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企業の「今とこれから」がわかる!IR情報ってなに?見方まとめ

はじめに

就職活動をしていると、大手就活情報サイトなどで「IR情報を参考に企業研究をしよう!」という文言を目にすることがあると思います。
1年前まで就活生だった私も、そんな文言を見て、気になる企業のIR情報を確認してみたりしていました。
IR情報を見てみると、企業の売上だったり、今後の施策が見えてきたりして、企業のことを少しだけ知れたような気持ちになったのを覚えています。
でも実際には、得られたIR情報からどう分析したり判断したりすればいいかってピンときてなかったように思うんです。
そこで今回は、IR情報に関する複数の記事を読み込み、自分なりにIR情報の見方をまとめてみました。

そもそもIRって?

インベスター・リレーションズ(英: Investor Relations、略称:IR)とは、企業が投資家に向けて経営状況や財務状況、業績動向に関する情報を発信する活動をいう。日本では「投資家向け広報」とも日本語訳されているが、IRという頭字語も定着している。(wikipediaより)

つまり、経営状況を含め、その企業の現状がわかる情報だと言えるでしょう。
視点を変えて企業側から見れば、自社のことをアピールする情報であるとも言えます。

IR情報を見る上で抑えたい用語集

次に、IR情報を読み解く上で必要な言葉を整理していきましょう。

営業収益
営業利益とは、商品やサービスを売る営業活動によって得た収益のこと。
営業収益が伸び続けている会社は順調な企業運営ができていると言えますが、
一方で、営業収益が何年もマイナスになっている会社には経営上の問題がある可能性があります。

営業利益・当期純利益
上記で紹介した「収益」と「利益」は全く異なるものです。
収益(売上高)から管理費などのコストを差し引いた分が営業利益です。
また、四半期ごとに集計される利益(税金などを引いたもの)のうち、当期に得られた利益を、当期純利益と表現します。
つまり、最終的に企業が黒字なのか?赤字なのか?を知るためには当期純利益に注目すれば良いと言えるでしょう。

中期経営方針
現状を理解する上では、上記の純利益などの情報が重要です。一方で、これからの企業の成長、未来を判断するには中期経営方針に注目する必要があります。
中期経営方針とは、3〜5年程度の期間を目安にこれからの中期的な経営方針を示したものです。
これを理解することで、その企業の将来的な動向や施策を読み解くことができます。

決算説明資料
IR情報の中で、初心者でも取っつきやすいと言われているのが「決算説明資料」です。
企業が決算説明会で使用する資料のことで、決算短信や有価証券報告書(有報)といった他の資料よりも、ビジュアルが多めで量も少なく初心者でも見やすいものになっています。

実際にIR資料を読んでみる

では、実際のIR情報を読み込んでみます。
せっかくなら馴染みのある企業を見てみよう!ということで、童心に帰り、今回はおもちゃのタカラトミーの決算説明資料を見てみました。

▼今回読んだ、タカラトミー社の決算説明資料・中期経営方針はこちら
https://www.takaratomy.co.jp/release/pdf/i190515.pdf
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7867/ir_material_for_fiscal_ym1/73042/00.pdf


損益ついて
売上高・売上総利益・営業利益、すべて前年よりも減少していることがわかります。
しかしながら、売上総利益の減少に比べ、営業利益の減少は抑えられており、その背景として販売費・一般管理費の減少が挙げられるようです。
ただ、売上・利益ともに低下しており、前年よりも経営状況は落ち込んでいるのが現状であると読み解けます。

損益の背景要因
国内海外共に売上が減少していることが影響していると考えられます。
特に、ベイブレード関連商品の販売が減少したことか背景要因になっているようです。

対策と今後
新商品出荷金額の推移が年々上昇している他、ゲームアプリの開発にも着手しており、
トミカやベイブレードなどの人気領域だけにとどまらない新しい取り組みを続けながら、打開策を見出そうという企業努力が読み取れます。
新商品投入については、中期経営計画でも目標としており順調に進捗しているため、今後は新商品の売上拡大に繋げていく必要がありそうです。
また、5月に挙げていた中期経営計画の「カテゴリーNo.1計画」の通り、複数の商品が今回の決算でカテゴリー1位を獲得していることもわかります。
よって、当期の売上・利益は減少傾向にあるものの、現状は売上増を見込んだ中長期的な計画を実施している段階であると言えるでしょう。

さいごに

今回はIR情報の見方について学び、実際にIR情報を読み込んでみました。
企業の成長や努力を数値として判断できるIR情報。
その情報を読み解き、経営状況を客観的に理解できるようになることは、経営視点を持つ第一歩と言えるのではないでしょうか。
私のIRを読み解く力はまだまだ未熟ですが、経営視点を持ち、客観的な企業分析が行えるようになりたいです!

参考記事:
https://careerpark.jp/50
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/インベスター・リレーションズhttps://toyokeizai.net/articles/amp/189308?page=5

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