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今日のまーし #42 マスク

先日、「カヨさん」という方がボク達にマスクを作って、それを持ってきてくれた。
カヨさんとは、カヨコという名前で日系二世の人だ。
ちなみにこの「カヨコ」という名前は、仮名でもなければ、本名でもない。
本名は横文字だ。なのに「カヨコ」という漢字付きの名前を持っている。
「カヨコ」はあだ名というのが一番正しいかもしれない。
戸籍とか住民票をみないなものを調べても見つからないだろう。
だから、カヨさんを知っているコロンビア人に「カヨさんがさぁ・・・」と言っても誰も理解してくれないのだ。
日本で生活している時、とある人から名前をつけてもらったらしい。
カヨさんはボク達の家の炊事係を担当してくれていたことがあって、ボク達はとても親しくしている。
日本にいるときに着物を作ってたことがあるらしくて、服の修繕なんかもとても上手にしてくれる。

そんなカヨさんが、ボク達にマスクを作ってくれたのだ。
今マスクはみんな必要な必須アイテムで、みんなつけている。
まあ、実際つけてない人もこの国では多いのだが、そこは気にしないでおこう。
世界的にも今、空前のマスクブームなんじゃないだろうか。
スマホと同じぐらい世界規模でみんなマスクを口にしているんじゃないかと思う。
実際にSNSをみていると、結構多くの人が自分達でマスクを作って販売している。
オシャレなマスクがあって、ほしくなるときだってある。

そんな中でカヨさんはわざわざボク達にマスクを作って持ってきてくれたのだ。
「息子につけさせて、いろいろ試しながら作った」らしい。
何でもないことなのかもしれないが、ボク達の為に時間を費やしてくれたんだなあと思うと、心にグッとくるものがある。
こういう時だからこそ、やっぱり「心」って大事になってくるんだなあと感じた瞬間だった。

ボクはこういう人情的なお話にちょっと弱い。
日本って義理と人情の国だって思われがちだけど、案外海外も多いのだ。
ちょっと親しくなればみんなそうやって心かけてくれる。
よくテレビの番組でも芸能人がアフリカのアマゾンで生活して、最後には「別れたくない」と涙する映像を見る。
「心」に触れると触れるほど離れたくなくなるのだろう。
そしてそれは何も特定の地域だけじゃない。
どこも同じだ。コロンビアだって例外なくそうだ。

ボクにとってコロンビアはたったの2.3年の生活だった。
ありきたりなコメントだけど、長いようでとても短かった。
ボクに心かけてくれる人がほんとに多かった。
自分にはもったいないぐらいだ。

パナマに行った時だってそうだ。
たった4日間だったけど、すごく濃かった。
生活環境は言い表せないぐらいひどいものだったけど、それをくつがえすぐらいのイイ国だと思った。

ボクはこの2,3年のことを死ぬまで忘れたくないと思う。
で、心をかけるという行為をいろんな人にしていきたい。
わかってもらわなくても、かけ続ける。

まぁ、まだ日本に帰るメドすらもたってないんだけどね。
今日も読んで下さってありがとうございます。

カヨさんのマスクをつけてみて思ったことだけど、使い回すマスクって、給食当番を思い出すよね。

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