日常会話が難しい理由

英会話教室に通っている人からよく「とりあえず日常会話ができるようになるのが目標です」という希望を聞きます。でも実は日本人にとっては、日常会話は最難関です。

英語の教科書には以下のような挨拶が出ています。

How are you?
Fine, thank you.
What did you do last weekend?
I went to the park.

実際にはこんなにのんびり話をする人はいません。実際の会話は日本人の耳にはこんな感じに聞こえます。

Hey Meghan, huhdoon? (How are you doing?)
Hey Derek! Greyduseeyuh! Amdoongreat! Hawzyuhweekun? (Great to see you! I'm doing great! How was your weekend?)
Oh, iduzwonerfuh. (It was wonderful.) Awenduhnooyarktuseemuolfrenmy. (I went to New York to see my old friend Mike.)

留学生や駐在員は誰もが「授業や会議は何とか理解できても、休憩時間の雑談が何もわからない」ことに悩んでいます。ほとんどの人は「速すぎて追いつけない」と言いますが、問題は速度だけではありません。日常会話では単語をひとつずつ全部発音しないので、教科書英語の頭では何を言っているのか把握できないのです。

そしてまた、聞き取れた部分にも「I'm fine, thank you.」などと平坦に教科書英語で返すしかないので、そこで話の流れが止まってしまいます。

なので日常会話を理解するためには、それだけを目的とした発音と聞き取りの訓練が必要になります。正式なスピーチの練習をいくらやっても日常会話には効果はありません。次回のワークショップでは、Pronunciation IIでその基礎を説明します。

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