ib、殺戮の天使といった、ストーリー性のあるゲームの中でなとなとが見せる人柄は、目の前のキャラクターたちに感情移入して気持ちを汲み取って理解しようと努めることができる優しい人柄を感じ取ることができます。なとなとはきっと、ひとの喜びや悲しみを分かち合うことができる子で、他人に寄り添うことができる子なんだろうなと思っています。共感というか共鳴という感じでしょうか。そういうところが素敵な子だなぁといつも思います。

  アコギの練習や動画の編集、ボイトレなど、最近は自分の幅を広げるための努力も惜しまず、そんな努力家なところも素敵な子です。最近の回を追うごとに上手になっているのがよく分かるギター弾き語りはお歌も聞けて非常にありがたいですね。顔晴っている姿が美しくて、そういう真っ直ぐなところを見れば見るほど、応援したいという気持ちが大きくなっていきます。

 動画も、配信も、どちらも楽しみにしています。風紀を乱すのはほどほどに(もっとやってもいいんですよ?)。




牛巻

 牛巻は牧草の上に立つ姿をかっこよく描きたいというイメージがあったので、それに従って作業をスタートしました。

 牛巻の可愛さとかっこよさが絶妙なバランスで融合したお顔を描くのがまず大変でした。可愛く描きすぎても私の場合なんか違う気がして、かっこよく描こうとすると違和感が拭えず、丁度よい所を見つけるのになかなか試行錯誤しました。ただ、完成形を見るともうちょっと可愛い方向に寄せても良かったのでは……? と思ったりもしますね。こればっかりは表情でいつまでも悩んでいるとずっと先の作業に進まないので、まあどこかで落としどころを見つけないといけないし、次描くときにまた研究したいと思います。

 牛巻を描くときに悩んだ他のポイントとしては、「どういう構図で描くか」ということです。牛巻のアイドル衣装、いかんせん趣成分が強すぎる……勿論スタイリッシュでかっこよくもあるんですが、下趣だけ出ている服装を今までのお絵描き人生で描いたことがないもので……とにかく俯瞰を強めにして、極力下趣が目立たないようにしました。

 その代わりと言ってはなんですが、お腹へは異常なまでに執着してしまいました。自分でもなんでかはよく分かりません。特別そういう性癖はないはずなのですが……他のどの子よりも露出度が高い衣装なので、肌をできる限り魅力的に描きたいというのはあったんですよね。あと、たま会長にせよ、もちにゃんにせよ、おへそ周りを描きたいと思いつつ描けない構図を選択してしまったので、欲が溜まっていたのかなぁと勝手に思っています(ピノ様でおへそ描いていますが、海中になるので塗り込まなかったんです)。この絵で一番塗りに時間かかっているのは間違いなくお腹です。こんなに肉感のある塗り、今までしたことありません。流石にちょっと露骨に塗り込みすぎたかなとも思います。正直なところを言えば、もうちょっと女の子らしい柔らかい肉感を表現したかったです。ただ、こういう塗り方も部分的に使えるようにしておいたほうが良かろうというのとあるので、経験値としてやってみて良かったと思っています。

 牧草についてはサクサクっと済ませていますが、次なる苦戦ポイントはお馬さんです。なんで描くことにしてしまったのか……馬は好きな動物なので、動物の中でも比較的描いたことはあったのですが、これだけきちんと描いたのははじめてのことでした。ただ、牛巻の要素をどこかに入れたいなと思い、牧草に立たせるならお馬さんを共演させるしかなかったのです。私の中では。

 参考にしたお馬さんはサラブレット、ゴールドシップです。芦毛の綺麗な馬で、付き合いで行った競馬で何度か勝たせてもらった思い出の競走馬です。そういう意味ではかなり筋肉質で、もっと筋張った感じが出る塗り方をしたかったのですが、もはやそこまでこだわっていく体力が残されていなかったというのは悲しいかなありますね。ただ、つぶらな瞳とサラサラの鬣が描けたのは単純に楽しかったです。

 今回試している塗り方は、このあとのごんごんに若干ながら活きてきます。色を置いて伸ばす、どちらかといえば厚塗り風の塗り方ですが、牛巻の場合は全体には使ってないのでそこまで目立ちません。

 牛巻もどうしても供給が限定的なのですが、数少ない配信や動画を見ていれば、かっこよさよりは可愛さが目立つ、割と女の子している子だよなあというのが私の印象です。ゲームがあまりお上手じゃなかったり、何かと不憫だったりということもあるからかは分かりませんが、結構アワアワしている印象があるので、どちらかというとよしよししてあげたくなるような、庇護欲をそそられるような一面を持っていると思うんです。少数派かも分かりませんが。

 勿論、他の子たちにタラシっぽく振る舞う牛巻もまた、てぇてぇを量産してくれるので大変助かります。牛巻だけが使っている呼称があるの、めちゃくちゃ好きなんですよ。これ結構賛同頂ける人いるんじゃないかと思っています。

 牛巻はコラボや絡みを見ていると、結構コミュ力あるんじゃないかなと感じます。牛巻みたいな子がクラスメイトだったらきっと気さくに話しかけてきてくれたりして、楽しい学生生活だったろうなぁとか想像してしまったり。牛巻ともちにゃんあたりは、個人的に教室の隣の席にいてほしい感じの子です。

 現在お休み中の彼女が、また元気に「ハウディ!」と挨拶してくれる日が待ち遠しいです。牛巻の配信特有のあの画面があっちこっちごちゃごちゃしている感じが無性に恋しくなるときがあります。

 とにかく今は、ゆっくり休んで下さい。そしてまたいつの日か、あなたの輝く笑顔が見られる日を心待ちにしています。



ごんごん

 いよいよ最後、ルーレットの気まぐれでトリを飾ることになったのはごんごんでした。トリにふさわしい作画カロリーの高さで、ラスボスに据えるに役者不足ということはないでしょう。時々ラスボスみたいな笑い方しますし。

 ごんごんについては、素直な表情にはしないことは前から決めていました。詳しい理由は後述しますが、ちょっと大人びた雰囲気で描きたいなと思いつつラフを切りはじめました。

 ポーズ、実は脚を組ませているんですが、スカート長くしすぎて脚がすっかり隠れてしまって、スカートの立体感も全体をふわっとさせてしまったのでよく分からんことになってしまいました。もうちょっと丈詰めるか、脚のラインにフィットさせても良かったかもしれないですね。密かに描いてみたかったガーターベルトも全く描く余地がありませんでした。南無三。

 アイドル部って結構本読んでいる子が多いイメージなんですが、サブカルに精通しているごんごんなので、思いつきで本を持たせています。最初は私が好きな本を読んでいることにして表紙とかもオマージュしようかとも考えましたが、ごんごんは読みそうになかったのでブックカバーを被せてお茶を濁すことにして、色は髪色と補色関係の青に。こういう差し色の効果ってどれほどのものなのか、私の場合は適当なのでよく分からないですが、違和感が無いのであればいいかなくらいの感じです。

 座らせた関係で、腰の布は省いてしまっています。きちんと描きたい気持ちはあったのですが、正直、描いていたら完成までもう一日、二日かかっていたと思うので、我ながら英断だったと思います。

 あとはそうですね、手袋は忘れないようにしようと思っていました。バレンタインイベントのプレボ用色紙のときも描いたんですが、資料を見ながら描いたわけではないので、ディテールは違うと思います。誕生日で貰ってから、サムネで大体手袋付けているのが可愛すぎてですね……

 今回ごんごんで試した塗り方は、イオリンのときに一回挫折した塗り方です。いわゆる厚塗り風で、色をぽんと置いて伸ばして、それを重ねていく感じの塗り方になるわけですが、この伸ばすというのが当初なかなか上手くいかず、それでも一応最終的にはなんとなくコツのようなものを掴めたとは思います。これは前段の牛巻のところで試した塗り方が、若干近い手法を使っていたからというのもあると思います。髪を塗り終わった頃には概ね悩まず作業を進められるようになりました。

 結果論ではありますが、途中でなとなとを挟みつつ、金髪トリオが最後の方に偶然に固まりました。同じ金髪と言えど、見比べてみればどの金髪も違う雰囲気で塗れているとは思うので、そういう意味では塗り分けが出来たんではないでしょうか。

 背景は当初公園のベンチを予定していたんですが、なんか公園って雰囲気の表情でもなかったので、小洒落たバー見たいなところに腰掛けてもらいました。飲んでいるのはノンアルコールカクテルです。わりとやっつけですが、それっぽい雰囲気にはなったのではないでしょうか。

 ごんごんって私の中では、本質が見えないところがあるというか、結構ミステリアスなイメージを持っています。これから先に書くことは共感を得られなくても仕方ないかなと思いますが、配信で見せてくれる表情とは違う表情を、どうしても感じてしまいます。プライベートも雑談では語ってくれていますが、それ以外のごんごんのパーソナリティが結構気になります。ちえりちゃんは過去の妄想が膨らみますが、ごんごんの場合は現在の普段は見せない裏の顔が気になる感じです。裏の顔、というと言葉が良くないかもしれませんが。

 例えばコラボのときとかに見えるごんごんの顔として、相手を引き立てるのが非常に上手いというのがあります。ぼそっと相手のことを褒めたりとか、すっと引いたり主張するところは主張したりとかして、会話の中で相手のことを輝かせることができる。コラボのときのふと見せる表情がすごい大人で、ピノごんのときとかもピノ様に合わせているんじゃないかという気すらしてきます。でもそういう側面を普段は主張しないんですよね、あの巫女。そういうところが憎らしいくらいに魅力的で好きだったりします。

 ごんごんは配信一回あたりの火力が非常に高いなというのもイメージとしてありますね。毎回爆弾落としてくるというか、何かしら視聴者に忘れられないインパクトを残していく。配信頻度は高くないですが、それでも満足感は非常に高いです。最近は企画動画も多くて嬉しいですね。でも、配信もちょこちょこやってくれると勿論さらに嬉しいので、次の配信も心待ちにしています。

 ごんごん、お前がナンバーワンだ!




【総括のようなあとがき】

 さてさて、そんなこんなで、とりあえず全員分振り返りましたね。果たして頭から飛ばさず読んでここまで辿り着けた猛者はいらっしゃるのでしょうか。罰ゲームか何かで無理やり課されたわけでもないのに読みきったのだとしたら貴方はすごいです。そしてありがとうございます。嫌気していなければ是非今後とも宜しくお願い致します。

 読み飛ばしてでもここまでスクロールして頂いた方にも感謝を。貴方はおおよそ25,000字をスクロールされました。これでも書き足りない気がする。愛も想いも尽きないです。

 13人描き終わるまでにかかった時間は、約5ヶ月間でした。日によって作業に割ける時間も勿論違いますが、よほどの用事がない限りは、ほぼ毎日ペンを握り続けた5ヶ月間でした。途中で板タブは液タブになり、フォトショだけじゃなくクリスタも使うようになり、参考書も複数買い、なんだか5ヶ月前と今とで随分色々なことが変わりました。この期間、推したちにも一言でまとめるのは難しいほどに、たくさんのことがあって、変わったもの、変わらないものがあります。それでも前に進み、成長してく彼女たちに倣うように、私も成長を続けたいと、そう思います。

 それはそれとして、5ヶ月で13枚ってどうなんでしょう? 社会人だったらこんなもんなんでしょうか。いや、私よりも忙しそうでもっとバンバン速いペースで素晴らしい絵を量産している絵師様は沢山いらっしゃるので、単純に私の筆が遅いだけです。あれやこれやと課題を沢山列挙していましたが、個人的にいま一番どうにかしたいのがこの筆の遅さです。基本的に毎日リレー配信があって、推したちから新鮮なネタが沢山供給されるのに、そのアウトプットが間に合わないんですよ。基礎画力をもっと上げて、一つ一つのステップに差し挟まる迷いを極力少なくしていくことが肝要なんだろうなということで、お絵かき無限に上手になりたいですね。

 締めの言葉が長いのは顰蹙を買う要因にしかならないでは? という懸念が頭をよぎったので、そろそろ結びとしたいと思います。ツイッター上でお気軽に絡んで下さる方々、愛想を尽かさず今もフォローして頂いている皆様、興味を持たれて過去フォローして頂いていた皆様、イラストやちょっとしたツイートにいいね、リツイート等反応下さった皆様、なんとなくこの文章を読んでみて頂いた皆様、そんな皆様に心からの感謝を。この界隈にオープンアカウントを未だにやっていられるのは、魅力的な推したちと、優しく暖かな界隈の皆様のおかげです。

 元々はお絵かきはお遊び程度で、こんな本格的にあれこれ買ってまでするつもりはありませんでしたが、気付けばお絵かきにすっかりハマっている私です。もうしばらく、できる限りは描きたいように推したちを描いていくつもりなので、つまりはこれからもどうぞよろしくお願い致します。


 それでは最後はやはりこの言葉で。


どっとライブは

   誰が見ても

      可愛い!!


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