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中学生と高校生が川上 紗実 様(MLB JAPAN 代表)にインタビュー!!

こんにちは。認定NPO法人キッズドアです。

キッズドアはすべての子どもが夢や希望を持てる社会の実現を目指し、経済的な困難を抱える家庭の子どもたちへ生活や学習の支援を行う認定NPO法人です。

中学生・高校生が企業の経営者などにインタビューする企画「Dialogue of the future」の第7弾として、川上 紗実 様(MLB JAPAN 代表)にお話を伺いました!

応募者多数の中、抽選で選ばれた2名の中学生と高校生が、若者ならではの視点で素朴な質問をぶつけました。
※この記事は2023年11月時点のものです。


「ご縁を大切に」と両親から教えられていたこともあり、チャレンジをしてみようと決心しました

——なぜ、この仕事をしようと思ったのですか?(18歳男子)

一言でいうと「素晴らしい機会をいただけたから」ということになります。

もともとスポーツは好きで、何度もケガを繰り返しいろんな方にサポートしていただいた経験があります。そんな中で、今度は自分がサポートする側に行きたいという気持ちはありました。
また、アメリカの大学に進み「日米の懸け橋になるような、国際的に活躍できる仕事に就きたい」という思いもありました。

そんなときに、たまたまアメリカ時代の恩師に「MLBという会社が日本で大きな国際大会をするので、ボランティアとして手伝ってくれないか」というお話をいただき、そのオファーを受けることにしました。

その後、国際大会が終わる直前にMLBから「日本でオフィスを立ち上げるので社員として残ってくれないか?」というお話をいただきました。

昔から「ご縁を大切に」と両親から教えられていたこともあり、同じような話をいただけるようなことは二度とないかもしれないから、ぜひチャレンジをしてみようと決心して、キャリアがスタートしました。

——立ち上げで苦労した点はありますか?(18歳男子)

もちろん、たくさんあります(笑)

会社立ち上げ当時はアメリカから駐在で来て間もない上司と、それまで日系企業で勤めていたアメリカ人の男性と私の3人でのスタートでした。

私自身社会人経験が全くない中、手探り状態の日々だったのを覚えています。大企業だと普通はあるようなジョブトレーニングがない状態で、業務を進めなくてはならないことは本当に大変でしたね。

ただ、見方を変えると、20代でこんな経験をさせてもらえることなんてそうそうないので、ある意味恵まれていたのかなとも思っています。

相手が誰であれ「ここぞ」という場面では自分の意見を伝えることを信条として持っています

——日々、どんな仕事をしていますか?(18歳男子)

MLBというリーグ、そしてMLB30球団のブランドや選手達を皆さんにもっともっと知ってもらうためにはどうしたらよいかと考えながら、イベントの企画や広報活動を行っています。

また野球に限らずスポーツ人口がどんどん減っている中で、野球というスポーツそのものをもっと好きになってもらったり競技人口を増やすための活動も行っています。

——私は、なかなか自分の意見を言うことができません。どうやって意見を言うようにしていますか?(15歳女子)

私も自分の意見を言うことに関しては、今でも苦労している部分があります。
私の性格としても「なんでも自分の意見を言えばいい」とは考えていません。また、自分の意見を伝えることも大切ですが、相手の意見を聞くことも同じように大切だと思っています。

しかし、ここぞという場面では自分の意見を伝える、そしてそれは相手が誰であれ伝えることは信条として持っています。

たとえ相手との関係が悪くなったとしても「今、伝えないと絶対に後悔する」「絶対にこの意見を曲げることはできない」ということは勇気をもって伝えることが大切なのではないでしょうか。

そういった信念を貫いたからこそ、今の私があると思っています。

野球というスポーツをもっと多くの人に好きになってもらいMLBファンを増やしたい

——キャリアで大変だったことは何ですか?(18歳男子)

キャリアで大変だっとこととしては言語と文化の違いがありますね。

MLBの海外支店も含め、ほとんどの社員が英語が第一言語または帰国子女等で全く問題なく英語が使える中、私は日本生まれ日本育ちの純粋な日本人です。

アメリカ留学時代の4年間で習得した英語ですから能力に圧倒的に差がある中、会議なども乗り越えなくてはいけません。自分の意見を言うことには今でもストレスを感じています。

またカルチャーの面でも、私は性格もどちらかと言うと典型的な日本人でガツガツいけるタイプではないので、元上司からも“Be more American!”とよく𠮟られました。

今でこそたいぶ慣れて、うまくこなせるようになりましたが、最初の十年は本当に苦労しました。

ただ、そういった状況でもめげずに何とかやってきたからこそ、今があるのかなと思っています。

——どんなところに仕事のやりがいを感じますか?(15歳女子)

もともと私は、人を喜ばせる仕事や人の役に立つ仕事をしたいと思っていましたし、今でもそう思っています。
そのため、今の会社ではそれができないかもしれないと悩むときもありました。

しかし、この仕事を20年間続けることができたのは、この会社の仕事を通じて、人の役に立てたり人助けができることに気が付いたからです。

例えば、アフリカでの社会貢献活動が挙げられます。
私も実際にケニアに行って、野球道具を届けるなど文化交流をするプロジェクトを行いました。

現地で子どもたちと触れ合って、私はとても感動すると同時に「今の会社でも社会貢献活動はできるんだ」「自分でどんどん企画してやっていけばいいんだ」と思うようになりました。

また、日本では東北の震災の時に被災した球場を再建するなど、10年以上経った今でも支援活動を続けています。

こういったことは私にとっての大きなやりがいですね。

また、国際大会などでは特に、野球というスポーツで多くの人の心を動かせることを実感します。
人々の感情を動かして幸せにできる仕事って素晴らしいな、と思うと同時にやりがいに繋がっています。

——今後の展望や目標はありますか?(15歳女子)

まずは、野球というスポーツをもっと多くの人に好きになってもらいたい。そしてMLBというブランドを日本の皆さんにももっと知ってもらい、MLBファンを増やすことが我々の大きなミッションとなっています。

そのためには国際大会はとても重要な位置づけだと考えています。

2025年の春に日本でのMLBの開幕戦、そして2026年の春には第6回WBCを予定しているので、そこに向けて一致団結して取り組んでいこうと思います。

Tシャツのお土産もいただきました。

生徒の声

今回は、お話しする機会を頂きありがとうございました。
今回お話を聞いてどんな時でも自分の意見を持ち、行動で示したいと感じました。

そして苦労や喜びからの成長があることも知り、苦労などがあっても諦めずに頑張っていきたいと思いました。

私は、今まで日本のプロ野球を中心に見てきましたが今まで以上にメジャーリーグにも注目をして観戦を続けたいと思いました。
またこのような機会があればぜひよろしくお願いいたします。
(18歳 男子)

忙しい中、インタビューのために時間をとってくださってありがとうございました。

川上さんに教えてもらったことすべてが良い勉強になりました。そして、将来のためのアドバイスをいろいろとくださったのでそれを活かせるようにこれからも頑張っていきたいです。

将来の夢を叶えるために夢を諦めずに持ち続け、努力していきたいと思います。
これからもMLBの代表として川上さんのご活躍を陰ながら応援しています。
(15歳 女子)