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農業の発展のためには、失敗は省略したほうがいい?

先輩農業者たちは言う「農業は失敗の連続だ。」と。
それに加えてこうも言う、「だから面白い。」とも。


その先輩たちは考えてくれる。
「自分たちのしてきた無駄な努力や失敗などすっ飛ばして、後輩たちが安心して農業に取り組めるような環境が作れないものだろうか」


そして実際、たくさんのことを用意してくれる。
「この品目に絞って作れば初心者でも作れるよ」
「作れたら買い取ってあげるから販路開拓もしないで栽培に集中できるよ」
「作業計画から品種選定、栽培のポイントまで、しっかり資料にまとめておいたよ」

それは新規就農者には大変助かる提案には違いない。


でも待ってほしい。
それらを用意すれば用意するほど失敗は少なくなる。
つまり、自分たちで言っていた「だから面白い」の部分をすっ飛ばしてしまっているということではないのかな。


新規就農者が安定して農業を仕事にしていけるということは、農業全体で言えば発展につながることだし、リスクなんぞ求めていない新規就農者にとっては農業界に足を踏み入れるための後押しになることは間違いない。とても大切なことだ。


ただ、自分のような
「農業ってなんか自由で面白そう」
というモチベーションの新参者たちにとっては、面白みを削いだものに感じてしまう。
釣りに行きたいと言ったのに、刺身を買ってあげると言われたような感じ。


リスクを取って進んでみたから見えてくる、面白い景色があるんじゃないか。失敗しても進み続けること、それ自体が自分の力になることもあるんじゃないか。


いつか先輩農業者たちと飲みながら
「自分の思う農業やってきて大変でした。でも、だから今も楽しいです」
と言えるような農業者になりたい、と今の僕は考えている。







とか、カッコつけたことを言いながら、用意してくれた大切な知恵や制度は恥ずかしげもなく使わせてもらうのせだったとさ。。
というストーリーも全然ありかな。

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