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運動学習においてどんなフィードバックが効果的か?

皆さん、おはようございます🌞
本日も臨床BATONにお越しいただきありがとうございます。
第308日目を担当する、理学療法士のシミーです!

前回は『運動学習における小脳の役割〜内部モデルを作るための考え方〜』というテーマでした。

今回は、運動学習におけるフィードバックについてまとめていきます。
臨床においてセラピストの方々は必ずフィードバックをします。
この「フィードバック」という言葉は世間一般に広く使われていることはご存じだと思います。

私たちセラピストにとっては、臨床実習中にバイザーからのフィードバックをもらいますね。主に、人材育成や教育の場で使われることが多い言葉だと、私自身認識しています。

このことから、患者様にフィードバックをする際にはそれがプラスになることが前提でなければならないのです。
何気なく伝えているようなこともあるかもしれませんが、本当にプラスになっているのかを振り返ってみてください。



○運動学習とフィードバックの関係

まず、運動学習の定義です。
運動学習とは、

“巧みな課題遂行の能力を比較的永続する変化に導くような実践あるいは経験に関係する一連の過程である”

簡単に言うと、ある運動を応用したり変化させたりすることができるレベルまで到達させるための過程のことです。

運動学習においてのフィードバックとは、

”運動から得られる情報のことをいいます”

運動学習という過程においてフィードバックは、運動を修正していくために用いられるものです。

タイミングとしては、運動中あるいは運動後に用いられます。
適切なフィードバックがあるかどうかによって運動学習がスムーズに進むかに関わってきます。

また、運動学習でフィードバックと混同しやすいものとして、“教示”があります。

教示とは、情報や知識を伝達することです。
運動開始前に、実施することについて方法や意味などを伝えることが教示に当たります。

運動学習を進めていく中では、教示とフィードバックを使い分ける必要があります。単純にどちらも多く与えすぎると運動学習を阻害すると言われています。

まずはセラピストが伝えている言葉で、教示とフィードバックがどれに当たるのかを振り返ってみましょう。

私は、フィードバックと思っていたことが実は教示だったということが多数あったことに気づきました。

もし、不適切なフィードバックをしてしまうと運動学習を阻害するだけではなく、不適切な学習(マイナスの学習)をしてしまうことになってしまいます。


○フィードバックの種類

フィードバックの種類は大きく2つに分けられます。

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