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「全学年の希望者へ、校長先生がzoomを使ってラジオ体操」 倉敷市内100名規模の小学校で生まれたgood practice

岡山の教育のICT化がどのように進んでいるのか、保護者の目線から声を集めて、その事例を紹介していきます!

概要

朝6:30頃、決められたzoomのURLにアクセス。校長先生が自宅でラジオ体操を流し、画面越しに聞こえるその音に合わせて一緒に体操をする。ラジオ体操が始まる前の数分に子ども同士が画面上で顔を合わせ「◯◯くんだ〜!」と会話も生まれる機会になった。学校が再開されるまでは毎日実施され、頻繁に参加する子もいればたまに参加する子もいた。

経緯

4月30日、学校からメールが届き、5月1日~20日にzoomを使って行われるラジオ体操の概要と、利用するサービスzoomの接続方法の説明があった。突然この取り組みが始まる旨を伝えられたので、先生方がコロナ禍で模索されている中、できることから行動してくださったことが想像できる。

ポイント

① 任意参加
元々、インターネット環境やハード保有状況の調査は頻繁に行われており、市や学校は全ての家庭にはその環境が整っていないことを把握していたため、任意の取り組みとなったのだと推察される。

② 校長先生の個人的な活動としての案内
学校としての取り組みとなれば様々な調整が必要であったところ、個人での取り組みとしたことによって、スピード感を持ち実施できたのではないかと思う。

コロナ禍での課題2つ

①生活リズムと学習リズムが作れないこと
2週間に1回程度の登校日に宿題が出ていたが、特に低学年の子たちは決めたことを毎日分けてできるかというと難しい。いろんな家庭の話を聞いても、登校日の前日、前々日にまとめて取り組むことになってしまっていた。また、学校がある時は7:30頃に出発しているが、休校期間は朝がきても遅くまで寝ているという生活の乱れが起きていた。

②子どもたちが友達と会話できなかったこと
休校期間は外にも遊びに行ってはいけない状況で、積極的な人たちは親同士がzoomをつなげて話ができる環境を整えていたが、わざわざ設定をしない限り機会は生まれない状況であった。

保護者さんから見て

―特に低学年にとって良い機会でした。
うちの子は2年生と6年生で基本的に参加したのは下の子でした。他に参加していた子のほとんども低学年です。
というのも、高学年は最近だと任天堂switchなどのゲームを通じてオンラインで繋がり、ボイスチャットでやりとりするなど自分たちでコミュニケーションを取っています。でも小さい子たちは、ゲームはやっていてもボイスチャットのようなことまではしないし、親御さんが禁止しているケースもあります。なので結局1日でラジオ体操の時間しか顔を見る機会がなかったんですね。貴重な時間だったと思います。また任意参加なので、やりたくなかったらしなくていいという柔軟性も良かったです。

―最初は、え?ラジオ体操?と思ったけど…
本当に10分くらいのことです。始まる前にzoomにアクセスして、5分くらいラジオ体操をして、じゃあねという話。でもその一連の流れを考えると、ラジオ体操は6:30に始まるので参加する子は起きるようになるし、1日10分弱の時間ちょっととはいえども友達の顔が見える。やっている時の様子も明らかに良くて、楽しそうでした。改めて、少ない時間でも友達と会話するのは大事だなと思いましたし、生活のリズムを作る上でもいい取り組みで、間違いなくあってよかったと思います。


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