20240802

音が漏れる(少し開いている)

開かないように 開けられないように
息を吐くと音が見える 

孤独だからではない

世界は別のもので それぞれ分かれている
日常、この音 

私は足りない 日常に手が届かない

音が日常に吸い込まれていく 
それはとても痛い(私は忘れてしまう)

かたちが弱まっていく

大切なことが正しいことではなくなるとき
(誰かが、何かかを言っている)

− 描くことの義務はない
音を見ている

緩やかだ とても長い時間
蒸発する

(まだ聴こえる)

消えると思っていたものは、まだ、ただそこで少し動いているのであった。
こちらはというと、それをこちらの日常という遠くから眺め、息を吐いてまだ僅かに音が出るのを確認している。それらの存在は紛れのない真実であって、消えてなくなることがないことが私はわかった。



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