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映画 記事まとめ

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映画の感想文や、おすすめ映画について書かれた記事をまとめていく公式マガジンです!主にハッシュタグ「#映画」「#映画感想文」が付けられている記事を自動で追加し、紹介していきます。
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2024年5月の記事一覧

時と記憶を超えて - LET IT BE.

1970年にマイケル・リンジー=ホッグ監督が制作したビートルズの3本目の公式の実写映画『LET IT BE』。 公開当初はその内容がビートルズの終焉を感じさせるものであり、実際にビートルズが解散した(ポールの脱退宣言により実質的に解散)後に公開されたこともあり、あまり好意的に受け入れられず、加えて50年以上に渡りお蔵入りになっていました。 そのちょっと影を背負った映画『LET IT BE』のレストア版が、2024年5月8日 ディズニー・プラスで独占公開されました。 これは

映画感想文【告白 コンフェッション】

2024年製作 監督:山下敦弘 出演:生田斗真、ヤン・イクチュン サイコーにサイコでスリラー。 上映時間は74分と今どき珍しいくらいに短い。 しかしそれくらいの短さでなければ心臓が保たない。 原作は福本伸行・かわぐちかいじ。とくれば聞こえなくても聞こえてくる。 ざわ…ざわ…。 もうずっとそんな感じの映画だった。 雪山で遭難し、死を覚悟したジヨンが罪の告白をする。 それは16年間ひた隠しにしていた殺人の事実。 いよいよ、というところでたどり着いた山小屋。 なまじ助かったが

映画『悪は存在しない』と『銀鏡』の感想/上田映劇+トラゥム・ライゼ

noteでよくご紹介させて頂いている、長野県上田市の映画館、上田映劇さんと姉妹館のトラゥム・ライゼさんで、映画の鑑賞をしてきました こちらはその感想の記事なのですが、申し訳ありません 一部、映画の内容についてショッキングな解釈をしている部分があるので、ネタバレだけでなく、暴力や残酷描写が苦手な方は閲覧をお控え頂くようお願いいたします 分かりやすく、ショッキング部分にはゾーニングした書式にしていますので、ご安心ください 『悪は存在しない』 自然豊かな長野県の山間の街に、都

疾走する若さ -傑作映画『出発』の美しさ

【木曜日は映画の日】 青春映画の美しさの一つは、「期限」があることだと思っています。 終わりは決められている。終わりを分かっているからこそ、そこまでの時間が大切で、甘美に感じる。 ポーランドの映画監督、イエジー・スコリモフスキが、ベルギーで撮影した1967年の映画『出発』は、そんな時間の甘美さと終わりの痛切さを鮮烈に描いた作品の一つです。 ブリュッセルの美容師見習いの青年マルクは、カーレーサーになることを夢見ています。車は持っていないので、夜な夜な店

【映画感想】ゴジラ-1.0を観ました

こんにちは惟月です。 今回は拙いながら映画の感想を書いていきます。 では先に結論から言うと、この映画は人間ドラマや戦闘シーンの描写が良くとても面白かったです!! 中でも印象に残ったことは以下の3つです 主人公敷島の成長 家族愛 大迫力の戦闘シーン 順番に語っていきます 主人公敷島の成長 一つ目の主人公敷島の成長ですが、観始めた直後とラストと比較して別人みたく成長しています。 というのも序盤は「大事な場面で逃げ出す超絶ヘタレ野郎」という感じで、印象は超最悪でした

映画「ミッシング」

監督:吉田恵輔 6歳の娘が行方不明になり、手がかりもなく懸命に探し続ける夫婦。夫婦間の温度差やマスコミの報道・SNSでの誹謗中傷によりいつしか母親は「心」をなくしていく。夫婦と周囲の人々の物語。物語なのかな?これは。属性を判断するのが難しい。見ててつらすぎるオススメしにくい映画です。 吉田監督の仕事だな〜ってまずは唸るしかない。ネタバレしたくないので展開や行方不明事件そのものについては書きません。あしからず。今作での吉田監督の人間について描いているやり口について書きておきま

映画悪は存在しない

現在公開中の映画『悪は存在しない』を一度だけ観ました。 濱口竜介監督の作品が好きで、以前から観に行くと決めていた映画です。 上映終了直後は、立ち上がれず、周りも皆んなそんな感じで、仕方がないから膝を立たせて頑張って動かしている感じで歩きました。 たくさんの見解や評論がありますが、今回は何にも触れず、ただ静かに置いておこうという気持ちでいました。 そんな時、小、中、高、共にバレーボール部で切磋琢磨した我らがキャプテンから映画について話したいとLINEが届きました。 その内容を

いつでも他人事な私たち_「関心領域」レビュー

第76回カンヌ国際映画祭 グランプリ受賞 第96回米アカデミー賞 国際長編映画賞・音響賞 その他、各国の映画祭で賞を受賞し、世界中から関心を集めた本作が、5月24日より日本での公開が開始しました。 イギリス作家 マーティン・エイミスの同名小説を「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」で映画界に名を知らしめたジョナサン・グレイザーがメガホンを取り映画化しました。 ユダヤ人が大勢犠牲となった「アウシュビッツ収容所」と壁一枚隔てた外に実在する、収容所の所長一家が住む豪勢な一軒家。 本

「映画感想」月の満ち欠け(言いたい放題)

どうしても観たかった映画(ならば映画館へ行けば?) なにしろ大好きな「目黒蓮」と「大泉洋」が出演している。しかし、一人で映画館へ行けない私は、ひたすら待った、Amazonプライムで無料で観られる日を!!(お金を払えば、どうでしょう?) 遂に、その日がやって来た!首を長くしてお待ちしていましたよ、目黒蓮くん♡ ハイハイ、タイトルにでっかく書きましたが、もちろんこちらでございます ↓ まぁ、何だ~(急にテンションが…) 簡単に言うと「輪廻転生」のお話ね。 目黒蓮出演だから、

誰も読まない映画評 その4 「マッドマックス フュリオサ」

キツキツな映画なわけ(注意;ストーリーと無関係なネタバレあり。) ぜひぜひnoteで取り上げたいと、「それでも恋するバルセロナ」の映画評を書いていたときから待ち望み、全米公開初日に鑑賞(日本は5月31日公開予定)。 一方、興行収入は「メモリアル・デーとしては最悪」との悪評ばかり。 特に昨年は同時期公開の「リトル・マーメイド」(日本公開2023年6月9日)が9500万ドルの成績だったのに対して、「フュリオサ」は2590万ドル、と4分の1程度の収入との評価が。 え、ちょっと

【フランス映画入門】 あかるくたのしいフランス映画紹介 #07

こちらはフランス映画に馴染みのない読者の皆さんが、「フランス映画って楽しそう!観てみたい!」と感じていただけるよう、明るく楽しい作品を紹介していく試みだ。 今回はその第七弾である。 ライトに短編に絞った3作品をご紹介する。 それではスタート。 #19 『あこがれ』 Les Mistons (1958)監督:フランソワ・トリュフォー 主演:ベルナデット・ラフォン 自転車に乗って走り回るベルナデット(ベルナデット・ラフォン)のシーンはもはや伝説。懐かしさすら感じさせるアイコ

「ボブ・マーリー ONE LOVE」客観性に疑問は残るが、微笑ましく許容できるくらいの〈あたたかみ〉は感じた。

どうも、安部スナヲです。 「ボヘミアン・ラプソディ」以降(かどうかわかりませんが)最近の音楽伝記映画は、本人像と音響の作り込みがネクストレベルへ行ったなぁと感じております。 で、今度はボブ・マーリー。 この題材は相当ハードル高いのでは?と思ったら制作陣にはジギー、セデラ、リタと華麗なるMarley一族が挙って名を連ねるテッペキのファミリービジネス体制。 果たして本家・家元ガチ監修によるレゲエの神様はどう映るのか…。 【あらましのあらすじ】 2大政党の対立が深まり、

たった1本の恋愛映画

わたしは映画、海外ドラマ好きで、年間100作品以上は観てると思う わたしに、好きな映画のジャンルは?と聞いてくれる人がいる どんなジャンルでも観るけれど、恋愛映画とSFファンタジーだけは苦手。と答える 深い説明はしないが、現実味のない情景であったり、感動を押し付けられるような作品は、無意識のうちに避けているからかもしれない ヒューマンドラマや例えサスペンスであっても感動は生まれるし、考えさせられることがある そんな瞬間を迎えられるから、映画やドラマが自分の生活になくてはな

映画「碁盤斬り」。

草彅剛さん主演「碁盤斬り」 観てきました。 素晴らしい映画でした。 役者・草彅剛が炸裂。 今回も本当に見事でした。 バラエティ番組とかだと“5歳児”の顔しか見せないのに笑、一体どこにあんな表情を隠し持っているんだと。 「ミッドナイトスワン」も本当に素晴らしかったですが、今回も凄かったです。もう完全に“その人”にしか見えないんだもの。 清原果耶さん、國村隼さん、小泉今日子さん、中川大志さん、斎藤工さん、音尾琢真さんら脇を固める役者陣も完璧で。 特に國村隼さんが好きだ