【転載】 渡邊裕美准教授より~乳幼児のコロナワクチン接種に対するメッセージ

2)全国有志医師の会のメンバーによる寄稿 ~渡邊裕美准教授より~
乳幼児のコロナワクチン接種に対するメッセージ

渡邊裕美と申します。新潟大学医学部教員です。資格としては医師、医学博士です。臨床医ではありません。最近では直接に実験研究はやっていないのですが,大学院を含めるとおよそ20年、もっぱら分子生物学や生化学を基礎として実験研究に携わってきました。

免疫学の研究室で学ばせてもらったり、神経細胞への分化について調べたり、遺伝子改変マウス作成に関わったりしてきました。教育分野では組織学や、遺伝学の入門講義に関わらせてもらいました。最近では環境化学物質と健康の関連について講義させてもらっています。

ご覧の通り1つの専門を突き詰めてきた者ではありません。しかし、医学部で人の体の仕組み全般と病気について学び、その後の研究活動から今回のワクチンに使われている技術についても基本的に理解することが出来たという点で私は恵まれていたのかもしれません。

今回のワクチン接種が始まった当初に抱いた直感的な2つの危機感を書きます。

1つはなぜこのような実験的操作を人、それも健康な人に行うことが簡単に受け入れられるのだろうか、ということでした。分子生物学の実験では今回のワクチンに類似の試薬を用いて細胞や組織にDNAなどを導入しますが、自分が狙う種類の細胞だけに導入することはなかなか難しいのです。基本的にはいろんな細胞に導入されてしまうからです。今回のワクチンは肩の筋肉に注射されます。殆どが筋肉の細胞に入り、そこに留まると言われていました。

その場所で免疫細胞を刺激し、その他にはリンパ節に運ばれてさらに効率的に免疫細胞を刺激するとも言われました。あたかも血液中には入らないかのように言われていたのです。しかし、筋肉には非常にたくさんの毛細血管が存在しています。大きな血管から外れたとしても、注射によってこれらの毛細血管が傷つかないはずはありません。

ワクチン成分が血液中に入らない? たとえば筋肉注射した麻酔薬は全身に効くことからも、ワクチン成分が短時間に全身をめぐることは明らかと思われました。

もちろん、全身に運ばれるワクチン成分の量や分布には大きな個人差があるでしょう。でもそれが届いた細胞は、今度はスパイクタンパク質という異物タンパクを自分自身で作り出し、それを細胞表面に出すことになります。その量も大きな個人差があることでしょう。ですが、一旦スパイクタンパク質に対する抗体が出来てしまえば、後はそのワクチン成分を取り込みスパイクタンパク質を作るようになった自分自身の細胞が攻撃されるようになるのです。

2つ目は、インフルエンザの流行やワクチン接種について以前から感じていた疑問です。インフルエンザは新型コロナ感染症同様、変異しやすいウィルスを原因とする急性呼吸器感染症です。インフルエンザワクチンに感染予防効果がないことと同様に新型コロナ感染症に対するワクチン接種に感染予防効果は見込めないことは自明と思えました。

また、大規模に接種すればワクチンが効かないウィルスが有利になって増えるだろう、とも思ったのです。現在、残念ながらその通りのことが起こっています。

子ども達は成長の段階で病原体を含め様々な生物、非生物と触れながら免疫系を発達させていきます。RSウィルスは代表的な子どもの急性呼吸器感染症のひとつですが、昨年子どもたちの間で例年以上に流行したとニュースにもなりました。その原因として、マスクの常時着用や過度の消毒、人との接触を避けてきたことなどによって子どもたちの免疫力が低下したことも指摘されています。

今、子どもたちに必要なのは感染を予防しないワクチン接種ではなく、マスクを外し人や自然と触れ合うこと、笑っておしゃべりしながら食事をしたり遊んだりすることだと思います。それも重要な積極的な感染対策です。

私にとっては子どもも大人も新型コロナワクチン接種はするべきではないというのが当初からの思いでした。一方で様々な事情や様々な考え方により接種せざるを得なかった方々や接種を選択した方々がいることも理解しています。私の夫や父母達も2回接種、3回接種、4回接種と様々です。

流行株がオミクロンに代わって子どもの感染が増え、重症例が出てきていることも事実です。感染症で亡くなったり重症となったお子さんやご家族の悲しみはいかばかりかと思います。

それでも、安全ではないワクチンを奨めることはできません。子どもたちへの接種は、少しでも迷うなら、どうぞ思いとどまって下さい。

新潟大学大学院医歯学総合研究科(医学部)
准教授 渡邊裕美

以上