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書き出しはつかみが肝心

 文章を書きはじめるときには、どんなことを意識したらいいのでしょうか。ここ10年くらいブログでよく見られるのは、最初に名乗るという風習です。最初に名乗る? どんなものか想像がつきますか?

 たとえば「皆さん、こんにちは! コグレ@ネタフルです」というような書き出しを見たことがあるという人も少なくないのではないでしょうか。これが「名乗り書き出し」です。

 なぜこういう風習が広まったかというと、ブログがSEOに強かったからです。SEOに強いと、トップページではなく、それぞれの記事に直接アクセスする人が多くなります。検索エンジンからの訪問者はどのページから読みはじめるかわかりませんし、必ずしもそのブログのことを知っているとは限らりません。だからすべてのページに自己紹介を入れておく。そんな発想からはじまったのがこの風習です。

 しかし、昨今では個々の記事ページに執筆者のプロフィールを入れることも普通になってきましたし、よく読んでくれる人は毎回自己紹介を読まされるのも食傷気味になります。特に「note」というフォーマットで考えた場合には、冒頭に執筆者の名前が表示されますので「誰が書いているか?」を心配する必要はなくなったといえるでしょう。

おすすめの書き出し

 では、どういう書き出しがおすすめかというと、結論を冒頭にもってくるというものです。非常にシンプルな方法ですが、これなら誰でもまねしやすく、効果も得やすいです。

 なぜ冒頭に結論をもってくるのがよいのでしょうか。それは、インターネットには読むべきものがあふれていて、少し読みはじめて興味がなければ読者がすぐに立ち去ってしまう恐れがあるからです。

 自分が読者の立場になったときを考えてみるとわかりやすいと思います。まずタイトルにひかれてクリックしてみる、続いて本文を読みはじめる、しかし興味をひかれたタイトルとは関係のない内容が続いていく……となったら、そこでページを閉じてしまうという人は少なくないのではないでしょうか。

 先にネタバレしてしまうのを嫌う人もいるかもしれません。しかし、どう書き出すか迷っている場合には、最初の1段落、2段落目くらいまでに書きたいことの結論を書いてしまい、「そのことについて説明します」と文章を進めていくと、いわゆる話のつかみができるようになります。

読者は読み急いでいる

 ただし、必ずしも冒頭で結論から書き出すのがすべての正解とは限りません。あくまでもインターネット的な文章術の1つとしてとらえてください。

 「読者は読み急いでいる」ということを頭の片隅においておくと、どうやって文章をつづっていけばいいかというヒントを得やすくなるはずです。

文章の組み立て方は得手不得手があると思います。書いてから天地をひっくり返して結論を先頭にもってくる、というのも1つの方法です。(コグレ)