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無口な歌詞

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あの日から、やめられない作詞。 歌い出してくれたら嬉しいのに。
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#作詞

sayonara

sayonara

欠けた記憶ほど
よく語る
埋められない
大きさを知るから
.
願うばかり
無地の夜
離れ離れでも
.
静かに脈を打つ
その途中で
逆を見る
不思議を一つでも
減らしておきたくて
潤んだ世界に
さよならを言う
独りなら
何処へでも行ける
.
.
惚れた昨日ほど
また光る
超えられない
正しさを知るから
.
黙るばかり
無事な夜
隣り同士でも
.
幽かに花は散る
その普遍で
底を見る
不思議と最後まで

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花束と炭酸

花束と炭酸

涙には
溶けきらない
愛しさの成分が
浮かんでは弾けて
潔く割れながら消える
.
数えられるくらいならば
暇潰しにでも
するつもりだったのに
.
抑えられなくて
呑み込んだ
もう勢いに任せて
忘れてしまおうとした
その痛みには
慣れている筈なのに
同じだけ
また涙に変わった
温かいまま
落ちてゆくのを
黙って信じた
.
.
時間には
超えられない
淋しさの一端が
曲がっては離れて
美しく朽ちながら

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木蓮と泡沫

木蓮と泡沫

唐突に
語り出せば
終わりに向かう
列は途切れる
.
立ち止まる交差点
緩やかな熱
草臥れた足音
.
その手を掴んだ
きっと選んだ
あの幾つかの中から
誰にだって
信じたいものの一つや二つ
あるということが
もう証明する必要のない
そのままの声で
愛で嘘で夢で
罪で運で
僕だ
.
.
健全に
思い出せば
栞を挟む
今も生まれる
.
振り返るカレンダー
滑らかな円
間違えた感動
.
また手を伸ばした

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呼吸

呼吸

簡単に眠れるなんて
いつぶりだろう
と考えながら
布団の奥へと沈んでゆく
.
もう二度と
醒めない夢の中でも
呼吸は止まない
.
不自然に
心ゆくまでは
黙っている
届かないくらいが
ちょうどよかったのに
それでも
これはどうしてか
浮き輪も持たないで
堕ちてゆく底
.
.
永遠に眠れるなんて
今さらだろう
と間違えながら
瞳の奥へと潜ってゆく
.
もう一度
逢いたい夢の中こそ
呼吸は尽きない
.

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どっちもどっち

どっちもどっち

命らしく
そのままで
輝こうものならば
ここでお別れ
.
優しさの代名詞
愛と勇気
もうそろそろグッバイ
.
信じられないんだ
それもそうか
他人事だからね
いつまでも
涙ながらに語った言い分
傍から見れば
どっちもどっちのイーブン
あとは多分
難易度の違いくらいで
見分けもつかない
その上でどっちになりたいのか
.
.
心強く
あるために
羨もうものならば
すぐに品切れ
.
愉しさの寒暖差
夢と

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奇跡に狙われている

奇跡に狙われている

そして
背を向けた
あっちも
輝いていたから
.
まだまだ遠い空の色
忘れられず
.
心許ないからかな
泣いてばかりの
この頃は
理由だけを捜しながら
わざとらしく迷った
いつもの道
逢いたかったんだ
多分きっとさ
.
.
やがて
手を振った
そっちが
賑わっていたから
.
いよいよ長い風の中
見つけられず
.
取るに足りないとはいえ
逃げてばかりの
あの頃は
自由だけを叫びながら
わざとらしく笑

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演者

演者

思い出を並べた
窓際の本棚
模様替えで動かせば
埃と共に見つかった写真
.
その度に開かないと
忘れてしまうようなものでも
こんなに恋しい
.
知らなかった
そんなことばかり
笑っていいのか
判らないのならばもう
知らないふりのまま
知ったかぶりのまま
演じてみる
感慨深そうな顔を作って
程よい涙も抱えて
なりきってみる
たまには
.
.
溜め息を重ねた
街角の公園
遠回りに準ずれば
視界の隅で見

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ケダモノミチ

ケダモノミチ

切り取れば
幾つでも
物語は生まれる
この今だって
.
その笑顔に忍ばせた
遅効性のばい菌が
思い出の中で猛威を振るう
.
勝てない
そう知って
初めて
痛みを伴って
ぼろぼろのままに
天を仰ぐ
泣いてもいいけれど
替えの服は持っていない
汚さないでね
.
.
踏み出せば
何度でも
紙芝居は始まる
今さらだって
.
その言葉に灯らせた
指向性の眼光が
優しさの外で好機を狙う
.
咲かない
そう知っ

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一番遠い雲

一番遠い雲

それぞれに泣く夜
人知れずとも
やがて流れ着く先には
きらきらと
.
舟に引かれた光
その色は
七つどころではない
.
ここから一番遠い雲を
今日も静かに見つめている
何かの拍子で
降りかかってこないかと
落ちる訳もない
その柔らかさのこと
考えている
ここから一番遠い雲は
気づくと
すぐ近くにあった
.
.
どうしても止む雨
仕方ないから
きっと思い出す頃には
まざまざと
.
酒に呑まれた瞳

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Barking up the wrong tree

Barking up the wrong tree

判りきったことを
敢えて何度も
確かめたかった
嬉しくて
.
花と散り際
抱かれるようにそっと
見つめ合いながら
.
空をかける
流れる風を詠み
滑り落ちれば
好きだったことまでも
忘れられるだろうか
また一から
始めたくなった
なんて
恰好よすぎるかな
.
.
思いついたことも
既に幾つか
懐かしくなった
眩しくて
.
雨と泣き言
赦されるようにきっと
苛まれながら
.
星に黙る
倒れる雲を裂き

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水槽の底

水槽の底

そのさようならを
私は見ていない
雨の溜まった水槽の底は
思ったよりずっと昏い
.
手探りで
掴んだつもりの
左手の袖口
.
やっていることは
変わっていない
知らないことだって
数えきれない
折り畳んだ
夢の真ん中なんて
あるんだろうか
今日もまた
ここまで
.
.
その懐かしさを
私は信じない
神に願った水曜の午後は
思ったよりもっと苦い
.
いつの間に
迷ってしまった
思い出の入口
.
待っ

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invincible

invincible

同時に
落ちてはくれない涙
ばらばらに
流れたその先で
一つになる
.
美しい始まりにはまだ
足りないものが
多過ぎる
.
然らば諸共
そんな拠り所
知らずに
頼り切ってしまい
引くに引けなくなっている
語るほどの
愛は要らない
ただそっと心を
洩らすくらいならばと
.
.
何度も
消えてはくれない光
ばらばらに
外れたその先で
一つになる
.
新しい閃きにはまだ
待てないことが
多過ぎる
.

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climax

climax

巡り逢い
そして
また
別々の方へ
.
それが一回転
脚色に個人差はあっても
同じ結末を知っている
.
涙に譲った
クライマックス
幕が下りるまでは
拭わない
自分で決められない
だからこそ
自然に泣きたい
懐かしさよりもずっと
当たり前の場所で
ひとり
.
.
奪い合い
そして
また
特別な物へ
.
それが及第点
約束に時間差はあっても
同じ退屈を知っている
.
痛みの走った
クライマックス

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横顔

横顔

安らかに眠る
横顔に語る
あれはいつかの思い出
捨てたりしないで
.
半分だけ
消した灯りに
写る夢
.
涙ぐんでも
決して落とさない
それはきっと
取るに足りない
優しいだけではもう
何も守れない
それくらい
誰でも知っているからこそ
誰にもできない
なんてこともあるだろう
.
.
朗らかに笑う
横顔に黙る
あれはいつもの風景
飽きたりしないで
.
一瞬だけ
止めた呼吸に
残る声
.
思い出して

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