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【開催レポ】コロナ禍こそ学びたい!世界の社会問題を感じるワークショップの開催

今回の記事は、8/30~9/5に開催されたプログラム「SDGsオンラインツアー アジア諸国の社会問題を学ぶ5日間」の様子をレポートしたものです。

角川ドワンゴ学園では生徒が貴重な中高生時代に様々なことを体験できるように、職業体験やパソコンを使ったワークショップなど、幅広いテーマと方法で生徒向けのプログラムを行っています

学園主体で企画から当日運営まで行うものもありますが、そのテーマの最前線で活躍されている方々をゲストあるいはパートナーとしてお迎えし、一緒につくっていくこともしばしば。今回行ったプログラム「SDGsオンラインツアー アジア諸国の社会問題を学ぶ5日間」は、認定NPO法人CFFジャパンさんと共同開催という形で行われました。
CFFジャパンさんは、”誰もが希望を持てる社会”の実現を目指して、現地法人が運営する「子どもの家」の建設支援や運営サポート等を行う団体です。学生ボランティアの受け入れも積極的に行っており、スタディツアーやワークキャンプ等を通して、青少年リーダーの育成等の活動も行っています。(児童養護施設「子どもの家」に関するインタビューはこちら

コロナ禍だからこそ学びたい

オンラインで世界中の誰とでも繋がれる今ですが、やはり物理的な距離はまだ遠く、テレビやネットの中の出来事として映ってしまうこともあると感じています。SDGsや社会貢献に対して興味のある生徒さんに、コロナ禍でも世界の出来事を自分ごととしてとらえ、自分なりに行動を起こしてみるきっかけを作れればと思いました。

また、CFFさんもずっと現地で活動を続けていた団体だからこそ、オンラインを活用して物理的な距離は変えられなくとも、お互いが身近に感じてもらうことで育ちあう循環づくりをしていきたいという想いが重なり、今回のプログラムが発足しました。

世界と触れる濃密な5日間

プログラムは5日間にわたって行われました。
day1&day2では、アイスブレイクに始まり、SDGsやそれぞれの国(マレーシア・フィリピン・ミャンマー)の3か国について知りながら、フィリピン/マレーシアのゴミ問題や、ミャンマーの軍事問題について、現地の声を交えながら考えていきました。

「日本との違いは?」「ゴミ山で働くこども達がいなくなるにはどうしたらいい?」「もし自分がミャンマーで生まれていたら、現地の若者のように声を上げるか?」などのテーマに沿って、グループで議論したり、CFFの方のお話を伺ったりしました。

フィリピンのゴミ山ではたらく女性へのインタビュー(画像提供:CFFジャパン)
ミャンマーの軍事騒動の様子(画像提供:CFFジャパン)

後半のday3&day4では、現地と繋いだセッションをメインに行いました。「マレーシアから見た第二次世界対戦とは?」というテーマで現地のマディンさんから、マレーシアが日本から占領されていた歴史などを学びながら、「平和とは何か?」ということについて深く考えていきました

日本のマレーシア占領についての歴史(画像提供:CFFジャパン)

day4ではCFFマレーシア児童養護施設から中継の予定だったのですが、現地の停電により予定していた中継ができず、急遽市街地に移動していただき別の場所から中継に。それでも現地CFFマレーシアのスタッフアベさんに、食堂やマーケットで子供たちのご飯の様子や日本への印象などをインタビューして頂きながら、現場を知り、現地の方と交流する機会にもなりました。

また、最後にアベさんが仰っていた「世界や社会問題に目を向けることも大事だけど、まずは自分自身をケアすること、周りに流されずに自分のやりたいことをやることが大事」という話は自己犠牲的ではなく自分のウツワを満たした上で他者や社会に対して貢献するという意味で本質的なお話だったなと感じています。

マレーシア児童養護施設近くの食堂の様子(画像提供:CFFジャパン)

最終日day5は先日出来なかったCFFマレーシア児童養護施設から中継を行ったのち、振り返りと発表を行いました。6名の発表者は自らスライドや発表原稿を用意し、ツアーを通しての気づきや学びをシェアしてもらいました。そして最後に、これから自分が出来ることややってみたいことを皆の前で宣言してもらい、全日程が終了となりました。

CFFが運営するマレーシア児童養護施設(画像提供:CFFジャパン)

参加証明書がもらえる2つのコース

今回は通常参加とリーダーコースの2つから選んで参加することが出来ました。リーダーコースは、プログラムの前後で別途研修に参加し、プログラムの内容だけでなく、リーダーシップに必要なスキルやマインドも一緒に学びました。参加者にはそれぞれ、CFFプログラム参加証明書(通常参加)とCFFボランティアリーダー証明書(リーダーコース)が発行されます。結果が形に残るという意味で、生徒が今後の進路選択にも活かせるようなプログラムとなっています。

参加者の声としては、「世界の状況を知る良い一歩になった」や「自分の国以外のことを知ることの大切さを学べた」、「どの動画や中継も、自分の知らないことや考えさせられるものだった」等があげられ、オンラインという形であっても世界と繋がり、その現状を知るということから沢山の気づきを得てくれていたように感じます。

更に、「SDGsに関わる問題に直接関わってみる活動や職業も良いなと思った」「海外でボランティアをするという目標ができた」など、これからの進路選択においてもポジティブな選択だったと感じてくれている生徒もいました。

最後に……

5日間を通して、普段は見ることのない世界の現状について直接知ることで、自分の言葉でそれについて考え、話すことが出来るようになっていたのが印象的でした。とはいえ、SDGsや社会課題というスケールで見ると、まだまだ知らない国のことや課題があります。
未来を生きる子供たちに世界を知る・学ぶ機会を更に提供していくため、学園と一緒にプログラムをゲストあるいはパートナーとしてつくりたい!という方や団体様がもしいらっしゃれば、ぜひお気軽にお問い合わせ頂けますと幸いです。
角川ドワンゴ学園 経験学習部:activelearninglab@nnn.ac.jp