《化粧品&エステ業界のお話し①》

《化粧品&エステ業界のお話し①》
たぶん27〜28年くらい前だと思う
医薬部外品などの機能性分析(皮膚分析)&エステ関連製品の企画開発をする会社の仕事をしている時。
この会社が開発した商品は社長が研究者なので本当にマニアック。
社長はシュウウエムラやポーラのアペックスアイの開発にも携わった研究者。よく社長に言われていたのは
「物売りになってはイケない。物を売るなら研究者になるべきだ」
真面目な、先見の明のある、天才肌の社長だった。
とても尊敬していた。
ここの製品ファンデーションだけで47色。
ファンデーションやチーク、アイシャドウなどに使われる色素。
これはタール系色素、植物系色素、鉱物系色素の三種類。
なんとなく植物系が良さそうだけど、植物系やタール系は皮膚に色素沈着を起こしやすい。
だからこの会社では鉱物系の顔料を使って製品を作っていた。
色素は毛穴に入り込んでシミを作る1つの要因になる。
タール系や植物系は絵の具みたいに簡単に色を作れるけど
しかし、鉱物系は沢山の種類の色を出すのが難しい。
シュウウエムラが原宿に出店して話題になった頃はタール系だった。今は解らない。
多くの化粧品メーカー自社が持つ製品に合わせた理論を構築する。
例えば「この成分はこれに効く」「この防腐剤は有害だ」云々
しかし、この構築された理論は正しい皮膚生理学に合致しているのか?というと、そうでは無いものが多い。
自社オリジナルの理論を構築・展開して顧客に興味を持たせる。
それでWANTSを喚起させる。
たぶんあらゆる業界の中でこの能力は化粧品業界が一番長けているのではないだろうかと思う。続く...

Kerala Traditional Ayurveda Research Institute
(旧アーユルヴェーダ研究所GOLA)
アーユルヴェーダスクール Tantra(日暮里)
http://www.kerala-ayurveda.jp

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?