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『今夜』の全部に感想を頂いちゃいました。

どうも、西川タイジです。

年末にリリースしました『今夜』、全ての作品について感想を頂けるという奇跡が起きました。めちゃめちゃ嬉しすぎる…。またも匿名希望との事で、私のnoteでシェアをさせて頂きます。各Pの断片のヒントみたいなものも垣間見えるのではないかと思います。気になる方は、是非とも。

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■表紙/by 桜木彩佳(cover collage)&Twitterの皆様 

ものすごい熱量。こんなに極彩色なのに夜の色ですね。
同封された黒地のステッカーが、雑誌とは離れて月のようにテキストのない表紙のタイトルを示していて面白かったです。

■Konya/by STRICK

私が知らない夜でどきどきしました。普段音楽をディグったりするほうではないので、QRコードからトラックを流していたら「今、今夜読んでるでしょう。聞かせて聞かせて」と同居人に言われました。雑誌を読むのに、目も耳も使っているのが面白かったです。1めくり目から、携帯に仕事させて置いておけるのはすごくいいですね。

■ここにたくさんの夜がある/by 磯上竜也

本当にたくさんの本を知ることができました。ほとんど知らなかった。夜という切り取り方は素敵ですねえ。誰かの(磯上さんの)頭の中に、綴じられた夜のデータベースがあるんだなと思うと世界は広いなあと思います。
個人的には横溝正史の『夜歩く』読んでみたいです。

■何もかも尻切れとんぼのこの星で始発電車だけが正しい/by フラスコ飯店(安尾日向、和島咲藍、くどうしゅうこ)

ほんとに始発で帰ったときの逢瀬なんてろくなものはなくて、粘り負けの試合にホイッスルを吹いてくれるのが始発電車ですね。
私はぎゅうぎゅうの車内に空間ができると、電車がほっとしているように感じるんです。いつも眠くてわからないけど、始発の空間もそんな感じなんですかね。青いシートとつり革の絵をみてそれを思い出しました。

■自分の顔は、夜に反射する/by フラスコ飯店(川合裕之、安尾日向)

Iモード、エジソン、タクシードライバー。身近なところ、しかもすごく私的な感情と一緒にしまっておいたところから、作品へとつなげてくれるなあと思っています。iモードの狢はエジソンの夜やトラヴィスの夜に思いを馳せたわけです。タクシードライバー見てみたいな。

■a week/by すなば

モンドリアンみたいに並ぶ大小7つの夜ですね。時には空のグラスだったり、時には「きみ」の口を借りて夜が運ばれて。『眠る前』が好きです。気配とか匂いとか熱とか蒸気とか夜に動く透明なものたちのゆったりとした感じだなあと。

■寂しい夜/by アベハルカ

私も、夜に恋をさせられていた国の住人だったので、一人暮らしもコンビニも会えないも寂しいもひどく懐かしかったです。写真もあいまって、すごくきれいで、明日がずっと来ないんじゃないかなって思っていた時期の夜の色かたち。

■未完の海/by ネネネ

天体ショーのようにいっきに近づいて、離れて、ついぞ見えなくなってしまったこと、何度もあります。自分の体感に近すぎて、もう少し時間をかけてかみくだきたいページです。なんでそういうのって夜なんでしょうね。昼間同じ人にあったとしてもあの引力はないなあ…

■深夜ラーメンプラチナ家/by 爆竹香織

私は恒常的に深夜にラーメン家にひとりで食べにくるタイプの女なのでほほえましく読みました。深夜にラーメンを食べる人に悪い人はいません。特に同性である女性が店内にいると謎の連帯を感じます。食後にアイス食べたくなりますよね!

■雑記/by 三浦希

歌舞伎の口上とか落語みたいだ!とわくわくして、これは声に出して読みたいし、威勢のいい声で聞きたいテキストだなあと思いました。夜、こんな感じになるんだ。今夜を読んでいていちばん驚いた文章です。

■ゆめ/by 工藤葵

ノスタルジーかと思いきや、今の自分にピントがあって勇気付けられました。夜は玄関とか窓とか信号機とか、明るく浮かぶ光を目印に散歩をするんですよね。

■夜道ではきみは光ってしまうから、誰にも見られずにここまできて/by 生湯葉シホ

友達の話みたいだなと思いました。
具体的にこの話、みたいなものがあるわけではなくて。私にも似たような経験があって、おそらく友達も同じようなことがあっただろう、だからお互いに、いちいち話さなくてもいいか、みたいな感じでそれぞれに眠っているようなエピソード。もし口をついて出てしまうのならば、夜の気怠い親密さに思いを馳せて、言わなくてもわかるよの顔をしてしまいます。

■DON’T WORRY BE HAPPY/by sanga ootomo

寂しさを感じたり不安になったりするシーン。
夜はやっぱりめちゃくちゃかも、と思う一方で右上のテキストを見て、大丈夫そうとも思えるページでした。

■よるにうたって/by 西川タイジ

新歓なんて遠い遠い記憶だったけど、はじめて飲んだほろよいを思い出しました。しおらしさと虚勢の新1年生。新歓時期はジェットコースターのように憧れていた恋愛のいろはが流れてきたような。小松菜奈ちゃんの余裕綽々な様子を思い浮かべながら読みました。

■あとがき/by 西川タイジ

あとがきの、夜に眠れなくなったエピソードで思い出したのですが、鬼束ちひろさんも、インソムニア(不眠症の意)というアルバムを作った後、タイミングは定かではないですが文字通り眠れなくなったと読んだことがあります。なんか、そういうのあるんですかね。

素敵な雑誌をありがとうございました。そしておつかれさまでした。ずっと抱えているのも、いろんなことと並行して進めていくのも、どちらもすごく大変だったと思います。

次回も楽しみにしております!

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という超熱量のこもった長文を頂きました。もうこれを頂いただけで、作った甲斐がある…。嬉しすぎますね。本当にありがとうございます…。たまに眠れぬ夜に読み返してもらえたら嬉しいなーと思います。夜を交換しあった気分になる、いい文章でした。BIG LOVE!!

読んで頂いた方、感想どしどしお待ちしております!

それではまた。

■今夜の詳細はこちらから↓

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お読み頂きありがとうございます。コーヒー代と本代に使います。