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今日からは、タイトルの通り、前頭葉機の不全による欠損の定義を一つずつ紹介していきます。

ちなみに、参考にしている書籍は、
「前頭葉機能不全その先の戦略-Rusk通院プログラムと神経心理ピラミッド-」です。

前頭葉機能不全


内容的には量が非常に多いため、私が重要と感じる部分を中心に抜粋します。ご興味のある方は、書籍をみていただければと思います。

今日は、「無気づき症候群」です。

定義:自分に欠損があることに気づくことができない、という独特の欠損群。
「無気づき症候群」は(主に)前頭葉の神経細胞が損傷した結果起こる器質性の障害である。自分の行為を「完全」かつ「正確に」観察することが困難になり、様々な事柄が脳損傷によっていかに変わってしまったかを「わかる」ことが難しいこと。
そしてそれまでもっていた「第三者の目」が機能しなくなり、自分自身で気づいていたことがわからなくなり、ピント外れになる。

とされています。

◯ 実際の臨床場面での様子

「無気づき症候群」ある方は、入院している理由や、必要性について理解が乏しいため、「なんでこんなところにいるんですか?」・「私は問題ないので帰ります」と言った発言をすることが多い。
 訓練場面でも、こんな問題は自分とは関係がありません。
 家に帰ることができれば仕事も戻れます。
 運転もできると思います。
と言った具合に問題に気付かない発言が多く聞かれます。
 別の言い方では「病識」ともいいますが、訓練を進めていく上での障害となることが多いです。

こういった方は、訓練の中でできないことに気づく、あるいは退院後に自宅に帰って今まで通りにいかない経験をすることで自身の状態に気づくことが多いのも特徴かと思います。



明日は「神経疲労」についてです。

ご興味があれば読んでみてください。
それでは!

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