無題3

スウェーデン出身・日本茶伝道師が見た「日本茶と日本文化の真髄」/今週の新着イベント

イノベーターは日本茶から何を学ぶのか。

日本のコンビニには、実にたくさんの種類のお茶が売られています。今日立ち寄ったお店では2メートル幅の冷蔵庫の中身が全て、ありとあらゆるお茶で埋め尽くされていました。

そんなにお茶にニーズがあるものなのか不思議になりますが、よくよく考えてみると、筆者も幼い頃から何かにつけてお茶を飲んできました。

お客さんが来たらお茶。

お菓子を食べながらお茶。

晩御飯のあとお茶(テレビを見ながら3杯くらい)。

大人になってからはもっぱらコーヒー党ですが、たまに帰省し、母親と話すネタが尽きるととりあえずお茶を淹れ、柿ピーやらお煎餅やらを永遠に食べ続けます。

都市生活においても、冒頭のコンビニの風景に見られるように、今日は「生茶」、明日は「お~いお茶」というように、私たち日本人の生活にはお茶が深く組み込まれています。

でも、これまで茶道に出会うこともなかった筆者は、お茶について深く考えたことはありませんでした。

ところが最近妙に、NewsPicks 界隈で「茶」というキーワードに出くわします。

WEEKLY OCHIAIの次のテーマは「茶の湯」がいいと落合陽一さんが言っていたし、今度7月26日にアカデミアイベントに登壇するブレケル・オスカル氏は、スウェーデンのマルメ出身でありながら、日本茶に魅せられ、国内外でその魅力を伝え歩いているそうです。

挑戦者にとって、お茶から何か有益なヒントが得られるのでしょうか。

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7月26日イベント登壇者のオスカル氏が日本茶に興味を持ったのは、岡倉天心が1906年に出版した『茶の本』(原題:The Book of Tea)を読んだことがきっかけだったといいます。

江戸末期に生まれた岡倉天心は、文明開化に花が咲き、欧米の価値観やアートがイケイケドンドンに重んじられていた風潮の中で、ともすれば忘れ去られそうになっていた日本のアートを守り、その良さを海外に伝えた人物です。

その天心が書いた『茶の本』には、茶道の歴史を振り返りつつ、茶道にあらわれる日本の伝統的な美意識や禅の精神が詳述され(もちろん英語で!)、ニューヨークで出版されるや、世界的なベストセラーになったといいます。

天心は、茶人をして「つねに宇宙の偉大なリズムと調和しようと努めている」存在と評しています。

スティーブ・ジョブズも落合陽一も注目する、いわゆる東洋の禅の世界。

これは近代以降の日本が、西洋に追い付け追い越せでやってきた中で、半ば隅に追いやってきたもの。そして、ポスト平成の今こそ、改めて向き合うべきテーマであると落合陽一さん著の『日本再興戦略』の中でも触れられていました。

とはいえ、この禅の世界ほど理解が難しいものはありません。なにしろ禅は定義を許さないからです。

しかし禅の行動様式が体系化されている「茶の湯」を学べば、それが体感的に理解できるかもしれません。

7月26日のイベントでは、日本茶インストラクターでもあるブレケル・オスカル氏提供の「水出し茶」を体験しながら、西洋人の視点で、日本茶の世界を見る絶好の機会になりそうです。

稀人ハンター川内 イオ氏が見出した日本茶に人生を捧げてきた32歳スウェーデン人。その日本茶愛の世界をぜひ体感したいと思います。

天心の語録にこんな一文があります。

「画家たる前に、美術家たる前に、まず日本人たれ、東洋人たれ。

己れの持つものに、他に超えたる優秀のものあるを知れ。」

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<イベント概要>
・日時:7月26日(木) 19:00〜21:00
・場所:NewsPicks Roppongi(六本木)
〒106-0032 東京都港区六本木7丁目7−7
・イベント内容:スウェーデン出身・日本茶伝道師が見た「日本茶と日本文化の真髄」(試飲つき)

スウェーデン出身の日本茶インストラクターである“否常識な稀人”ブレケル・オスカル氏がNewsPicksアカデミアのイベントに登場。「日本茶は衰退産業と言われますけど、今一番楽しいですよ」と語り、日本茶を海外に広める伝道師として海外を飛び回っているブレケル氏の思いを、ブレケル氏が煎れた日本茶を味わいながら聞く。

・ゲスト:
ブレケル・オスカル/日本茶伝道師
川内 イオ /フリーライター&稀人ハンター

お申し込みはこちら:👇

今年3月にNewsPicksで特集され、話題となったこちらの記事もあわせてぜひお読みください。👇

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その他の今週の新着イベントはこちらです。ぜひチェックしてみてください。

<イベント概要>
『ミレニアル女子の今と未来〜⽣き⽅が働き方になる時代』

・日時:7月11日(水) 19:00〜20:30
・場所:東京ミッドタウン日比谷 BASE Q
・イベント内容:

「これからは生き方が働き方になる、ワークライフバランスはもう考えない。」外資系投資銀行からベンチャー投資の道へ転身し、世界中の第一線で活躍するスタートアップ企業を見る中で、今は時代の大きな転換期にあると考える鈴木絵里子さん。世の中に合わせて我々の生き方が変わる中、これからの時代を生き抜く為に必要な要素とは何か。「好きなことを仕事にしよう」と語る真髄にあるものとは。男女共に固定概念に縛られず、好きなことを仕事するためのヒントや、⾃分の多面性をさらけ出す生き方・働き⽅に必要な要素を語っていただく。

・ゲスト:鈴木絵里子氏

お申し込みはこちら:👇


編集:柴山 由香

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