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「小さなつばさ」インタビュー後編

こんにちは,インターン生のあやかです。

今回は、元「小さなつばさ」の方々へのインタビューで伺った、ハンナのお兄さんに出会った時のお話や平和についての思いをお伝えします。

Q1. ハンナのお兄さん(ジョージ)と出会った時に印象的だったこと、その時に感じたことを教えてください。

あやさん:当時ララさんが自分たちと同い年ぐらい(高校生か大学生)だったので,今まで本で読んだりしていたことが現実なのだと実感しました。

ゆきさん:すごいことが起きているという感覚を覚えています。
いくのさん:かばんが日本に来ることや,ジョージさんまで繋がることが凄い奇跡だと感じました!
ひさのさん:何かを学んだというより「本当に来た!」とびっくりしました。
さおりさん:ハンナのカバンとお兄さんが再会できた場面がいろんなものが一気にあふれて目が潤んだ瞬間でした。心の中で抱えてきたけれど周りに話していなかった思いがあふれたのだと思います。

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2001年3月、ジョージ・ブレイディさんと娘のララ・ハンナさん初来日

いくのさん:お祭り騒ぎみたいで,どうやって迎えるかをみんなで考えたのを覚えています。今まで埋もれていた人がふと浮かび上がってきたのは振り返るとすごいことだったと思います。カバンと石岡さんが出会わなかったらジョージさんの人生は違うものだったと思うし、人生が変わる大きな出来事に関わっていたことに驚きを感じました!
みらいさん:ハンナとジョージが仲良く映っている子供の時の写真と面影があったので、芸能人に会えた時のような感覚がありました。本当に優しい人で良いお兄ちゃんだったんだろうなと思いました。今でもよく覚えているのは,収容所の中で一緒だった男の子がパンを盗んだときのお話。彼のことを裁こうとなったけれど別の所で収容されている妹の為にパンを取って置きたかったそうで,『果たして本当に彼は悪いのか?』と思いました。世の中白黒付けられるものではなく、良いこと悪いことがハッキリ分けられる訳ではありません。最近Twitterなどで人々は物事を「良いか悪いか」で分けようとしますよね。インターネットのせいで面と向かって言わないような言葉が飛び交っている状況でも,決してその人も極悪人でもないと思います。

Q2. 平和のために若者が出来ることはなんだと思いますか?

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ひさのさん:小さなつばさの活動を通して,知ることがまずは大事だと思いました。知らないと歴史や体験から学んだりこれから先どうしていけばいいか分からない。何か活動するときもどんな思いがあってやってきたか,何が起きたかを知ってからだと思います。それをふまえて何か始めようとすれば,若い人達は何でも出来ると思います。
ゆきさん:相手のことや物事を好きになることや興味を持つこと,受け入れることは大人になってからだと,いいことも悪いことも難しいですよね。何にも知らない状態で色んなことを知った方が視野が広がるから,壁を作らずに好奇心旺盛に活動することが大事だと思います。
いくのさん:平和をもっと身近な所で考えることが多いです,他者を知ることや興味とか好きって気持ちを持つことが大切だと思います!大きな塊でなく個として色々なことを見たり知ることが大事だと気づきました。それがやがて色んな人の個性を認められるようになり平和に繋がっていくと思います。
さおりさん:普段の生活の中でちょっとした意見のすれ違いで,相手が何考えているのか考えるのが大事だと思います。状況や立場が違うからこそ違う考えが出てくるから,相手の考えに至った背景まで考えることが大きな意味で平和につながるのかなと思います。

みらいさん:大きく言えば何でも出来るし,小さく言えば、日常の中で平和を守る・命を守る・人権を守るということを普段細かい所から『自分はそれが出来てるのか?』と自問自答し続けることが大切だと思います。若いうちに、どうやったら小さいことを大事に出来るか考えておくのと,何でもやってみたいことなど試してほしいです。また,海外に沢山行ってみるのもいいですね!『〇〇さんである前に日本人でありアジア人であるんだ』という状況におけることで視野が広がります。世界は広いんだと知っておくだけで仕事をする上でも変わります。出来るだけ1人で出来るだけ色んなことをやってみることをおすすめします!

このインタビューでは,まずハンナの兄ジョージさんが日本でハンナのかばんに出会った瞬間の特別な高揚感を感じました。

どれだけその出会いがすごいことなのかということが当時子どもだった「小さなつばさ」の方々にもよく伝わっていたのだと思います。

奇跡の出会いを実現させた史子さんの熱意に改めて心を打たれたとともに、ジョージさんを出迎えた「小さなつばさ」の方々が実直でチャレンジ精神のある子ども達だったのだと思いました。

また、平和についての思いを伺い、歴史を知ること、自ら壁を作らずに他者や物事に関心をもつこと、そして異なる立場の人に対して想像力を働かせることの大切さを感じました。

これらは、どれも身近な生活の中でできることです。平和を漠然と大きな目標のように思うのではなく、小さなことの積み重ねによって達成を目指さなくてはならないのだと思います。

5月16日(日)に開催するオンラインイベントでは、ジョージさんの娘であるララ・ハンナさんにお話を伺います。

「小さなつばさ」の方々がジョージさんと出会った時のように、ホロコーストをどこか遠い昔のことではなく、現実に起こったことだと身近に感じられる機会になると思います。そして、ララ・ハンナさんのお話から、そもそもなぜ私たちは平和を目指しているのか、平和のために自分には何ができるのか、などの新たな気づきや刺激も得られるはずです。

「なんとなく話をきいてみたいな」という方も「ホロコーストって何だろう?」という方も、ぜひ奮ってご参加ください!!


\5/16(日)ハンナ・ブレイディ生誕90年記念オンライントーク/
参加お申込みはこちらで受け付けています

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