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【ひとことnote】ストーブリーグに盛り上がる男の魂

沖縄に住んでいると、プロ野球の試合を直に観戦できる機会は少ない。セルラースタジアム那覇で毎年2試合ほど組まれる公式戦を逃してしまうと、あとは2月のキャンプ中に行われる紅白戦や練習試合、オープン戦を待つしかないのが現状だ。
だから、という話でもないが、来季に向けてチーム編成を整えていく期間、いわゆるストーブリーグの時期が楽しい。コーチングスタッフの顔触れ、選手の移籍、契約更改……試合中には表れない野球人の側面が垣間見えるのだ。こういう時のファン心理とは何と勝手なものかとも思うのだが。

現在、まだレギュラーシーズンは終わっていないのだが、早くも来季に向けた動きが露わになってきた。新監督就任の話だ。
ほぼ確定のところでは、中日の立浪和義氏。ソフトバンクの藤本博史氏も確定に近いだろうか。日本ハムは以前から次期監督候補とされていた稲葉篤史氏がGMに、そして新監督には新庄剛志氏というウワサが急速に広がっている。プロ野球での現場経験がない立浪氏と新庄氏だが、それを補って余りあるほどのスター性がある。指揮官にスター性は不必要だという人もいるだろうが、プロ野球が興行である以上、監督のスター性も必要だろう。特に、現役中も興行の側面を意識したプレースタイルを持っていた新庄氏には、かつての長嶋茂雄氏のような華やかさを期待してしまう。
一方の藤本氏は、この10年間でソフトバンクの一軍から三軍まで全てのポジションでコーチや監督を務めてきた経験が強み。主力選手の高齢化と若手の伸び悩みという課題の解決には最も適した人物ではないか。「育てながら勝つ」という難しいミッションをどうクリアしていくかが楽しみだ。ちなみに、ホークス生え抜きOBの監督就任となると、なんと1989年まで監督を務めた杉浦忠氏以来だ。

コーチに関する話題も豊富だ。今季終盤に二軍監督から一軍作戦コーチに配置転換された巨人の阿部慎之助氏は、次期監督就任を見据えて来年は一軍コーチに就くと専らの噂。西武も同じような事情で、二軍監督だった松井稼頭央氏が一軍ヘッドコーチに就くという。また、前述の3チームはコーチ陣の刷新が図られるのが必然的な流れ。ソフトバンクは配置転換が大半になると思うが、中日と日本ハムはどうなるか。外部招聘のサプライズがあるか、はたまた袂を分かったOBのカムバックがあるのか。期待は自ずと高まる。

もう一点、今月に入り戦力外通告も発表され出した。中には育成選手としての再契約を見越した選手もいるが、だいたいはクビだ。アラフォーにもなると、言われているのが他人であれ、戦力外というワードが厭に響く。現役続行を希望する選手の一人でも多くが、新天地に入団できることを切に願う。

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