能登半島地震ボランティア体験記 / 大学生Tさん
参加日程:8月19日〜31日
ボランティア先:ねがみみらいクリニック、sien sien west、農業組合法人なたうち、能登半島支援チーム、こみんぐる
「地元石川県の力になりたい!」という想いから、8月19日〜31日までボランティア活動に参加しました。
コーディネーターさんに調整していただいたおかげで、短い期間ではありましたが、5つのボランティア団体さまの元で様々な支援活動に従事することができました。
以下私の活動内容をまとめたいと思います。
◉ねがみみらいクリニック
女性や子どもが安らぐための居場所づくりに尽力しておられる院長先生のお手伝いをしました。今回私は、クリニックで行われる女性向けイベントのチラシ作成及び仮設住宅へのポスト投函を行いました。
◉sien sien west
お家のお片付け・ゴミ捨て、引越しの手伝い、家庭訪問を行いました。
お手伝いに入ったお家に住んでいるのは、年配の方や病気を患っている方など、体をうまく動かすことができない方が多く、「自分自身で全てをするのはかなり難しいだろうな」とボランティアの必要性を感じました。
また、家庭訪問をする中で、「心配事がいっぱい」「年寄りやから難しいことが分からんくて…」といった不安の声を沢山聞きました。高齢者が多い地域では特に、自ら「助けて」と声をあげる人たちへの支援だけでは十分ではなく、孤立している人を見つけ出して手を差し伸べる活動も必要だと実感しました。
◉農業組合法人なたうち
1日だけでしたが、農業ボランティアにも参加しました。予想されていた台風に備えて、長ネギを保護するテープを設置する作業を手伝いました。真夏の炎天下で農作業を行う過酷さを痛感し、農産物の有難さが身に染みました。震災直後の1月に植えられた長ネギたちが食卓で美味しく食べられていたらいいなと思います。
◉能登半島支援チーム
震災の影響で「半壊」以上の判定を受けた家屋は、公費により無料で解体を依頼することができます。が、この公費解体のためには家の中にある資材を全て運び出す必要があります。その運び出し、ゴミ捨てのお手伝いをしました。
能登には歴史ある立派な家屋が多く、伝統工芸品も沢山あります。しかし、仮設住宅には沢山のものを保管できるスペースはなく、悲しいことに大半が廃棄となります。
まだ使えるものはワークショップに出したりもしますが、歴史的価値があるもの、思い出が詰まったものが破棄される現状にやるせなさを感じました。
◉こみんぐる
能登(特に珠洲など北の方の地域)には、僻地にも関わらず、支援に来る人を受け入れる宿泊施設が十分にありません。このボランティアでは、空き家を清掃、改装して宿泊できるようにするためのお手伝いをしました。
今までのボランティア活動を通して、「立派な家々を解体するのはもったいないな」と感じていたので、古民家再生事業はとても魅力的に映りました。目には見えない部分でガタがきているお家も多く、簡単なことではないと思いますが、こういった取り組みが増えたらいいなと感じました。
ニュースで震災の様子を見ることはありましたが、実際に現地に足を運ぶことで気づくことができた課題が沢山ありました。
また、全国各地からボランティア活動に来た方々との出会いもかけがえのないものでした。いろいろな仕事に就いている人が集まり、それぞれのスキルを活かして活躍している様子がかっこよく、「私も自分にできることを増やしたい!」と良い刺激をもらいました。
災害ボランティアと聞くと、私もそうでしたが、「危ない」「瓦礫撤去などの肉体労働ばかり」「専門的なスキルが必要」といった印象を抱く方が多いかと思います。しかし、現地には多様なニーズがあって、その分支援活動も多岐にわたっていることを知りました。
「何か力になりたいけど自分にはできないかも…」と思っている方でもできるボランティア活動がきっとあると思うので是非相談してみていただけたらと思います。
「本当にありがたかった」「嬉しくて涙が出た」能登の人と話す中で、震災の直後に出動した警察や自衛隊の方々、数ヶ月後に県外からも駆けつけた数々のボランティア団体の方々への感謝の言葉を幾度となく聞きました。
困った時には沢山の救いの手が差し伸べられる。そんな暖かさが素敵だと感じたし、今回のボランティア活動を通して、自分もその素敵な集団の一員になれたこと、困っている人の力になれたことを実感して嬉しかったです。
今後も自分ができることを探していきたいです。
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