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花粉症が奇病だった頃の話~春は子供にマスクを着けて!~

まさに春爛漫🌸な今日この頃ですが、なんせ今年は花粉が酷い!💦何でも10年に一度クラスの飛散量だとか💦

先日などは、久しぶりにゴルフ⛳のショートコースに行ったのですが、僅か半日のラウンドで、次の日は目は開かないし、起きていても目ヤニは出るし、鼻は完全に詰まりきってダラダラと鼻水が出て、仕方なくマスクの中は、鼻栓をしてやり過ごす有り様です。もちろん薬は飲んでいます。

まあそれでも、職場などでは「大丈夫ですか?」と同僚から暖かく言われ、本当に有り難いなと思いました。良い職場です。

そんな私は、重度の花粉症ですが、子供の頃はまるで奇病扱いされた苦い経験があります。

子供の頃ですから、40年程前になりますが、まだ世間に花粉症という病気が認知されていない頃です。

叔父と親戚の子達で近くの淀川の河川敷で遊んだ帰りから、突然目の痒みと鼻水鼻詰まりが起こり、それこそ夜通し目を掻き続け、目が真っ赤になりました。

母は私を近くの眼科と耳鼻科に連れて回りましたが、ハッキリと「花粉症」と診断を付けれる医師はいません。

眼科では、とりあえずの痒み止めと抗炎症作用の点眼は頂いたのでしょうが、効果は差したその時だけだったように思います。また耳鼻科では、鼻うがいと喉にイソジンを当てるだけの処置でした💧内服などはありません。恐らく、まだ花粉症の患者が私の住んでいた地域には、発生していなかったのでしょう💦

その日から突然始まった地獄に、子供だった私はのたうち回り、一晩中ティッシュで鼻をかみ、一箱全てを一晩で消費することさえ有りました。

朝、学校に行く時間が迫って来ている私を母が起こすのですが、私は夜間地獄を体験中ですので、ほとんど眠れておりません。当然起きれません。それでも母は、温かい濡れタオルで、目が開けられない程にこびりついた目ヤニを取り除き、食事を食べさせると、何とか立てている程度の私を学校に送り出します。

そんな日から、私にとって学校は眠る場所に変わり、そのうち担任から母に呼び出しが入りました。そして三者面談となったのです。

「吉津単くんは、教室で一日中寝ていますが、ご家庭でのご様子はどうなっていますか?」

母は担任に突然始まった奇病の話しをしますが、担任は更に怪訝そうな顔で…

「この時期よくいるんですよ、ナマクラ病というか、春頃からやる気が無くなる子が…」

この会話は再現でイメージですが、この「ナマクラ病」というワードだけは、確かに覚えています。かなりショックでしたから…

私はその教室で鼻もかんだし、目も真っ赤にして擦っていたはずです。にも関わらず「ナマクラ病」とはどういうことでしょうか?

その会話中でさえ、私の目は充血していたはずです。もし、ナマクラと言うなら、自分のクラスの生徒の様子もまともに見れないような担任教師こそ、ナマクラではないでしょうか?

まあ、彼らのような前例主義の世界で、前例がないのであれば、いくら目に見えたものでも、理解できないのかも知れません。

結局、母は近医の「アレルギー性のものでしょう」という言葉を頼りに、隣りの市のアレルギー性の疾患を専門に扱うクリニックを探し出して、私を連れて行きました。

そこで始めて、私は「花粉症」という病気を知りました。そこには、同じ症状で苦しむ多くの人々が長蛇の列をなしていました。

担任が要求したのか?元々必要だったのか?後日、母は診断書を学校に提出。1ヶ月程度だったでしょうか?私は自宅療養となりました。

眼科も耳鼻科も別の病院となり、適切な治療を受けることになりましたが、目の方はかなり危ない状態だったそうで、掻き過ぎで最悪の結果が出る一歩手前まで来ていたそうです💦

それでもまだ、花粉との戦い方が周知されていない当時、洗濯物干しは、やはりベランダですし、取り入れ時に見えない花粉を落とす為に、衣類が叩かれることもありません。空気清浄機や鼻うがい、目洗いの市販薬もまだまだ後年の登場です。

現在は、多くの花粉症対策の薬品がある!

また、自宅療養と言っても快適ではなく、鼻詰まりで食事の味がわからず、癇癪を起こして母を困らせた記憶もあります。

それから毎年、私は花粉症と戦う春を迎えることになります。

重度の花粉症の人は、一年の12カ月を四季の数である4で割ると3なので、一季節3カ月。この春の3カ月が何事も実質有効に活用できない(アベレージ以上の成果が難しい)期間になります。

もちろん、大人になれば、様々な方法で体調を整えて、大切な日だけに全力が出せるようにすることも可能ですが、子供では難しい話です。

特に子供の頃は、アウトプット以上に学校でのインプット(学び)が大切です。花粉症は、その学びを一定期間確実に阻害します。

だから、花粉症にならないように、大切な子供さんには、例え嫌がっても春はマスクを着けてあげてください。

もし、強く嫌がるようでしたら、せめて山手に行く時だけでも着用して、花粉を体内に取り込む量を減らしてあげてください。人体は花粉の許容量を越えた時に花粉症を発症するそうです。(個人差あり)。

今や多くの国民がこの病気に苦しんでいますが、あなたのお子さんの発症を一年でも遅らせれば、もっと良い治療薬や対策アイテムが出て、より苦しまずに済むかも知れません。もしかしたら、完全に治る治療薬が登場するかも知れません。

これを読まれたあなただけでも、ご自分を、そしてご家族を、見えない敵から守ることに真剣になっていただければと思います。


終わり