組織図

会計士だけど法務の重要性を語りたい

コーポレートは各領域が集まっているチームですが、中でも法務はあまり重要視されていないような気がしてます。CFOがコーポレート部門のトップという感じでよくいますが、法務がトップってあまり聞かないなと。法務は事業展開上、大きな影響を与える可能性があります。自分が会計士だからか会計・税務に関して注意や勘が働きますが、法務だとなかなかそうは行きません。なかなか痛い目みないと分からない領域だと思います。法務の役割を担っている時、私の場合、人より嫌な雰囲気を事前に感じ取れて弁護士に相談してなんとかやっていた、という感じです。

法務の役割として

・問題がない契約締結がなされているかのチェック機能
・事業を展開したり伸ばしたりする上で関連しそうな法規制がないか、ある場合はどのように対応していくか

があると考えてます。

ここを一緒に考えてしまうと、会社に想定していない不利内容が入った契約書で締結してしまったり、逆に事業展開にブレーキをかけられるという不満が蔓延する、というような状況になる可能性があるので、少なくとも大きく2種類の役割があるということは法務を考える場合、意識した方がいいと思います。

法務で結構怖いなと思うのが、

・何か起きた時には、契約されたその契約書で話がなされること
・一度契約締結されて、後から不利と分かった場合、もうどうにもならないまたは修正が難しいこと
・法律違反しているサービス等である時、事業の根幹を揺るがすような影響になること

が挙げられます。

そのため、

・契約
・事業に関連する法律

は特に注意です。

契約

契約において、契約書は弁護士と気になる条文の意義やリスクを聞き、契約交渉が難航した場合どこまでであれば条件を飲めるのか協議しました。特に情報の取り扱いや知財などは注意してました。たまに契約者のデータは他で使えないような条項が入っているのでデータを利用して事業展開をやっている会社では要注意です。

事業に関連する法律

最近ですとスマホでのビジネスが多いため、消費者が直接購入する場合やそのやりとりのお金を管理するということで特定商取引法や資金決済法等が関連しやすいなと考えてます。また個人情報保護法の強化により、個人情報を利用する場合には明確に利用目的を明示する必要があります。

また、メディアも視野に入れると商標権や著作権等他の人の権利を侵害していないか注意する必要があります。検索した画像使ってるからOKではなく、本当に利用していいかはやはり、会社等に問い合わせ等を行う必要が出てきます。

まとめ

私は守りながら攻める、を目標に掲げているので、くだらないところで足元をすくわれないように事業を展開したいと考えてます。そこで法律違反は事業を展開する上で無視できない領域だと思うので、法律違反がバレるまで進める、ではなく法律違反にならないように進めることが重要だと思います。ある法律に抵触する可能性があるということで問い合わせをしたことがあるのですが、そういう時は監督官庁は大変優しいです。そして、これであれば法律違反にならないです、ということをきちんと教えてくれます。すごくテクニカルな内容になると経済的合理性などまた違う視点が出てくるので新たな問題は発生する可能性があります。

会社を大きくする、株式を公開する、ということは公的にも責任が伴ってくると思うので、そういう当たり前のことはきちんと対応した上で、事業を行うことが重要なのかなと思います。その意識がないのであればプライベートカンパニーでいるべきです。

ただ、だからと言って法律がないところがリスクがあるからやらないわけではないです。もし法律やルールがないところであれば、社会通念上問題でなく、自分も意義があると感じる限り、攻め続る所存です。それこそ結構攻めてきました。

おまけ

コーポレートで何か問題が発生してそれを沈静化させたことで、すごい、という評価がたまにあるのですが、コーポレートとしては、何も起きないことが重要です。そのため、リスクを嫌う傾向があります。もちろん攻めた結果にそういうことがある場合もあると思います。ここのバランスは難しいし、人に依存してしまう傾向はあるので、その感覚が合う人と事業を進めるべきだと思います。ただのブレーキになることは自分の求めるところではありません。ただ、こういうところを理解、もしくは知ってるレベルでも、それだけでもコミュニケーションがしやすくなると思います。

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