青識vs石川イベント 感想殴り書き

司会進行を務めていた小保内ですが、イベント中司会に徹していたため特に言えなかったことを殴り書きます、主に最後に僕が司会者からのまとめとして「問題点が10個くらいある」と言ったものにかんする補足、殴り書きです

・結論から言えば、単体として見た時、中身に実りの多いイベントではなかったんじゃないの

・対話は成立していなかったし、そのことは「語彙の違い」みたいな言葉で討論中にも確認された

・2時間喋った上で後半10分で「差別ってなんなんですかね」って話で2人が詰まるのどうなの

・オフライン討論イベント初回ということもあって「やることに意義があった」みたいな総括でイベントが閉じようとしていた、やることに意義があるのはそうだと思う、でもそれがイベントの価値全てになるのは最後の手段感あってあんまよくない

・司会席から見ると記者席の方々がメモを止めていく様がよく見えた。あれマジで見てて悲しくなった

・イベント中で触れられなかった青識さんの論の問題点について。#KuTooの話から「性別役割分業の何が悪いんですか?」となり、「あなたは消費者の人権を侵害するんですか?」「全員ハイヒールのホテルで接客されたいという消費者がいたらどうするんですか」というターン。圧で押してたけどあそこどうなんでしょう、それこそ客体として女性を消費したい欲望があるので協力してください、という、とても古い時代のセクシズムへと最速で逆行してなかった?そこで「従業員がやりたいかどうかによります」を挿入することはそんなにおかしいかしら。たまにそういう例示を通して根本的なミソジニスト感が染み出るの、立場上あんまりよくなかったな

・「あなたはシャネルとブルマ、どっちを選ぶの?」論、あれはたぶん対立構図っぽく提示することでどちらかを選ばねばならない気がするってタイプの詭弁かもしれない、イベント中ずっと両者の対立関係が描かれていたけど、普通に考えたら相互補完的だとは思う(よくある詭弁のパターンで、人は選択肢を与えられると選ばなければならない気がする)

・一方で、たしかに「シャネルっぽい運動の方がパワーを持ちやすい」は正しそうではある、ただしそのことは石川さんに運動スタイルを二者択一であの場で選ばせる理由になんらならない、あの問いが強めに突きつけられ続けたのはよくわからんかった

・「ドレスコードをなくしたいんですか?」という問いかけ、そしてそれ以降の応答、「性差に基づくドレスコード」と「空間に基づくドレスコード」を一緒くたに論じるとよくないよ

・全体を通してだけど性別役割分業(ごく社会的なレイヤー)の話とセクシャルな領域の話、混同されてなかった?いやもちろん両者には交錯する瞬間はあるけれど、「性的に眼差され消費される女性性」という角度がすぽんと抜け落ちる瞬間が多かった

・青識さんファンが多かったから突っ込まれなかったけど、「ヘイトスピーチは表現の自由」で質問ゼロの空間すげえなって思った

・石川さんは「ハラスメントの認定は個人の主観」から「法規制をしよう」となるところに飛躍があって、多分最後までそこに無自覚だった

・「ハラスメントがよくない」という点は誰もが共有していて、そのうえで「〇〇はなぜハラスメントなのか」を論証する必要が残っているときに、「〇〇は規制せねばならない」に飛ぶと飛躍する箇所が二箇所生まれるのでそもそも議論がしづらい(どっちに水準を合わせるべきかが分からない)

・石川さんの「エロ自体が悪いわけじゃない」「グラビア規制しなくていい世の中がいいよね」というポジション、それなりに面白い立ち位置だと思うんだけど、そこ絶対に言及すべきだったと思う、「世間がイメージする典型的フェミニスト」として括られた質問が集中していた気がするけれど、微妙に的がずれ続けていた、そこは絶対最初にポジションを明らかにするべきだった

・要するに、かなり根本的だが、石川さんは全体的にもっとプレゼンの準備をするべきだった

・青識さん、アジテーションしちゃだめ。「まずはここに来た石川さんに拍手を」とか後半でやり出したらあかんよ。やり口が映画「帰ってきたヒトラー」とどう違うねん。ロジックだけで最終防衛ラインを守りつつ対話する、の方が絶対いいよ。ヒロイズムに溺れたらだめ、冷静な対話者でいようよ

・煽られて煽り返さなかった石川さん、人間できてるにも程があるというか、性根の強さが理解不能なレベルだった

・弁護士の名前出しただけで笑うのはキツすぎるよ、俺はあの人あんま正しいと思わないけど、そんな名前だけで笑わないよ、失礼だもん(あれだろ、トンデモバカフェミニストってレッテル張ってキャラ化が終わってるから名前だけで面白いんだろ、それマジでよくないぞ)

・言葉によってネットとリアルで強度が変化するものがあった。「シュレディンガーのセクハラ」は、インターネットでは有力なタームとして使われるが、現実で使うと虚無かな。実在を否定する角度の言葉はネットでこそ強いけれど、現実に、人間が目の前にいたら弱く聞こえちゃう。逆に、「反転可能性テスト」あたりは即時性があった方が切れ味が出て見えたな。こういう相性みたいなのあるんだなって初めて学びました

・全体的に、なんでもかんでも「フェミニスト」vs「オタク」の文脈に回収するのは雑だった、別に登壇してる2人がそれぞれの陣営の代表でもないでしょう。次やるなら確実に登壇者は4人以上必要だしそれぞれに立場が異なることが求められる、絶対にパネルディスカッションでやろう

・なんかフェミニストとオタクの文脈の相性の悪さ、男女うんぬんじゃなく「他者をキャラ化したい人たちと自己をキャラ化されたくない人たちの対立」じゃないの、と思った。議論の中での主語のサイズ感として、石川さんは「私」青識さんは「我々/オタク/フェミニスト」が多用されたことが印象的だった

・これじゃ世の中は変わらねえよ、もう一回やるなら整えよう、洗練しよう、ちゃんと対話しよう

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京都大学、同大学院卒業。「九月」という名前で芸人活動。I'm Not Me名義で音楽活動。

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コメント4件

当日観客で参加していましたが、小保内さん自身が議論の中身について言いたいことを我慢するのに必死で、肝心のコントロールすべきタイミング(青識氏がイキってアジり出したのを制止するなど)を逸していた印象をうけました。
 そして、あまたの改善点はあれど、4,000円金とったイベントで、ダメ出し列挙だけで締めるの、あんまり良くないですよ。
二点、申し訳ないです
参加していなかったのですが、このイベントの様子をいろんな視点から知りたいな、と思っていろいろ漁ってる者です。Twitterではノイズが多く正確に把握できていないように感じていたので、とてもありがたい記事でした。
小保内さんから見て、”中身に実りの多いイベントではなかった”とのことでしたが、”実り”としては「次回開催するとしたらの課題の発見」以外でどんな部分があったか、教えていただけると幸いです。
石川さんと青識さんの議論(?)において共通した前提としてはどんなものがあげられましたか?
トークショーを観覧していた者の一人として、感想をまとめさせて頂きました。
https://note.mu/surfersnote/n/nba86e2dbfacd
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