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210810

仕事の日記。自分の感覚の備忘録。

先週末、我ながらひどい仕事の進め方でひとつの山を乗り越えた。土日も含めてほぼ毎日その仕事のことばかりを考える状態。過去に経験したことのないタイプの追い詰められ方で、連日「もうダメかも」と自宅で唸っていた。余裕を失い、家事も完全に放棄し、(私よりも絶対に忙しいはずの)夫に甘えた。ほかの同僚にすれば、きっとどうということもない仕事だと思う。でもやっぱり転職してきた身で、これまでの職場環境との違い、扱ってきたコンテンツそのものの違い、関係者との関係性の違いなど「小さな未経験ゾーン」が降り積もった結果「これまでしてきた経験と全然違う…!」という感覚で胸がいっぱいだった。驚くほど応用力がなくて、とても情けない気持ちだった。絵も描けなくなり、疲れ果てていた。

いちばん堪えたのは、自分が前職で10年くらい培ってきた判断軸について、関係者の一人から「そのような判断の仕方は一般的にはありえない」とグサリと言われたこと。(そうか、私がこの10年かけて正しく合理的だと信じるようになっていた判断軸は一般的ではないからと否定されるものだったのか・・・。)言われた瞬間、自分の10年を否定されたような気がして、それなりにプライドが傷つき、うちのめされた。

でもその一言でようやく分かった。やっぱり畑が違うところに私はやってきたのだ。表面的には同じような作業をしているけど、価値基準も判断軸も、新しく生まれ変わる必要があるらしい。その指摘を受けて以降、新たな価値観でどうにか乗り越えた。慣れない判断基準を適用した結果、ジレンマで心はボロボロになった。それでも長い目で見れば、2つの世界を知っていることは、基本的には豊かなことだと思う(思いたい)。

いつも環境にどっぷりハマって過剰適応しがちな自分が、ここにきて再び全く新しい世界に「ある程度の適応」を試みている。適応しないとやっていけないが、自分を傷つけたくはない。そのバランスがまだとれていない。今はとにかく過去と現在の摩擦の量が凄い。年齢のせい? 前職に浸かる時間が長すぎたせい? ちょっとずつ色々な要因で時間がかかり、想像以上で骨が折れる。

このままやっていけるだろうか? 布団の中で不安になる夜も多い。

それでも、この文章が「なつかしい」と言えるときがいつかきっと来るはず。これまでだって、打ちのめされてはどうにかしてきた。今回も、きっと大丈夫と思いたい。この嵐が過ぎたあと、どんな自分になっているだろう。今はできることをやっていく。少なくとも自分自身や自分が作っているものを信用できるように進む。


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