高次脳機能障害者の就労支援(外来)
今日は、私がいつも行っている就労支援についてまとめていきます。
私は普段、外来リハビリで高次脳機能障害者の方を中心に支援をしています。
多くは運転再開と復職・新規就労を希望されている方が多いです。
今日は、就労支援についてご紹介します。
◯ 外来移行時にやること
私がいつも初回の外来で行うことは以下のことです。
●インテーク面接
目標の共有、入院中の医師からの説明の確認や、リハスタッフからの自主トレの確認、退院してからの自宅での生活リズムの確認。
→医師からの説明や、リハスタッフからの自主トレは多くの場合覚えていません。笑
ここは、なるべく家族にも参加していただき、ご家庭での様子を一緒に確認し、目標も共有します。
ここで大まかな見通しを提示することで本人の安心感にも繋がります。
● 生活管理のスケジュールシート
在宅に戻ったあとは、入院生活のように声かけしてくれる人も少なくなり、起きる時間も寝る時間も、予定も薬も自分で管理する必要が出てきます。
そのため家族からは「声をかけないと起きてこない」・「着替えもしない」・「薬も忘れる」などといった声をよく耳にします。
そんな時は、スケジュールシートを提供し自分でやったことにチェックを入れながら過ごすように指導しています。
(ここは人により症状や生活歴、性格も違うため人に合わせて支援をしていいます。)
◯ 初回以降の訓練
初回以降の訓練では、スケジュールシートの使用状況や、その他の生活面の状況、必要に応じて新しい対応策の提案。
各種高次脳機能の説明(患者家族教育の目的)等を行っています。
◯ 地域との連携
高次脳機能障害者の支援では、医療機関のみで解決することはまずありません。
そのため、相談支援事業所、各種就労支援の事業所、必要に応じてジョブコーチなどとも連携しながら進めていきます。
そういった意味でも障害者手帳の取得は重要になります。
支援に難渋しそうな方の場合は積極的に取得を進めて障害福祉サービスへ支援の輪を広げていく働きかけを行います。
◯会社との面談同席
支援していく中で、会社の方に診察に同席していただくケースもあります。それにより、会社の求める物、会社の協力体制なども見えてくることがあります。
作業療法士としては、障害像をわかりやすく伝える、今の生活状況の説明や、業務上で課題となりそうなこと、それに対する対応策などを紙面にしてお伝えしています。
◯ジョブコーチとの連携
最近も一人支援を依頼している方もいますが、やはり医療機関にいるため現場の様子がわかりません。そのため、実際に現場に入ることができるジョブコーチの存在は非常に大きいと感じます。
本人が必要性を感じており、会社も外部の人間を受け入れる準備ができていないと中々導入が難しいのですが、、、、
以上が外来での就労支援の概要になります。
今回は全体をざっくりと説明させていただきました。
また改めて一つ一つまとめていきたいと思います。
それでは。
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