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はらぺこあおむしは、食べてもいい。

寝る前に息子くんと絵本を読む。
奥様と息子くんとわたし。枕を三つ並べて、息子くんが選んだ今日の一冊を「おやすみ」の前に読む。一日で一番好きな時間のひとつだ。

『はらぺこあおむし』

赤ちゃんの時に小さめの絵本を持っていだけど、好きすぎて舐めまわした上に破いてしまった絵本。けれど、最近クレヨンハウスブッククラブ(ばあばがプレゼントしてくれた)で大きいバージョンの絵本が届いてから、息子くんが選ぶお気に入りのひとつだ。

はらぺこあおむしは、あおむしがいろんなものを食べて大きくなっていって、最後は綺麗なちょうになるおはなし。(あのちょうちょ、上下反対だと思うのはわたしだけ?)

一つ一つのモノが大きくて楽しいし、配色も面白い。何よりどんどん出てくる食べ物をいもむしが食べ進んでいく様が楽しい。

絵本に書かれてる食べ物をつまんで『ぱくぱくっ』と真似をするのがブームで、一緒にきゃっきゃうふふしながら食べていく。

りんご。
なし。
すもも。
いちご。
オレンジ。

テンションの上がったきみは勢い余っていもむしもつまんで食べた。

『ぱくぱくー!』
『あー!いもむし食べちゃったねー!笑』

そうしたら、急に。
きみは絵本を閉じて、わたしに渡す。
そしてちょっと寂しそうに『ねーんね。』と言って、寝るモードに。

(昼間遊び疲れちゃったのかな?)

絵本を棚の上に置いて、電気を消す。
すぐにすーすーっと寝息をたてて寝始めた。

暗い中天井を見てると、奥様がこうつぶやいた。
『笑ったから、たぶん、何か失敗したんだと思ったんだと思う。』

そっか。
ごめんね。

息子くんには、命の危険と誰かに迷惑をかけない限り「いーよいーよー。OKOK。」の精神でいこうと思ってたんだけど、わたしの「当たり前」はきみのなかでは「はじめまして」だもんね。反省した。もっともっと、受け止められるように大きくなりたい。


いつのまにか、わたしが知らないうちに。
きみは失敗ができるようになっていたんだね。

子育てって楽しい。これまでの自分の枠を全部付け直して、見直して、はめ直してるみたい。
棚の上のはらぺこあおむしを見かけるたびに、次はパパンも一緒にいもむしを食べるよ!と密かに決意している。そんな今日この頃です。

待てうかつに近づくなエッセイにされるぞ あ、ああ……あー!ありがとうございます!!