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追想〈#20-◼︎〉


#20-◼︎

 自宅療養を経て復学するも数ヶ月を待たずして大学を退学した。講義中にバタバタ倒れるものだからもうどうしようもない。自分の努力次第でどうにかなる次元の話ではなく、この頃の僕がこの環境で何をやってもダメだったのだろう。

 それからの出来事は胸にしまっておこうと思う。というのも、この追想シリーズは20歳までの僕の人生を、記録として残したいという動機によって生まれたものだからだ。20歳から先の話は、僕自身だけが知っていればいい。今のところは。

 僕の人生には意味も価値もない。でもだからといって生きることを諦めるつもりはない。たとえみっともなくても最期まで足掻いてやろうと思うのだ。僕の人生は、あの夏に一度終わってしまったのだから。今はボーナスステージなのだから。


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