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バヌアツ視察出張記⑦〜Day6・小学校教育の後、JICA事務所で最終報告〜

いよいよバヌアツ最終日となりました。
前夜はサント島に派遣されている隊員の方々と懇親会をして頂きました。
皆さんそれぞれの応募に至った経緯や、現在の任務や生活の状況などを聞くことができて素晴らしい時間でした。

<視察⑨小学校教育>

最後の視察となりました。
バヌアツ第二の都市、北部のサント島にあるルーガンビル市の中でも大規模なカメワ小・中学校に派遣されている小学校教師の隊員の元を訪れます。    

(職員室の建物です)

この学校は英語系と仏語系が併設されており、入学時に英語クラスか仏語クラスか選ぶそうです。
バヌアツは1980年まで英仏による共同統治が行われていた為、その名残で両方の言葉が残ってます。  

クラスは英語系の生徒の方がやや多く、1〜8年生まで全ての生徒数は1300人を超えるマンモス校です。バヌアツは義務教育も無償ではなく、学校によって取り決めされている中で、こちらの学校はほぼ無料で通学できることも要因の一つだそうです。  

(広大な敷地に平家の教室が建っています)

派遣隊員の家は学校の敷地内にあり、通勤時間は0秒だそう(職員室の建物まで走って5秒😂)  

(敷地内に建つ隊員用の住居。遅れに遅れて昨年新築で建てられたそうです^^;)  

ここでの活動内容は
・児童の算数の学力向上
・指導方法の紹介
・校内研修会の企画と実施
の3つが主ですが、まもなく派遣期間を終える彼女の影響力は様々なところに現れているようでした。  

まず「研究授業」と称して1人の先生の授業を他の先生が見学し、事後検討会で振り返りやアイデアを出し合うといった取組みを導入されてました。日本ではよくある光景かもしれませんが、そういった素地のない国において自分よりも歳上の教師達に理解してもらうことは大変な苦労があったと思います。    

また教師がその日毎に授業する流れや板書の方法など、教育指導要項に沿った形でより具体的に記した様式を作成し現地教師に活用させていました。これも素晴らしいことだと思います。  

他にも算数セットという教材を提案して導入したり、四則演算の理解度80%の目標値が全校レベルで浸透していたりと非常に活動の成果を残されたと思います。    

授業を30分ほど見学させて頂きましたが、非常に熱心な現地の先生が教えるところを2名の同学年の別のクラスの教師が見学に来ていました。  

まだまだ指導が一方的だったり、理解度がまばらだったりと課題はあるでしょうが、彼女が帰国した後も現地教師の指導力の向上には繋がっていくのではないでしょうか。是非そうあって欲しいものと思います。  

余談ですが、サントは基本お湯が出ない、洗濯機もないという中で隊員の皆さんは本当に前向きに頑張っています。生活力が高まるとともに日本が恵まれていることを再認識しますね。  

昼食のあと首都ポートビラに戻りますが、20人乗りのプロペラ機で本来片道50分のところを2か所経由しながら2時間かけて帰りました。  

そのままJICA事務所に向かい、調査団員ひとりひとりがバヌアツ所長に感想を述べました。
帰国後にレポートを書いて提出の予定です。  

今回の理解促進調査視察によって、多くの学びがありました。明日はバヌアツ編ラストとしてその辺りについて総括したいと思います。  

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