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映画 記事まとめ

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映画の感想文や、おすすめ映画について書かれた記事をまとめていく公式マガジンです!主にハッシュタグ「#映画」「#映画感想文」が付けられている記事を自動で追加し、紹介していきます。
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2023年10月の記事一覧

【第36回東京国際映画祭】コンペティション部門総括&受賞予想

コンペティション部門総括『正欲』60点 ★★★☆☆ 【総評】 どうなんでしょう。物語としては深く興味深いはずなんですが、物足りなさが残りました。 キャストは全員素晴らしいのですが… 岸監督は前作『前科者』のときにも感じたのですが、とにかく「堅実」ではあります。ですが突き抜けるものをあまり感じないんですよね。 『エア』80点 ★★★★☆ 【総評】 本作がワールドプレミアなのに驚きますが、まあこのご時世ですしね。クオリティとしては普通に劇場公開レベルだと思います。 女だか

岩井俊二監督作品。映画『キリエのうた』を見て来た('ω')

キリエのうたが見たくなるであろう皆さんこんにちは♪ 前回、二宮和也主演の映画『アナログ』を見た感想をシェアしたのですが。 本来見たかった、岩井俊二監督の映画『キリエのうた』を見たので、感想をシェアしますよ(^^♪ 1.岩井俊二監督。アイナ・ジ・エンド主演『キリエのうた』もともと、キリエのうたを見たかったのに、間違って『アナログ』のチケットを注文してしまった前回(笑) 今回は、間違いなく見て来た。 キリエのうたの前情報も知らず、原作も知らずに見に行ったわけですが、

フロロー判事とモズグス神父

最近、BOOK OFFに赴き、なーんか車で聞くのにええCDはないかねと物色していると、ディズニーでは私が一番好きなアニメである、『ノートルダムの鐘』の日本語版サウンドトラックが330円で売っていたので購入。 最近は車に乗るときなどは、流しながら、 「お前を怪物だと〜♪(怪物ぅ〜♪)、憎み嘲り笑うぅ〜♪(怪物ぅ〜♪)」などと、一人上機嫌で運転しているのだが、まぁ、やはり、『ノートルダムの鐘』は傑作である。 原作は言わずとしれたヴィクトル・ユーゴーの『ノートルダム・ド・パリ』で

【シネマでおジャマ】 ウッディ・アレン / 幸運の兆し (2023)

フランスヘ行こうか、と思い立ったのはきっとフレンチ・シネマが好きすぎて。 そしてパリ好きシネアストがフレンチ・シネマにオマージュしながら映画を作ったら? 姐さんのスキなアメリカ人監督のひとり、きっと最初からほぼ全作見ているんじゃないか、と思うウッディ・アレンの新作。パリを舞台におフランス人のハイソな世界を切り取ったウッディの第50本目。 そんなウッディ映画の魅力を箇条書にすれば、 ・旬のキャスト陣 ・おしゃれなロケーション ・ユーモアにあふれたロマンティックストーリー

君たちはどう生きるかをJPEGはどう観るか in 二子玉川 の巻

〜前回の映画鑑賞〜 マリオの映画をおトクに観るため、あらゆる秘策を発動したあいまいうさにゃん.JPEG。 無事に映画を満喫できたJPEGだったが、その週の終わりに突如とんでもない作品が発表・公開される。 スタジオジブリ最新作『君たちはどう生きるか』。 謎の鳥のキービジュアル以外何も明かされずに公開に至った超謎作。 とても気になってしょうがないものの、当時のJPEGには再び映画を観に行く気力が残っていなかった… 果たしてJPEGはどう生きるか…? 君たちは二子玉川でど

映画 『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』 蔚山山岳映画祭でアジア最高賞を受賞!

TBSDOCSのドキュメンタリー映画『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』が、韓国で開催された蔚山蔚州山岳映画祭において、アジアで最も優れた作品に送られるNETPAC賞(The Network for the Promotion of Asian Cinema Award)を受賞しました。 「人生クライマー」は登山界のアカデミー賞と称されるピオレドール賞の生涯功労賞を受賞した世界的クライマー、山野井泰史さんの足跡を追ったドキュメンタリー。 「垂直の世界」に魅せら

過小評価されてしまったスーパーマンの復帰作「マンオブスティール」をレビュー

2010年代初頭、ダークナイト三部作シリーズの爆売れに大いに喜んだワーナーブラザーズはバットマンにならぶDCヒーローの一つを復帰させようとした。 無論、スーパーマンである。 というわけで、制作されたのが本作「マンオブスティール」だ。 監督は「300」や「ウォッチメン」といったコミック作品の映画化を成功させた男ザック・スナイダー。 主演は当時は期待の新人だったヘンリー・カヴィル。 ということで色んな意味で期待の集まった本作。 あらすじは、滅びゆく惑星クリプトンの生き

映画『キリエのうた』 異邦人とさよなら。天使のダミ声再降臨(ネタバレ感想文 )

最初にお断りしておきますが、私は岩井俊二ファンではなく、「同じ市川崑ファン」の同志だと思っています。勝手にね。 岩井俊二が撮ったドキュメンタリー映画『市川崑物語』(2006年)では、彼の熱い想いと私の想いがリンクして、映画館で涙を流したもんです。 なので、岩井俊二の「逆光」も「ジャンプカット」も「ピンボケカット」も市川崑の影響なのです。 そんな前置きはさておき、この『キリエのうた』、いい映画なのですが、先に苦言を呈します。 私は、岩井俊二を「アイディアとテクニックの人」と

ホラー秘宝まつり2023 「オペラ座 血の喝采」2023/10/28 サロンシネマ

 昨日、ホラー秘宝まつりの二作品目「オペラ座 血の喝采」をサロンシネマにて鑑賞した。  ダリオアルジェントの作品は本年度「ダークグラス」が公開されたこともあり、サロンシネマではサスペリアやサスペリアPART2をリバイバル上映してくれたため、劇場で見ることができた。  本作はOPから特徴的な描写で目を惹きつけられた。まず、もの凄い寄りで撮影した“カラスの目“。カラスは古来より死、荒廃そして裁きの象徴として西洋文化では捉えられております。  この“裁き“というイメージが物語の

是枝裕和監督【アジア映画学生交流プログラム】レポート

皆さんこんにちは!学生応援団13期のりんです。 今回は第36回東京国際映画祭で行われたアジア映画学生交流プログラムに、学生応援団が参加させていただいたので、その様子をお届けしたいと思います!この「アジア学生交流プログラム」はアジアの映画の未来を担う人材の育成を目的として行われ、会場には北京電影映画学院、香港の映画学校、タイの映画学校、ASEANの映画学校、そして日本の映画学校の学生が招待されました。 是枝裕和監督マスタークラス 第一部では是枝裕和監督をお迎えし、マスターク

黙ってられなかった「沈黙の艦隊」の感想 (連載当時から読んできたオタクの長文です)

上映もそろそろ終わろうとしている映画「沈黙の艦隊」の感想について、ようやく頭がまとまってきました。 この記事を書いているうp主は原作読了済(リアルタイムで追っていました。)の人間なので、映画と原作を比較して感想を書いてしまっています。ご了承ください。なお日本の国防やアメリカ追認の防衛力に対する云々シーレーン、現在展開している第7艦隊の装備、潜水艦の実際の運用などについてのことは触れません。…あくまでも漫画、映画の話でございますゆえご容赦ください。 一応この映画は令和時代に

デジモンアドベンチャー 02 The Beginning を観てきた

冒頭のボレロは最高。そこからのオープニングも最高。イントロでめちゃくちゃテンション上がる。 仕事や学校で頑張ってる姿を見て、みんな大人になったねって思いつつ、自分も映画館まで車で向かってたりと、自分自身もそうなんだよなと改めて思った。 ルイくんの過去話はかなりリアルで過酷な描写であれは普通の人間でも目を瞑りたくなる、俺も過呼吸になりかけるくらい悲惨なものだった…。あの場面のあの演技ができる緒方さんは凄いなと改めて思った。ルイくんの過去話は「これはデジモン作品を題材にしてやる

くるりがくるりを思い出す映画

「くるりのえいが」を観に行って来た。 新しくリリースされたアルバム「感覚は道標」の制作ドキュメンタリー映画。アルバムリリースのプロモーションなんだろうな…と思いつつ、くるりのオリジナルメンバー森くんが20年ぶりにくるりと一緒に音楽制作する過程はやはり気になるし、拾得50周年記念ライブのくるりオリジナルメンバーライブの映像もある。何でまた一度やめた森くんを招いたのか、その理由も気になる。「映画を観たらわかるんかな?」という思いで観ることに。デジタル配信もあるけどPCは壊れてる

映画「沈黙の艦隊」雑感

「沈黙の艦隊」という漫画をご存知ですか? 1988年〜1996年にかけてモーニングで連載していた、かわぐちかいじ作の潜水艦と国際情勢を題材にした漫画です。 今回、約30年の時を経て実写化されました。連載当時、熱心にこの漫画を読んでいた僕としてはとても気になっていた作品です。 ですが、この手の作品は見るべきか結構悩みます。漫画や小説を実写化すると、往々にして設定の変更があります。原作のイメージが壊され、幻滅したことが少なからずありました。 酷かったのが「進撃の巨人」「聖