見出し画像

noteを始めた理由とお願い

皆さんこんにちは、NPO法人ここの三科です。

3年間毎日更新していたアメブロから、noteに移行することになりました。
この記事では、そうすることに至った経緯と現在の「ここ」の状況をお話しし、最後に皆様にお願いをさせていただきたいと思います。

画像1

不登校の子どもたちと歩んだ12年間

2008年に、不登校の子どもの学校外の学びの場「フリースクールここ」を運営するNPO法人ここを立ち上げてから、延べ17,000人の子どもたちが利用をしてくれ70名以上の卒業生が社会へ巣立っていきました。

昨年度は、フリースクールの拠点を2か所に増やし26名の不登校の子どもたちが入学してきてくれ、常勤職員が4名、非常勤職員が2名、合計6名の職員ととボランティアスタッフで運営をしてきました。

在籍生徒数は約40名、2か所のフリースクールも定員を迎えようとしているため、今年の6月には新しく大阪市内にフリースクールを立ち上げようと物件の契約を進めていた最中に、新型コロナウイルスの脅威にさらされました。

新型コロナウイルス感染予防で「ここ」がとった対応

3月2日から様々な状況下にある子どもたちの受け入れを小規模でしながらオンライン授業を開始。

画像2


緊急事態宣言が出るまでは、外遊びを積極的に取り入れ何とか子どもたちや保護者の方々の負担を減らそうとしてきました。その中での緊急事態宣言。再会を約束して外遊びも中止。現在に至ります。

画像3

「コロナにかかってもいいから「ここ」に行きたい…」

オンライン授業・外遊び・緊急受け入れ・保護者や生徒たちへの聞き取り調査・個別対応をしながら、遠方から通う子どもたちを中心にオンラインゲームでの交流をしている時に、ある生徒が言いました。

「これ以上家にいたらおかしくなる!もうコロナにかかってもいいから「ここ」に行きたい!」

また、ある生徒からは深夜LINEが入り、

「三科さん、もう我慢の限界や。家族を殴ってしまう。」

そんな声を聞くたびに、

「1日でも早くあの頃の日常に戻さなければ大変なことになる。」

そう思いながらも遠く離れた子どもたちに何もすることができない自分の無力感に苛まれていました。

また、同じように保護者の方々からも悲痛な相談を受けていました。

「学校も休校なので、公園で子どもが出会いたくない同級生に出会ってしまい外にも出れません。」
「ずっと「ここ」に行きたいと言っています。あれだけ学校を拒んだ子の居場所ができて嬉しいと思う反面、どうしようもない現状になす術がありません。」

大人も子どももギリギリのところで踏ん張っている状況をなんとかするため、5月11日からフリースクールに通う子ども以外にも対象を拡げ、実際に自宅に伺いゲームやスポーツ・料理などをして活動をするアウトリーチ型訪問支援事業「STAY HOME,WAIT US」をスタートしました。
すでに予約も数件入り、子どもたちに逢いに行けるのを楽しみにしています。

画像4

フリースクールを再開できない

生徒や保護者への負担が増えた一方で、「ここ」の財政面も大きな危機を迎えています。

画像5

活動は、新拠点開設のためにコツコツと貯めていた資金を使い、あらゆる助成金や補助金・給付金を申請し(助成金採択4件:合計59万円、持続化給付金、雇用調整助成金、日本政策金融公庫「新型コロナウイルス感染症特別貸付」)今月まで何とか継続をしてきました。

3月の赤字は約70万円、4月の赤字は約90万円で、5月は100万円を超える見込みなので、合計で300万円近くの負債を抱えてしまいます。
今月末で資金も底をつきいよいよ決断をしなければいけない時が来てしまいました。

全ては有事の際に準備をしてこなかった経営者としての僕の責任です。生徒たちはもちろん、今まで支えて来てくださった保護者の皆様、職員のみんなやそのご家族には大変申し訳なく思います。

お願い「子どもたちの居場所を一緒に支えてください」

誰もがしんどい状況の中、細かく自分たちの状況を赤裸々にお伝えすることにずっと抵抗がありました。
正直なところ、「こんな時にそんなこと言われたって…」と指摘を受けるのが怖かったり恥ずかしい想いもあり、誰にも頼らず自分たちの力でどうにかしてみせようとがんばってきたつもりでした。

保護者の皆様にはもちろん、何より子どもたちにこの情報が行き届いてしまうと不安にさせてしまうと思い、公表できずにいました。

しかし、思いつく全ての手を尽くしてもどうしようもない状況になり、またたくさんの方々から背中を押していただき、現状と想いをお伝えすることとなりました。

今日から毎日noteを更新し、フリースクールでの出来事やその日の活動内容などの日記に加え、不登校に関すること・フリースクールの現状や想い・子どもへの接し方や経験談を拙い文章ですが精一杯記事にしていきます。

私たちの活動に共感いただけるところがあれば、記事の最後の、「サポートをする」という所から任意の金額で寄付をお願いします。

また、それとは別にマンスリーサポーター(毎月の継続した支援)という仕組みもあります。Syncableという寄付サイトに飛びますが、そこから毎月1,000円からのご寄付を通して「ここ」の活動を支援していただければ嬉しいです。
月2,000円以上ご寄付いただくと、月に1回開催していたここ飯BAR参加券+ドリンク2杯無料券をお渡しします(お渡しはご参加いただく当日に現地にてさせていただきます)。
もちろん単発でのご寄付も大変ありがたいです。

今後について

5月中に緊急事態宣言が解除されれば、感染予防を徹底したうえで年齢別の分散登校を開始する予定です。
しかし、新型コロナウイルスの感染に対する不安は今後もつきまとい完全に収束することはまだまだ先になることも見据え、以前と同じようなフリースクールの形態での運営は不可能だと考えています。

より子ども一人ひとりの特性や状況に合わせた支援や関わりが必要となり、またオンラインでの対応や休校措置による子どもへの対応にも追われる保護者への負担も増えるため、子どもはもちろん不登校の子どもの保護者へのサポートをより手厚くしていかなければならなくなると予想しています。

画像6

今後不登校の子どもたちはさらに増えます。
ギリギリの状況で学校に通っていた子たちの問題が顕在化され、学校だけでは対応できずに苦しむ子どもたちと保護者へのサポートは、不登校の親子がそうであったように先送りにされる危険があると感じます。

私たちも、もう一度根本的に自分たちのビジネスモデルを見直し、「学校に行っている行っていないに関わらず全ての子どもたちが受け入れられ自立できる社会」を創るため再スタートを切ります。

このnoteを通して、私たちと一緒に16万人の不登校のこどもと保護者の孤立を防ぎ、子どもたちの未来を見届けていただければ幸いです。

画像7

よろしければサポートをお願いします。フリースクールの活動費の一部として大切に使わせていただきます。