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神戸からのデジタルヘルスレポート #61 (服薬管理)

『神戸からのデジタルヘルスレポート』は、神戸拠点のプロジェクト支援企業・Cobe Associeが提供する、海外のデジタルヘルススタートアップを紹介するマガジンシリーズです。

今回は第61回・服薬管理系のサービスを取り上げます:-)

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AiCure:服薬画像・動画解析による行動管理アプリ

企業名:AiCure, llc.
URL:https://aicure.com
設立年・所在地:2009年・ニューヨーク/アメリカ
直近ラウンド:Series C(2019年11月)
調達金額:$51.8m(Singtel Innov8, New Leaf Venture Partners)

AiCureは、服薬管理を行うアプリ。主に、治験に参加している被験者の服薬管理に使用されています。

最大の特徴は、服薬管理をAIによる画像認識で行うことです。服薬の際に、機器のディスプレイに向かって薬を見せながら呑みこむことで、薬の種類や量をAIが自動で検出し記録してくれます。よくあるアプリは画面上で「何錠飲みましたか?」のような質問に回答してキーボードで答えていくもの。画像でいけるのか、すごいな。

アプリ経由で得られた情報はプラットフォーム上で一括管理され、医療機関側でアドヒアランスが現状低い人やそうなるリスクが高い人をスクリーニングすることもできます。指示通りの服薬が不可欠な治験にとっては、相当に有用なプラットフォームになりそう。

現在のメインユース先は新薬開発や治験の現場で、現在世界中で行われている60以上のCOVID-19の治験に導入されているようです。時代背景も相まって、今後ますます発展していきそう。

Insightfil:薬提供形式変更+服薬管理サービス

企業名:Insightfil
URL:https://insightfil.com/
設立年・所在地:2014年・ボストン/アメリカ
直近ラウンド:Grant(2017年7月)
調達金額:$1.8m(Massachusetts Life Sciences Centerなど)

Insightfilは、薬剤の提供形式変更(一包化など)から服薬管理までのサービスを提供しています。提供サービスには、服薬アドヒアランスを向上させるための様々な工夫が施されています。自社紹介文言は↓。

Insightfil helps care providers reduce the costs and risks associated with medication administration, create opportunities for additional revenue, differentiate themselves in the marketplace – and deliver better patient care overall.
(Insightfilは、医療提供者が投薬管理に関連するコストやリスクを削減し、追加収益の機会を創出し、市場での差別化を図り、より良い患者ケアを全体的に提供できるよう支援しています。)

複数の薬剤が一つの容器の中に詰めて提供することにより、薬の飲み忘れを確実に減らすことができます。容器に入っている薬を決まった時間に全部飲めばよいので、いちいち確認する手間も省けます。

次に、服薬の管理の仕方。容器のフタの表面には、入っている薬剤の名前と数、そして専用のNFCタグ)が組み込まれています。服用の記録は、そのNFCタグにアプリをかざすだけで簡単。薬の服用から管理まで手順が簡略化されていて素晴らしいです。

Amazonが買収したPillpackなんかも薬剤の提供形式を工夫してぐぐっとグロースしました。忘れてしまう、漏れてしまう、のような人間の認知バグを仕組みで解決するサービス素敵です。

Mango Health:服薬時間の管理アプリ

企業名:Mango Health, Inc.
URL:https://www.mangohealth.com/
設立年・所在地:2012年・サンフランシスコ/アメリカ
直近ラウンド:Series B(2017年3月)
調達金額:$8.3m(Floodgate, Express Scriptなど)

Mango Healthは、服薬時間をリマインドすることで薬の飲み忘れを防止してくれるアプリ。「服薬管理アプリ」という名前で想像する機能がシンプルにそのまま搭載されており、服薬管理がある程度自律的に出来る人を対象としている印象を受けます。

あらかじめ薬を飲む時間をスケジュールに入れておくことで、その時間になるとリマインド通知をしてくれるこのアプリ。ただ、管理できるのは薬の飲む時間のみで、薬の内容の管理は自ら行う必要があります。

おもしろい特徴としては、服薬アドヒアランスをゲーム化しているところ。薬を時間通り服薬するとポイントを獲得することができ、貯まるとギフトカードに交換できたり、そのまま慈善団体に寄付したりできます。単純ですが、よさげ。

Mango Healthは、2019年9月にTrialCardに買収されています。TrialCardは、治験における被験者へのアクセスソリューションを提供する企業なので、Mango Healthのアプリもその一部として組み込まれていく、ということなんでしょうね。

WithMe Health:AIによるパーソナライズ処方ガイド提供

企業名:WithMe Health, llc,
URL:https://www.withmehealth.com/
設立年・所在地:2018年・パロアルト/アメリカ
直近ラウンド:Venture Round(2019年1月)
調達金額:$20m(Oak HC/FT)

WithMe Healthは、米国におけるPBM(Pharmacy Benefit Manager)の活動をAIにより支援しようとしています。

薬の誤処方や高額薬の過処方は、治療のアドヒアランスを低下させる要因となります。PBMはインセンティブ設計の問題もあり、上記のような問題を引き起こす一員になりいると指摘されてきました。WithMe Healthは、AIにより患者視点で最適な処方ガイダンスの作成を支援することで、上記の問題解決を目指しています。

初回処方時に薬の効果だけでなくコストという観点も加味した上で薬剤選定を行い、さらに処方後も薬の効果を包括的な視点から評価し、最適解を常に探し続けてくれます。

また、アプリを通して24時間年中無休で専門家にアクセスすることも可能です。患者は安心して治療を行い、最適な結果を確実に得ることができます。

Dose flip:持ち運び可能なスマートピルボックス

企業名:Dose Health llc.
URL:https://www.dosehealth.com/
設立年・所在地:2015年・ニューブリントン/アメリカ
直近ラウンド:N/A
調達金額:N/A

Dose flipは、適切な時間に薬を服用できるように設計されたスマートピルボックスです。1回ごとに服用する薬をいれるボックスが分けられているので、飲み忘れを防止することができます。

このピルボックスでは、薬が出てくるところは1か所(写真のチェックがある部分)だけになっており、それ以外のポケットには収納した薬が出ないように蓋がしてあります。そして、中央のモニターで薬を飲む時間を設定すると、その時間にアラームが鳴り、飲む薬が入ったポケットがチェックがついた場所まで回転してきてくれます。

ビジネスモデルはサブスク型で、実際に服用支援のCallもしてくれるとのこと。手厚いやん。

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こんな感じで、第61回でした。
過去分もたっぷり厚くなってきました。マガジンのほうもぜひ見てみてください:-)

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Cobe Associeという小さな事業支援会社をやっております。 「決断と行動、愛とユーモア、柔らかくも強く」がテーマで、将棋が好き。 神戸から, 全国のプロジェクト支援をしています. ex-BCGer. ポートフォリオ:https://tanakanozomi.work
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