見出し画像

エシカルフード・キックオフセッション開催しました! Vol.4(4/4回)


おはようございます。
少し前になりますが、2021年3月18日と24日の2日にわたり、「Tカードみんなのエシカルフードラボ」および「エシカルフードスコア(仮称)」の目的と活動内容について共通理解を築くため、12名の有識者のみなさまとともにキックオフセッションをオンラインで行いました。
SDGsや食の専門家、流通、シェフ、ジャーナリストなどそれぞれに専門分野と多様な視点をもつ12名の有識者のみなさまとともに行ったエシカルフードについての対話の様子をお伝えする第4回目の記事。
最終回の今回は、2日にわたって行われたキックオフセッションのまとめと課題についてご報告します。


…………
<エシカルな食への取り組みとして大切なこと>
・商品を購入するときの適正価格を考慮すること
・ゴミの削減量、レジ袋の削減量などエシカルな取り組みについてはかって見える化する
・「自分にとっていい」だけでなく、「環境や世界にとっていい」かという視点をもつ
・自分のできる範囲から始めることが持続可能な方法。無理をしない
・興味のない人に対する、伝え方を考える。感動、体感をともなった情報提供をする。
・「エシカルなものがほしい」という消費者がいることを、生産者や流通に知ってもらうコミュニケーションをする
・食の喜び、文化を大切にする観点を忘れない


<エシカルフードの定義について>
・人、環境、動物への配慮ができていることが前提
(それぞれの項目の重要度、重みづけは別途議論が必要)
・SDGs視点を取り入れた基準づくり
・もの、商品だけでなく、エシカルな買い方、売り方、つくり方といった行動も含める
・エシカルフードの前に、食という行為に真剣に向き合うことの大切さを伝える
・「エシカル」という言葉に拒否反応を示す人もいるので、使い方、ワーディングを考える


<エシカルフードの基準について>
・生活者が取り組みやすい基準づくりをする
・抽象的な項目と具体的な項目のバランスを考える
・商品ひとつひとつの評価をするのか、企業の取り組みも評価の対象にするのか
・消費者に食が面倒くさいものと捉えられないよう、楽しめる配慮が必要


<セッションで話題にあがった、エシカルフードを考える上で参考になる視点や事例>
・SDGs
・農水省『みどりの食料システム戦略』
・イギリスの『エシカルコンシューマー』という雑誌のエシックスコア
・京都市の「京都市食べ残しゼロ推進店舗」認定制度
(「食べ残しの持ち帰りができる工夫」「使い捨ての商品の使用を抑える工夫」ができているなど、8項目のうち2項目以上を実践していれば受けられる飲食店などの認定制度。すべて満たさないと×ではなく、2項目でOKという条件なので店側も取り組みやすい)
・ベルギーのビオマーケットの価格表示
(値札に、その価格のうち生産者や流通にどれだけ分配されているかがわかる円グラフが明記されている。買い物する側が自分の消費で誰にどれだけのお金が渡るのか内訳を把握できる仕組み。適正価格を把握しやすい)
・スウェーデンのスーパーマーケット
エコラベル認定のある商品などエシカルな商品を購入するとレシートにクローバーマークがついている。消費者は自分の買い物のうちのどれくらいがエシカルな買い物だったかがわかる仕組みになっている。「見える化」されている。

…………

今後は、キックオフセッションの内容をふまえ、事務局で「エシカルフード」の定義のまとめを行い、引き続きセッションで「エシカルフード」基準について対話を行っていく予定です。
共通概念となる大枠をつくりあげる対話も、具体的に「エシカルフード」のひとつひとつの項目とそれに対する基準をつくる作業も必要。
そのためにも、エシカルフードに対する有識者のみなさまの共通認識だけでなく、それぞれの専門分野からの多様な視点を定義や基準にどうつなげていくのか考えることも大切で、まだまだ対話を深めていくことが大切です。

とはいえ、多くのみなさまの想いがあって「持続可能な食につながるエシカルフードアクションについて考え、行動する」という大きなチャレンジにおいて一歩を踏み出すことができました。
今後も、セッションや進捗状況についてこちらで公開していきますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?