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これからの人生をサバイブしていくために。

先日、家から徒歩圏内を歩いていたら、小さな学習塾のドアに「5月6日まで休校します」という張り紙が貼ってあった。

この塾に通う子どもたちはどんな気持ちでその報告を受け取ったのだろうかと思いを馳せたのも束の間、すぐにその塾の経営者、あるいはそこに勤務するスタッフや事務員のことが頭に浮かんだ。

一般的な経営スタイルの場合、塾ビジネスは塾に通う子どもの親から支払われる月謝によって賄われている。1ヶ月ほどであれば、なんとか持ちこたえられるかもしれないが、1ヶ月後には全てが丸く収まるとは考えにくい。

世の中は5/6に過剰な期待を寄せすぎているような気がするが、感染者数の増加は抑えられているものの減少には至っていない現状において、この事態は半年から1年は続くと考えるのが妥当ではないか。

また、仮に緊急事態宣言が解かれて「外に出てもいいですよ」となったとしても、いわゆる三密空間に好き好んで大切な我が子を送り出せる親はなかなかいないだろう。

家でずっと過ごすことは親子共々ストレスのかかることかもしれないが、自宅でもオンラインで様々な学びが得られることがわかった今、わざわざリスクのある選択をする必要もないわけだ。

自ずと営業再開した後も、厳しい苦境に立ち向かわざるを得ないだろう。

コロナウイルスが流行している前からも、中小規模の学習塾や家庭教師が、オンラインでの情報発信に本腰を入れる機運は確かに存在していた。

YouTubeやインスタグラムで無料の講義を配信して、LINE@等への誘導でリストを取って、体験授業という無料フロントエンドへと誘導して、最終的な成約に繋げる…ということをやっていた事業者も珍しくはなかっただろう。

ただ、決して多いというわけでもなかった。

ほとんどの事業者にとって「オンラインでの発信」は「やっておいた方が好ましいこと」であり「緊急性を持って必ずやらなくてはいけないこと」ではなかった。

人は余力がないと、なかなか新しい試みにエネルギーを使えない。

疲弊してエネルギーが漏れている一方の時に「オンラインに活路を見出そう!」と言われても「わかっているけど動けない」のが大半の人であり、そこで「よし!やろう!」と思い行動ができるバイタリティはほとんどの人が持ち合わせていない。

個人ビジネスに関する発信をしていると、以前からメルマガを読んでくださっている読者さんや、数年前に講座に参加してくださっていた昔の仲間から、「最近こういう状況で、これだけ経済的にキツくて…」というメッセージをいただくこともある。

そんなことを言っても仕方がないが「もっと早く動き出していれば…」という気持ちにさせられるのも事実だ。

自分ごとで恐縮だが2013年にオンラインマーケティングを学び始めた時は「会社以外の収入源を少しでも早く手に入れたい」という気持ちがとにかく強かったが、「自宅でPC1台でビジネスができるようになれば、割と何があっても困らない状況を作れるだろう」という予感もあった。

もちろん結果論に過ぎないし、運が良かったと言ってしまえばそれまでだが、事実、早く動いていて良かったと思っている。

数ヶ月前まで、多くの人たちが世の中はお金じゃないと言っていた。

ただ現状を見ると、世の中の多くの人が「お金」が原因で、悩み苦しみ、そして未来に対して不安を抱いている。

僕はお金が全てだとは思わないが、日本銀行券の持つ客観的な公平性と、価値の安定性には信頼を抱いている。もちろん「金」以上に信頼性のある資産ではないが、人の心情や目に見えない信頼よりかは、価値の尺度に客観性があり、価値変動が少ないものだと思う。

ということは、「人生を経営する」という判断で考えれば、「将来に備えてお金を稼いでおく」という視点は調子がいい時にこそ、確実に必要だったと言えるだろう。

ただ、もう1つ言えることがある。

これからの人生において今が一番若く、これから何かを始める際には今以上に早いタイミングはないということだ。

就活を終えたばかりの社会人1年目の時、「なんで学生時代にもっと頑張ってこなかったのか」、「なぜもっと真剣に人生と向き合ってこなかったのか」と嘆いた夜があった。

副業でビジネスを始めたばかりの頃「なんで暇な大学生の時に色々とやってこなかったのか」と悔いたこともあった。(ちなみに当時は、代官山にある客が誰もこないカフェのバイトをしていた。客があまりにもこないから、ひたすらNirvanaを聴きながら雑誌を読んでた)

時間は巻き戻らない。ゆえに、今以上に早いタイミングはない。

今以上にベストなタイミングもない。

ベストかどうかなんて、所詮ただの思い込みで決まるものだ。

一歩を踏み出す勇気を持とう。将来、幸せになるために。

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