50歳の婚活日記 3 しろふわな服

最初から読む方はこちら 50歳の婚活日記(1)婚活に至るまで
前回はこちら 50歳の婚活日記 2 相談所選び

カフェで私の入会意志を聞いたマツコさん。

「まさかりり子さんが婚活するとは思わなかったわ。でも良いと思う!なんでも、やってみなくちゃ」と手早くお金の説明をし、

「写真撮影の予約、ここで取っちゃいますね」

と目の前で私と写真スタジオの調整をして、撮影の予約を入れてくれた。

「ヘアメイクあわせて1万5千くらいよ。向こうに任せたほうが絶対いいから。いいわね?」

「はい」(手帳に記入)

「で」とマツコさんは私をまっすぐ指差し、

「そんな服は、絶対だめ」

(ここから良く耳にする話だと思いますけど、書かせてー!!!)

絹と木綿の、さらさらした生地のワンピース。私の服の中ではかなりエレガントな部類に入る、紺のワンピース。私は固まって、

「これ、駄目ですか?」と畳み掛けた。

「だめ。紺とか、黒とか、こげ茶とか、絶対にだめ。それから赤やオレンジも・・・・」

以下、見た目の注意事項を箇条書きにします。皆さん心して読んでください。

《前書き》

(20代前半のピチピチお嬢さんには当てはまらないかも知れません。婚活は1に若さ、2に若さ、3、4が無くて、5に若さ、らしいので。

・見た目づくりは「日本人の結婚したい殿方」に「この女性なら会ってみてもいいな」と思わせるために必須であって、りり子さんの好みなど誰も聞いていない。また、フランスでは~、NYでは~、なども論外。ここに登録されている会員に選ばれなければ入会した意味が無い。見た目が好みから外れると、会ってもらえない、つまり土俵にも立てない。

・「あたしはいつもギャルソンかヨージヤマモトで、頭の右側はボブで左側はショートなのよ!!」などと譲らない女性に対しては、その意見を尊重し、気に入ったプロフィール写真を掲載する。しかし半年以上誰からも申し込みが無く、こちらから申し込んでも全員に断られるという現実を目の当たりにすると、「プロフの写真かえてみましょうか?」と聞いたときに了承する。よってお金と時間のダダ無駄である。

・結婚したい殿方は20代から80代まで年齢問わず「かわいくて癒される女性がいる家庭が良い」という夢(というかファンタジーだと思う)を持っているので、その夢に沿った服を着用する。

(以上、ハイスペック合コンに応用できるのではないかと思います)

《見た目についての具体的なこと》

・明るく、優しい色に限る。黒、紺、こげ茶など、暗い色はだめ。赤やオレンジ、濃いピンク、濃い黄色もだめ。攻撃的に見える。

・生地はトロンとした、柔らかく薄いもの。しっかりした生地はだめ。(政治家みたいに見えるから)

・ふわっとしたデザイン。でも必ずウエストは絞ってあること。くびれがない女性は人気がありません。

・お胸の大きな女性は少し強調すると殿方の食いつきが良い。

・サンダル禁止、ブーツ禁止。淡い色でヒールのあるパンプスで

・生足、靴下禁止。ストッキングは肌色のみ。黒その他一切禁止。

・髪の毛は必ず下ろして。アップ禁止。ハーフアップも望ましくない。おろした髪の毛は巻くのが良い。まきまきしてきて。

・鞄も明るい色で。大きな鞄は駄目、できるだけ小さく。A4が入るなんて大きすぎ。仕事中心の女に見える。(これに関して紺活先輩から「幅26センチまでよ」と言われた)

・アクセサリーは小さく。

・メイクはピンク系ナチュラル、若作りしすぎて痛くならないように。

・・・・・(間)・・・・・

「そんな服、一着も持ってないんだけど、どこで売ってるんだろう。。。」

と言うと、マツコさん、

「会員になった方、みんな、そう言うのよね・・・・」

とうつむいた。

ということは、しろふわな服を持っている、そして売ってる場所を知っているタイプってのは、もう片付いているってことよね。。。。

「百貨店に売ってるわ。夏用3着、冬用3着、買えばいいから。買う前に私にシャメを送ってね」

「はい」

とりあえず百貨店を見に行こう。組曲とか、そのあたりかな。

高そうな服は駄目って言われたし、ちょっと垢抜けないほうが良いみたい。

よし、買い物いってきまーす!!




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