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Podcastを聞いてて「探究ってこういうことじゃないか」と深く頷いた件

こんにちは。めずらしく、お休みをいただき、平日昼間にのんびり書くことができています。会いに行けるセンセイのざたんです。

Podcastを聞きながら、作業をしていたのですが、聴き入ってしまいました。あぁ、探究とはこういうことではないかと。

聞いていたはこちら

ふとした疑問からはじめよう

『少年役を女性声優が演じるのは日本特有?!それはなぜなのか特集』ですって。確かに、アニメの子ども役を女性声優さんが演じていることが多い。思い浮かぶアニメの子どもキャラはだいたい女性声優さん。。。当たり前のように感じている日常の中の、ふとした疑問(そして、調べる側が興味がとてもある疑問)に向かい合うところから始まるのが、心をグッとつかまれました。

深く掘ると、予期せぬところへ

そして、出だしから予想もしなかったところへ誘われていきます。「え?戦後?GHQ?!」「ラジオドラマ?」「労基法?!」

言われてみれば、最初のアニメ「鉄腕アトム」からして、声優さんは女性。気づいてもない、日本の日常。そこにちょっとした「あれ?なんで?」を付与して、深く掘っていくだけで、ここまで予想しなかった方向の知の旅に行けるのだと、聞いていてワクワクしてしました。

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そして、大人が子どもを演じることによる『ズレ』によって、フェイクが含まれることによって、受け止められる感じ。子どもの声で、約束のネバーランドとか、リアルが出過ぎて受け入れられない気がしました。なるほど、発明みたいなものだったんだなと納得。

『好きなこと』を話しているのを聞くのは心地よい

そして、聞いてて心地よかったんです。「あー、本当に好きなんだな。このこと」をって受け止められる感覚。能面のように、誰かに言われたから調べましたと話す内容は、聞いている側としてもワクワクもしない。Podcastで声しか聞こえてないのだけれども、話しての『好き』が伝わってきて、なんだか楽しいそうだなと耳から染み込んでくる内容。

自分の好きなことを深掘りしていき、予想しなかったことにつながり、さらに、別の自分の好きなポイントへ戻ってくる感覚が、探究の楽しいところであり「あー、知れてよかった」を実感できることなのではないでしょうか。

自分にも思い当たることがあり

自分のことを振り返ってみたら、海外サッカーが好きで、調べていくうちに、EUの仕組みやら、労働者の権利にたどり着いたボスマン判決って、自分のなかでは、世界の動きを知るキッカケになっているし、ヨーロッパを理解するときの起点となっているわけです。

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サッカーのプレミアリーグへ海外から移籍するのって、難しいんですよ。労働ビザ的に。で、なんで?って調べていったら、EUの仕組みや、イギリスのEU脱退(Brexit)にも関係あるわけで。社会の構図がよくわかるわけです。

研究とオタの狭間にあるナニコレ感

端から見たら「ナニコレ?何調べてるの?」みたいなことでも、自分(私)にとっては、モノゴトを理解するのに必要な仕組みなんですよ。オタ的な要素が強いと思うけど、情報の表面だけさらうのではなく、好きなものの中にあって気づけてない『ふとした疑問』にスポットライトを当てる経験って大切だと思うわけです。昆虫好き・恐竜好きの子どもが、没頭して知を入れこみながら、気になったことを自分の意の赴くままに調べていく感じ。そんなことを「調べていいよ」って許容する環境が、子どもたちに必要なんだろうなと、この番組を聞いていて感じたのです。

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日常生活で、自分の知りたいことについて深掘りをするためにも、まずは学校で取り組む時間を確保することが必要なんだろうなと。自分の力で、自分の興味の向くままに知を狩猟にいく経験。貪欲なまでに「知りたい」を大切にする経験。そこで、出会う新しいナゾと発見。

中高生の頃を振り返ってみると、いま覚えていることって、結局自分で『知』としてインプットしようとした内容だけ。そして、いまのボクを成り立たせている『脳内にある雑多な知の集合体』は、個人的な『好き』からしか増えていかなかったわけです。いまでの、楽しいと感じるままに知ることをやめないのは、この経験があるからだと感じています。実際に、話し相手になって欲しいと依頼を受けるときって、ボクと話していると「何か飛び出てきそう」ってことだったりするし。

そうやって、知ることが楽しいって感じる子どもたちが増えるように。学ぶことが楽しいよって感覚をが育つように。『場』をつくって、見守ることが必要だし、その『場』が探究の時間として学校に入って行けると信じて、引き続き現場でも動いていかないとな。

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