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【短歌】羽根はなくても


晴れたなら光が入るはずだろう津田沼パルコ曇天の下


大寒にケトル震わせ海竜の今際の声を放ちつつ朝

三万円 罰金刑に処せられるのも怖いから 束ねたら薔薇

ぬるま湯で溶いたじごくにまみれそう やわこく地獄、めんこく地獄

板橋と呼んでほとんど差し支えないほど北の、そうなの、来たの

さざんがく、さざんがくって唱えたら散々な夜にひらくさざんか

豆の数だけ歳を取り 鳩、ぼくら、よわよわしくていい、と書くメモ

「飛翔」去る桜通りのロータリー 羽根はなくても歩み続けた