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橋本VS小川(99年1月4日東京ドーム)はなぜセメントマッチとなったのか その2

前回の記事では99年1月4日の東京ドーム大会で橋本VS小川が決定してから当日までの流れを振り返ってみました。
今回は、試合の流れを振り返ってみたいと思います。

そしてゴングが鳴った

試合開始直後は、お互いにパンチやローキックで牽制しあうという感じ。
プロレスの範囲内での異種格闘技戦といった雰囲気です。

スタンドの状態で橋本が小川の懐に潜り込みそれを小川が抱え込むと言った展開になると、小川が橋本の背中に肘打ちを放ち始めます。
グローブやレガース越しの攻撃ではなく、直接肘を叩きつけていきます。

やがて橋本は鼻から出血。橋本はそもそも出血しやすい選手でしたので、あーこういうことはよくあるよなという感じでした。

橋本がレフリー攻撃しようとしている?

コーナーに小川を押し込みながらも肘打ちを食らう橋本が橋本が不思議な動きを見せ始めます。
ブレイクして試合を再開させようとするレフリーのタイガー服部に、薙ぎ払うというか、攻撃しようとしています。

この時点で橋本はセメントマッチの雰囲気を感じ取っており、レフリー暴行による反則負けを狙ったのではないかと思います。

小川がマウントを取った

レフリーのブレイクがうまく行かないまま、そのまま小川が橋本を倒し、マウントポジションを取りました。
小川が橋本の顔面に数発パンチを入れ、そのまま腕ひしぎ逆十字固めにいくもロープブレイク。

ロープブレイクになって、ダメージがない小川が先に起き上がり橋本が起きようとしているところに、小川が側頭部へのサッカーボールキックを放ちます。
さらには中腰になった橋本の背後からのパンチも決めていきます。

会場がざわつき始めた

なにか変な雰囲気に包まれていた会場もいよいよざわつき始めます。
歓声でもなく、いったいこの試合は何がおきているのか現実が理解できないと言った感じでしょうか。

橋本がレフリーに暴行した

スタンドの状態で再開すると橋本は再度小川の懐に潜り、そのままロープに押し付けます。
この時にブレイクを命じるため両者に接近したレフリーに橋本のどさくさまぎれの膝蹴りが決まります。

ここでレフリー暴行で試合が橋本の反則負けになっていればこれで収まったのですが、レフリーが試合を止めずに悶絶している状態でノーレフリー状態になってしまいました。

一方的な小川の攻撃

ここらは小川がやりたい放題。
橋本をテイクダウンし、バックマウントを取ると後頭部へのパンチを放っていきます。
ノーレフリーの状態で、総合格闘技でも危険な攻撃を躊躇なく繰り出していたわけです。

更にマウントポジションを取ると数発パンチを放ち、花道の方に転がっていこうとする橋本の後頭部に振り抜くようなストンピング、側頭部へのキックで花道に追い出してしまいます。

ここで双方のセコンドがリングや花道に上がり始め、やがてゴングが鳴らされます。


裁定は「6分58秒 無効試合」
しかし、誰の目にも橋本のKO負けというのは明らかでした。

試合で起きた事実はだいたいこんな感じですが、この後に両軍入り混じっての大乱闘が起き、会場はさらにカオスな状態に包まれていきます。


次回の記事では試合後の乱闘や、なぜセメントマッチになったかを検証してみたいと思います。

その3はこちら


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