伊藤栄之進

砂を数え終わるまで雲をつかんで待っててよ

伊藤栄之進

砂を数え終わるまで雲をつかんで待っててよ

記事一覧

無責任な時間と風景の共有

中学の時の同窓会が行われた。 開催されるのは初めてのことで、卒業して以来、二十七年ぶりに集まる。 ひとことで言えば、楽しく可愛らしい三時間だった。 だったんだけど…

伊藤栄之進
7か月前
196

脚本を書いて小銭を稼ごう

マネージャー矢崎との会話。 わし「そう言えば札幌での脚本ワークショップとやらに人は集まってるのかい?」 矢崎「苦戦してる見たいだねぇ」 わし「ふーん」 矢崎「お前…

伊藤栄之進
10か月前
93

沈黙

遠藤周作『沈黙』再読。 何度目だ? 散々山だ山だとぬかしておきながら近頃は海に縁のある本を読むことが多い。 そういえば先週も離島へ行った。 取材というか、なんかだ。…

167

晃石山

千葉から栃木へ移動するよりは楽かろうと思い前夜から浅草の仕事部屋に泊まったのだがきっちり寝坊した。 そもそも週に一度か二度しか使わない仕事部屋に家賃を払い続ける…

70

富山

矢崎「Sプロデューサーが打ち合わせしたいって」 ワシ「ワシはもう山でしか人と会わんのや」 矢崎「うん、だから山に来るって」 ワシ「マジか。どうかしてるな。始発に乗っ…

93

高宕山

夏頃から行こう行こうと決めていたもののなかなかタイミングが合わず攻められずにいた高宕山へ。 が、きっちり寝坊した。 日の出と共に向かうつもりが起きたのが八時半。 …

88

無理に理屈を添えてみる

登山やキャンプの翌日にギアをメンテナンスしている時間が好きみたいだ。 昨日の汚れを落としつつ反省もして次の機会を想像計画する。 過去と未来を繋ぐ今、だから好き。 …

111

伊予ヶ岳

前日に助手の白川から「藪漕ぎってどんな感じなんですか?」と質問を受けて説明したせいで夢の中でまで藪漕ぎして蜘蛛たちと壮絶なバトルをするハメになったから絶対に許さ…

89

スープ

なんだかサポートという名の投げ銭をして下さった方が多々いらっしゃったようでなんだかありがとう。 夕方頃から都内に向かう。 この時間だと高速までの道はクソ混むのだ…

111

そんなわけで

そんなわけで時間が出来たわけなのでな。 noteでも更新しようと思ったらPCが古すぎて更新が出来んようになっとった。 確か東京喰種の頃に買ったPCだものな。 壊れなければ…

241

ハートにファイア

ときどき訪ねて来る厄介な客人の凪。 これがやって来ると心がうんともすんともで、文化的な何かを摂取する窓口が閉ざされるっちゅうか、本もダメ、音楽もダメ、映画も何も…

121

とんとん

前回の更新がいつだったか。 その間も呼吸なりなんなりはしているので私は生きている。 子猫が二匹ほど家族に加わる。 日々はネコスタグラムなインスタグラムになってし…

95

生きてきたぶんだけ訃報も届く。 好きだった人たちのそういった知らせがなする寂しさはいつか自分自身に巡って来るその順番の時の為の屈伸運動みたいなところもあるのかも…

84

セルリアン

儀式的なタスクを幾つか消化してからでないと仕事をするモードに切り替わらないのでそうしている。 朝まで頑張らねばならぬのだが頭がいまいちシャッキリしない。 天気の…

71

あ〜

昼過ぎに起きて仕事部屋に来て、とりあえず風呂に入り「あ〜」っつって。 髪が乾くまで音楽聴いて「あ〜」っつって。 腹が減ったので天ぷらそばを食いに行って「あ〜」っ…

72

ふらりと大阪に来てみた。 急いて流れているふりをして其の実澱み濁っている川は端から川面を眺めているかせめて笑って川藻になるか。 藻でいい。 藻がいい。 も。 藻…

66

無責任な時間と風景の共有

中学の時の同窓会が行われた。
開催されるのは初めてのことで、卒業して以来、二十七年ぶりに集まる。
ひとことで言えば、楽しく可愛らしい三時間だった。
だったんだけど、もう少し書けることがある気がするので思う様に。

中学時代というのは自分の人生の中で最も内向的な暗黒期だった。
何度も後戻りできない道に迷い込みそうになった。
それでも決定的に踏み外さずに済んだ理由の一端が本日垣間見えたというかね。

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脚本を書いて小銭を稼ごう

マネージャー矢崎との会話。

わし「そう言えば札幌での脚本ワークショップとやらに人は集まってるのかい?」
矢崎「苦戦してる見たいだねぇ」
わし「ふーん」
矢崎「お前に人気が無いんだろうなぁ」
わし「なにおぅ。まあでも人気は無いぞ」
矢崎「せめてなんか煽りの文章書けや、noteにでも」
わし「やぶさかではないが、なんて書くかね?」
矢崎「『○ミュの書きかた教えます』とか」
わし「シンプルに炎上すっぞ

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沈黙

遠藤周作『沈黙』再読。
何度目だ?
散々山だ山だとぬかしておきながら近頃は海に縁のある本を読むことが多い。
そういえば先週も離島へ行った。
取材というか、なんかだ。
そう、海を見てきた。
『沈黙』イコール海というのも少々乱暴な話なのだが、いつぞやの取材のついでに寄った遠藤周作文学館が海っぺりの、実にロケーションの素晴らしい、同伴したアラケンに「近所にあれよ、此処」と歎息したほど海海した場所だったの

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晃石山

千葉から栃木へ移動するよりは楽かろうと思い前夜から浅草の仕事部屋に泊まったのだがきっちり寝坊した。
そもそも週に一度か二度しか使わない仕事部屋に家賃を払い続けるのはいかがなものかと思いながらも先日契約更新した。
ダラダラと生きておるな、ワイ。

そんなわけで栃木へ向かう。
そして晃石山を登る。
以上。
景色や山で感じたことを随筆るほどの筆力は無い。
串田孫一のような私的情緒を売っておくれよブラック

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富山

矢崎「Sプロデューサーが打ち合わせしたいって」
ワシ「ワシはもう山でしか人と会わんのや」
矢崎「うん、だから山に来るって」
ワシ「マジか。どうかしてるな。始発に乗って来やがれって言っておいて」
矢崎「伝えておきまーす」

朝六時、駅。
S「おはようございまーす」
ワシ「てぃーっす(マジで来やがった。どうかしてるな)」

そんなわけで二人で千葉の富山に登る。
八犬伝ゆかりの地であることに他意は無い。

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高宕山

夏頃から行こう行こうと決めていたもののなかなかタイミングが合わず攻められずにいた高宕山へ。
が、きっちり寝坊した。
日の出と共に向かうつもりが起きたのが八時半。
パッキングは前日にしていたので九時には出発することが出来た。
何があっても午前中に仕事は入れない起きられないむしろ起きたくないし行きたくないの私が山となると午前中から活動出来るのは不思議なものだ。
仕事で出会った人の何人かには怒られるだろ

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無理に理屈を添えてみる

登山やキャンプの翌日にギアをメンテナンスしている時間が好きみたいだ。
昨日の汚れを落としつつ反省もして次の機会を想像計画する。
過去と未来を繋ぐ今、だから好き。
と、無理に理屈を添えてみる。

土曜の夜はオンライサロンをやっている。
基本的には脚本添削の時間なのだが、そう毎週作品提出があるわけでもなく、そんな日は方向性の定まらない談話を繰り広げることになる。
それはそれで得たり失ったりするものもあ

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伊予ヶ岳

前日に助手の白川から「藪漕ぎってどんな感じなんですか?」と質問を受けて説明したせいで夢の中でまで藪漕ぎして蜘蛛たちと壮絶なバトルをするハメになったから絶対に許さない。

そんな悪夢から覚めてからマッターホルンに向かうことにする。
千葉のマッターホルンこと伊予ヶ岳。
このスケール感が良い。
千葉の渋谷は柏らしい。
千葉という言葉の響きには様々な価値観をぼんやりさせる効果があると思われる。
妙見様の御

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スープ

なんだかサポートという名の投げ銭をして下さった方が多々いらっしゃったようでなんだかありがとう。

夕方頃から都内に向かう。
この時間だと高速までの道はクソ混むのだが眺めは良いから気に入っている。
今日は富士山が見えた。
関東平野に感謝だ。
千葉から都内に入る辺りの風景にずっと既視感を感じていたのだがどうやら『ジッピーレース』だな。
ありがとうアイレム。

事務所で中村哲人がラーメンを振る舞ってくれ

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そんなわけで

そんなわけで時間が出来たわけなのでな。

noteでも更新しようと思ったらPCが古すぎて更新が出来んようになっとった。
確か東京喰種の頃に買ったPCだものな。
壊れなければ買わないという性格もいかがなものか。
無いなら無いなりに何も無いでも生きていられる性格の延長線上のそれだ。
しかしながらいよいよニコ動すら見られなくなってしまった。
なので今日は断固としてPCを買いに行くことにする。
色々区切り

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ハートにファイア

ときどき訪ねて来る厄介な客人の凪。

これがやって来ると心がうんともすんともで、文化的な何かを摂取する窓口が閉ざされるっちゅうか、本もダメ、音楽もダメ、映画も何もかもダメ。

受けつけない。

それらを受けつけない状態だと仕事も捗らないどころか、手につかない。

こんなんで心を落ち込ませるほど若くもない。

色々試みるけど結局は風待ち。

諦めは一番手前の引き出しに。

そんな中で42歳になりまし

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とんとん

前回の更新がいつだったか。

その間も呼吸なりなんなりはしているので私は生きている。

子猫が二匹ほど家族に加わる。

日々はネコスタグラムなインスタグラムになってしまっている。

まあ良し。

神奈川某所で取材を終え、ひとり蕎麦を啜っている最中に奈良の出来事が起きた。

そのまま天園へひとりハイキング。

山中でもそのことを考えていた。

だからか、転けた。

久しぶりに野うさぎを見たからトント

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生きてきたぶんだけ訃報も届く。

好きだった人たちのそういった知らせがなする寂しさはいつか自分自身に巡って来るその順番の時の為の屈伸運動みたいなところもあるのかもしれん。

その列はベルトコンベアーなのかロケット鉛筆なのか。

なるべく割り込まないようにしようと思うし割り込むんじゃねえぞと強めに思う。

アーリントン墓地のような景色が浮かんだのは多くの人を好きになってきた証かな、

花。

セルリアン

儀式的なタスクを幾つか消化してからでないと仕事をするモードに切り替わらないのでそうしている。

朝まで頑張らねばならぬのだが頭がいまいちシャッキリしない。

天気のせいかしら。

そういえば先日ふらりと大阪に行って来た。

南蛮文化館に行きたかったのだ。

5月と11月にしか開いていない。

数年前、おそらく『静かの海のパライソ』に取り組んでいたときに存在を知って、ずっと行きたいと思っていながらな

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あ〜

昼過ぎに起きて仕事部屋に来て、とりあえず風呂に入り「あ〜」っつって。

髪が乾くまで音楽聴いて「あ〜」っつって。

腹が減ったので天ぷらそばを食いに行って「あ〜」っつって。

スーパーに行って買い物してスタバ行ってアイスコーヒー買って仕事部屋戻って飲みながら「あ〜」って言いながら今これを書いている。

眠くもないし腹もくちくなったし、あとは仕事をする以外はやることが無い。

仕事以外にやることが無

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ふらりと大阪に来てみた。

急いて流れているふりをして其の実澱み濁っている川は端から川面を眺めているかせめて笑って川藻になるか。

藻でいい。

藻がいい。

も。

藻的役割と藻的立回り。

私はそうすることにする。

藻はそうすることにします。

そういえば先日ANGAへ行って来た。

ANGAと山口洋とTOKIE。

好きなものが三つ。

好きなものが三つ藻。

これは行けってことだとお藻た

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