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映画 記事まとめ

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映画の感想文や、おすすめ映画について書かれた記事をまとめていく公式マガジンです!主にハッシュタグ「#映画」「#映画感想文」が付けられている記事を自動で追加し、紹介していきます。
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2024年2月の記事一覧

タルコフスキー自ら「鏡」について語る :星や海を見るように、ただひたすら見てほしい

長い前置きです あの「本」があれば、すべて解明した! かなり昔のことですが、タルコフスキー映画「鏡」のある場面についてあれこれ考え巡らしたことがありました。 映画の中で「紙吹雪の舞う街頭を軍隊が凱旋行進をしている」ように見える記録フィルムが挟み込まれるのですが、映画の時代背景として独ソ戦も描かれていたので、その「軍隊」をナチスドイツだと勝手に思い込んでいましたが、確証は何もありませんでした。 それで、事の真相は、あの「本」があれば判ったかも、・・という書物がかつて私の手元

わたしの人生に影響を与えた映画3選

小さい時から、映画は大好きでした。特にアメリカの映画。 図書館に行っては、映画雑誌『ロードショー』の最新作をすみからすみまで読みふける、そんな変な小学生でした。 「海の向こうには、どんな世界が広がっているのだろう?」小学生のそんな好奇心を満たしてくれるのが、映画でもあったんです。 今回は、そんな私の心をつかんだ映画3つをご紹介します。 『マイ・ガール』 確か映画を見て初めて泣いたのは『マイガール』。小4くらいの時です。 「映画を見て泣いてしまった」という経験自体に

【落下の解剖学】フランスの裁判映画が面白い!

フランスの裁判映画が面白い 五・八・五で言いたくなるほど、フランスの裁判映画が面白い。  私が最初にそう気付けたのは結構最近のことで、2021年1月に『私は確信する』を試写会で鑑賞した時だった。以来、この映画は私が裁判映画を鑑賞するにあたっての指標となった。 ※以前こちらのエッセイでも取り上げた作品👇  この映画で私は、法廷とは何のためにあるのかをやっと理解出来た。それまでも頭では知っていたのに、分かっていなかったんだと気付かされた。  この映画は裁判映画であり、探偵推

函館で、 PARFECT DAYSを観る。

地元の函館で、PARFECT DAYS(2回目)を観て来た。 この映画館は、中学生の頃に友達と自転車を走らせて、『君の名は。』を観にきた思い出の映画館。 この映画館で観ること自体にも意味があって、そこまでの道のりや景色なども含めてとても良い想い出となった。 当時の僕達は、君の名は。が "どこで" "何時に" 上映されているのかを調べるのも一苦労、そしてその映画館まで行くのにも自転車ひとつしか方法がなかったのでまるで大冒険のようだった。 当時の僕達が見たこの道のりと、本

映画『一月の声に歓びを刻め』 三島有紀子監督インタビュー

―映画の製作経緯をお聞きしたいです。 大阪の堂島が私のふるさとなんですけど、 いつか大阪で映画監督として、撮らなあかんなと思ってたんですけど、47年前のある事件が大きい存在で、なかなか撮れなかったんです。大阪を描いた時に、必ずその事件が浮かび上がってきてしまうと思ってたんで、なかなか手を出せなかったんです。でも、短編『IMPERIAL大阪堂島出入橋』(2022)で、家族ぐるみの付き合いやったあるレストランが、コロナ禍で取り壊されるということで、「これは映画で撮らなあかん」と

サム・ライミ監督に届け!ノンストップでナンセンスでハートフルなバイオレンスホラー「悪魔がはらわたでいけにえで私」現在上映中【ホラー映画を毎日観るナレーター】(446日目)

「悪魔がはらわたでいけにえで私」(2024) 宇賀那健一監督 ◆あらすじ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ハルカ、ナナ、タカノリは、突然連絡が取れなくなったバンドメンバーのソウタの家を訪ねる。ソウタの家は窓ガラス一面に新聞紙が貼られており、彼の様子もどこかおかしい。不思議な力に導かれたナナが部屋の奥に貼られている不気味なお札を剥がすと、別の世界への扉が開かれてしまう。数カ月後、音楽プロデューサーのコウスケが目を覚ますと、彼は見覚えのないバーの店内に縛られていた

『ネクスト・ゴール・ウィンズ』お調子者たちの潜在能力を引き出すこと

久々に映画館でコメディ映画を観ました。 とても笑ったのだけども、何度も胸が熱くなり、いつのまにか落涙していました。 弱小チームに問題を抱えた監督がやってくる。何度も使い古されたフォーマットではありますが、このフォーマットは弱小チーム側にも、監督側にも多くの解決すべき問題があり、互いが様々な衝突や気付きによって救済しあう。言わばwinwinの状態になることに深い感動があります。 こうした映画の金字塔である『がんばれ!ベアーズ』が自分は大好きなんだと、こういった映画を見る度に『

映画「マリア 怒りの娘」を観て来ました

こんにちは。 映画監督の武内剛です。 アタクシの実の父を探す旅を描いたドキュメンタリー映画「パドレプロジェクト」を世に出すためのブログです。 今日は最近観た映画「マリア 怒りの娘」を紹介させていただきます。 ゴミ山というとフィリピンのスモーキーマウンテンが有名ですが、実際は世界中の至るところにそうした場所があります。 そしてそんな劣悪な環境の周りでしか、生きざるを得ない子供がいます。 この映画の舞台は、中米のニカラグア。 冒頭のシーン、実際に存在する「ラ・チュレカ」と

#2 変な映画を教えてもらった【パラサイト】

こんにちは、 LoveCha(らぶちゃ)と申します。 なんだか雨の日が続きますね~、これは映画日和ですかね。 雨だと、屋内でゆっくり過ごそうかな~という気になります。 前回の記事はコチラ↓↓ ある日の職場での雑談。 ら:「私、変な映画好きなんですよね~、何かおすすめありますか~?」 H:「全然映画に詳しくないんだけど、すごい印象に残っている映画教えるよー」 ら:「へーへー、なんていう映画ですか?(*'▽')」 ということで教えてもらいました。 「パラサイト」(19

ブレードランナー(ファイナルカット版)

舞台は2019年。超高層ビルがひしめき、酸性雨が降り続ける街。 人造人間・レプリカントが人間を殺して逃亡する。 ブレードランナー(特任捜査官)である男がレプリカントを追跡していく。 1982年ということで当たり前ですが、ハリソン・フォードが若い!でもやっぱり色気はありますねぇ。 監督は、『エイリアン』や『グラディエーター』などのリドリー・スコット監督です。 長生きしたいって思うのは人間だけじゃないっことでしょうか? ◈◈◈◈◈◈以下ネタバレ◈◈◈◈◈◈ タイレル社が発明し

初体験でエイリアンを妊娠!?やっぱり持つべきものは陰キャの親友「スナッチャーズ」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(444日目)

「スナッチャーズ」(2019) ステファン•シダーズ監督 ベンジ•クレイマン監督 ◆あらすじ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー イケメンのスカイラーと付き合ったおかげで、サラはすっかりクールな女子の仲間入り。しかし、スカイラーは夏休みの間に地球外生命体に感染していた。たった一夜を過ごしただけで、サラは自分が妊娠したことに気づく。妊娠…9か月…しかも胎児はエイリアン!身重の体を何とか隠し通そうとするが、頼れるのは元親友ヘイリーだけ。やがて2人は知ることになる。血に

心の居場所のない人に…

Poetic Mica Dropsの映像担当メンバーと言っても過言ではない存在、映画監督宮嶋風花氏。 彼女の監督作品、長編劇映画「愛のゆくえ」が、いよいよ劇場公開となります! 東京の渋谷シネクイントで、今週金曜3月1日より始まり、翌週から全国へと広がっていく予定です。 今週は音担当茂野が、監督宮嶋風花氏と映画の内面について少し書いてみます。 心の居場所のない人たちに観てほしい 現在発売中の映画雑誌・キネマ旬報3月号に、宮嶋監督が寄稿した文章「喪失・欠落の波の中で」が掲載

【コスモ女子イベントレポート】「僕が宇宙に行った理由」の感想レビュー会をコスモ女子で開催!!

2024年1月8日に開催された【映画「僕が宇宙に行った理由」鑑賞シェアワークショップ】*1に参加しました! 今回のイベントは、2023年12月29日に公開された前澤友作氏が出演する映画「僕が宇宙に行った理由」の鑑賞をした後に、感じたことを参加者同士でシェアするという内容でした。 イベントを通して、「今年はこれに挑戦するぞ!」と決める、新しい1年の始まりにふさわしい素敵なイベントでした。 コスモ女子メンバーのアイディアで開催された映画の感想シェアイベントコスモ女子メンバーのさ

オリオン座映画館にて

我が家はアウトドアな父と、インドアな母の両極端な構成の家族なのだが、映画と読書は両親の共通の趣味でもあった。 静岡市内には映画通りなるものがあり、街中から少し離れると紺屋町という町がある。そこには当時いくつもの映画館が軒を連ねていた。 紺屋町は、全館シアタールームの東宝会館と、信号を渡るとミラノ座1.2.3、ピカデリー、有楽座、オリオン座というおしゃれで夢のある名前の映画館が集合している地域で、常にカップルや家族連れで賑わっていた。とにかくその場所に行くだけでもう映画気分