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私が娘の写真を撮るときに

ついこの間6ヶ月になった娘がいる。
まんまるで、いつもニコニコ、よく食べて、よく寝る。かわいい。

我が子がかわいくてたまらない親心に任せて日々撮り続けている写真は、
これまでの人生で撮った総数を遥かに上回る勢いで増える。

こっちを向いてニコッと微笑んだ顔、寝返りをした瞬間の得意げな顔、大の字で口を開けて寝ている姿。

どれも、親にしてみれば永久保存版で、一挙手一投足を画面いっぱいに収めたい。

そんな時ふと思い出した、写真がある。

夏の暑い日なのか、畳の上に寝転がる半袖短パンの父、そのおなかの上にトトロのメイちゃんよろしく寝そべる私、齢0歳数ヶ月。

それを見つけたのは、私が結婚式の準備をしていたときで、
母が一枚一枚丁寧にアルバムに綴っていた中の一枚。
どの写真も有り余る程の愛情に溢れていたが、その一枚は、
見ているだけでなんだか胸がいっぱいになって、涙が堪えられなかった。

子どもの頃の写真を見る時、自分の表情とか、ぷにぷにのおしりだとかは、そんなに興味はなかったりする。
見たいのは、その時の私と、その時の父や母が私に向ける表情なのかも知れない。自分がどれだけたくさんの愛情の中で育ったかを思い知らされるような。

かわいいからね、撮っちゃうけどね!寝顔のどアップとかね!

でも、娘が大きくなったときに、ふと見返す子どものころの写真で、
ちょっとだけあたたかい気持ちになれたら、などと思いながら、

今日は、いつもよりもカメラを引き気味に、
さっきから奇妙な格好で娘を笑わせようと熱心に踊る夫と、それを静観する娘を撮ってみようと思う。
小さな贈り物のような気持ちで。



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