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【旅日記】シルクロードの旅、はじまりはいつも晴れ(4) ―敦煌市街編―

いざ敦煌へ

中国に着いて3日目、いよいよ念願の敦煌へと足を踏み入れます。

今日は飛行機にて、西安→敦煌への移動日です。中国の空港では、このような味のある漢字の看板が掲げられていて、かっこいい。

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西安咸陽国際空港の看板

搭乗時間まで暇を持て余した我々は、空港内をぶらり散策。すると、なんとチベットのお土産屋さんがあるではないですか! 驚喜して入ると、もう漢民族文化とは別の世界が広がっていました。チベット行きたい……(いつか行くぞ)

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中国でもエキゾチックな文化として扱われるチベットの土産店

ちゃんとマニ車もあります。回してよかったのかな?

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同じ国とは思えない、漢民族とチベット民族の異なる文化が垣間見られる

チベットに後ろ髪を引かれながら、搭乗口に向かいます。そして離陸。飛行機の窓から見れば、眼下には沙漠一帯が広がり、いやがうえにも「シルクロードに来た」という高揚感がMAX!

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機内から見た窓外の眺め:敦煌上空より

2時間ほどのフライトで、敦煌空港へ到着しました。ここでも、かっこよすぎる漢字の看板で、旅行者を迎えてくれます。

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敦煌莫高国際空港の入口

到着口で出迎えてくれたのは、敦煌でガイドをしてくださる楊さんでした。地元・敦煌出身の勉強熱心な熱血漢です。そして今回、専用車を運転してくれたのは若い女性のドライバーさんで、マニュアル操作でミニバンを難なく操る姿がとてもクール。

ホテルへ向かう途中で立ち寄ったのが、ローカルの青果市場です。少しのぞいてみましょう。

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野菜や果物が取り引きされるローカル市場
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西域の果物といえば葡萄!
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山と積まれたスモモの売り場

葡萄、李(スモモ)、棗(ナツメ)……沙漠の中にある敦煌は、やはりオアシスの西域文化圏なのでしょうね。果物がことのほか美味しく、旅の間にも満喫しました。

次に寄ったのは、夜光杯工場。製作している現場も見学させてもらいました。光り方が最も美しいのが、特級品。夜、月の光に当ててみると、いかにも詩的な雰囲気になりそうです。

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暗所で照らすと光り輝くのが、本物の夜光杯
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いくつかの等級に分けて売られている夜光杯

はい、お買い上げ決定(笑)

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他に誰も人影がない、静寂の中の白馬塔

こちらは、訳経僧・鳩摩羅什が愛馬を埋葬したと伝えられる白馬塔。他に観光客が誰もおらず、静かで閑散としている中で、土壁の塔と柳の木々が落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

沙州(敦煌)の市場

ホテルで荷物を下ろした後、敦煌市街にある市場を見回りました。ちなみに「沙州」とは、敦煌一帯を指す古い地名。

「沙州市場」が地元の人たち向けなのに対して、「敦煌夜市」は観光客がたむろするにぎやかな市場です。食事はもちろん、織物や雑貨といったお土産屋さんの屋台が軒を連ね、我々はここでストール数枚を手に入れました。購買欲MAXで買うのに夢中になり、夜市の様子を撮るの忘れた……。

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莫高窟にも描かれる天女を模した像

これは何の肉でしょう……。驢馬(ロバ)のグリル! 敦煌では普通に食べられているとか。馬肉を食す日本人にも、違和感なく合いそうです。

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「黄面」とはいわゆる普通の中華麺だが、ネーミングは卵の色で黄色く見えることに由来

食事の時間には少し早いですが、人でごった返す前に食べちゃいましょう。

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海岸部から運ばれた海鮮や、内陸部でよく食べられる羊肉などの飲食店が勢揃い

楊さんが次々とあれこれ注文してくれたので、現地語でどんな名前なのか失念してしまいましたが、麺・羊肉の串焼き・揚げパン・湯(スープ)・野菜炒めなど、一通りいただきました。

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ほぼ全ての食べ物に唐辛子が入っている

羊肉の串焼き(言わばケバブ、シャシリク……何でもいい!)は、とにかく現地で食べたかった。現地で食べる、そこが大事なんです!!

サイゼリヤで食べられる串焼き「アロスティチーニ」はラムですが、こちらはおそらくマトンでしょう。

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左はサクふわの触感が珍しい揚げパン、右は羊肉の串焼き
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西域版のミネストローネ⁉
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ああ、唐辛子の塊が……

西安でもそうでしたが、こうなると中華料理というより、もう西域の食文化圏ですね。いろいろな香辛料をふんだんに使った味がなんともエキゾチックで、異国情緒をそそられます。たまに唐辛子のバクダンが口に入って、辛さのあまり味が分からなくなることも(笑)

さて、ホテルへと戻ります。市街中心のロータリーでは、敦煌のシンボルである飛天(天女)の像が立っています。この頭の後ろで琵琶を弾くスタイルは「反弾琵琶(はんだんびわ)」と呼ばれ、飛天を表現する際の定番のモチーフとなっているとか。

〈つづく〉

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現代的なライトアップがちょっとケバケバしい、反弾琵琶の天女像

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