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気功生活 Vol.144 〜2024.9.9

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流れ出す心       天野泰司
初秋の養生
特集 天人合一の境地へ4
   〜禅密功の真髄  劉漢文
二十四の背骨 虎の巻
The Book of Life 8/269/6
講座ノート 気づくと変わる
虫の音         吉田純子
禅密と密教 伝承の道
禅密高野山合宿 〜先天の旅路


流れ出す心

天野泰司

 迷走するゆっくり台風「サンサン」が通り過ぎてから、秋の虫が一斉に鳴き始め、涼しい夜が戻ってきました。まだ暑さが続きますが、確実に秋がやってきています。

地球環境の変化

 従来と違って、この台風は進路が定まらず、加えて海水の温度が上昇していたため、海上でとどまる間にどんどん大きくなり、遠く離れた地域にまで大きな影響がありました。
 被害にあった方々に、心からお見舞い申し上げます。

 京都は39度が続く猛暑でしたが、日本全体でも、異常気象と言われた去年を上回って、観測史上最も暑い夏に。局所的な大雨も日常的になり、地球温暖化を中心とした環境問題への対応は、切実な課題として再認識される昨今になりました。

逆転への道

 ユニセフの会報で紹介されていた、『ドローダウン 地球温暖化を逆転させる100の方法』(ポール・ホーケン 山と渓谷社)を取り寄せて読んでいます。温暖化の進行をただ遅らせるのではなく、逆転させて、二酸化炭素に代表される温室効果ガスを減少させる、そのための大胆で科学的なシュミレーションが紹介されています。

 発電分野でのインパクトの大きさでは「風力発電」が断然トップ、「食糧廃棄の削減」「植物性食品を中心にした食生活」による効果が続き、「女性の教育機会」「家族計画」が上位に。「熱帯林・温帯林の保全と再生」による二酸化炭素吸収力も、かなり効果大です。

 この本が意図するのは、個人が行うべき環境保全の方法ではなく、社会全体に蔓延する環境問題への無関心や絶望感を払拭し、個人を越えた新しいムーブメントを生み出すこと。「5〜10%の人たちが夢を持って動きだすことで、まかり通っていた偏った常識が逆転しはじめる」というのです。

 確かに、声高に危機を叫び続けるだけでは、みんなだんだん耳をふさぐようになるし、キャパシティーを超えた恐怖に対しては、「そうであって欲しくない」という心理から、事実の否定へと心が傾いてしまいます。だからこそ、具体的で説得力のある夢の共有が大切です。

内なる大自然

 私たちは、この目前にある環境問題に対して、環境教育という切り口で貢献することができます。
 気功は、体の中にある大自然との対話です。まずポカンとリラックスして、体の声に耳を傾ける。すると、からだの中にある自然の働きが目覚めて、大小さまざまな変化がはじまります。鈍っていた部分は敏感さを取り戻し、つかえていたものが流れ出し、働きすぎているところは休息し、怠けすぎている場所は活発に動きだす。

 意思による過剰なコントロールを手放して、感覚を繊細に働かせた時に、心身は過不足のない見事な変化を遂げます。そして、この「からだの大自然」と出会う経験が、環境問題を解決する本質的なムーブメントへと発展していくでしょう。

 季節に応じて心身が変化するように、内なる自然は、外界の自然環境といつも響き合っています。

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