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コロナの混沌の中で、いつもと違うことを

今回の記事は、いつもとは違って、noteらしい随筆です。

新型コロナウイルスの拡大により、休校要請や在宅勤務など、人々を自宅へ向かわせる力が強まっている。自宅の中で何ができるのか。自分の可処分時間が増えたが、肝心のやることが見つからない。ゲームをしたりネット動画を見たりして、ゆっくり楽しむかという気も起きてくる。

しかしそれではただの長い居眠りのように、未来に価値は生んでいないし、自分の楽しさをそれほど高めてくれるわけではない。なぜなら、動画やゲームはその世界の中に埋没させて、その世界観を二次体験させるという幻想に過ぎないからだ。少なくとも自分は、それだけで自分の欲求を実現できるわけではない。

自分の内なる欲求を、目の前に現出させることが、何よりも自分の欲求を満たしてくれる。そして、知らない世界に入り、新しくて心地よい刺激に触れたときには、何よりも自分の好奇心を興奮させてくれる。それが自分の認める「楽しさ」だ。

楽しさは人間誰もが持つ感情。その感情は誰にも奪うことはできない。自分のルール次第でどんな形にも変容させることができる。家にいながら、今を楽しく、これからも楽しくするために、できることは何なのだろうか。

そこで、インターネットの世界から受けられる「楽しさ」を考える。インターネットなら自宅にいながらいくらでもできるから。

「楽しさ」の広さと深さ

「楽しさ」の感情の中には、「広さ」と「深さ」の性質があると思っている。

「深さ」はわかりやすい。その感情にどれほど没入できるか。「楽しさ」の対象に対する思い入れが深いほど、「楽しさ」の感情も深くなる。

では、「広さ」とは。これは今までの自分には足りていなかった軸。これは「楽しさ」の受容性。どんなことを楽しいと思えるか。さっきの「知らない世界に入り、新しくて心地よい刺激」に似ている。今まで自分の知らなかった世界やモノが内在する魅力に触れられる機会は、インターネットの世界ではとても多い。しかし、普通にしていたらその魅力に気づかずに素通りしてしまう。ニュースやtwitterで目にしても、特に目をやることもなく脳はその情報を捨ててしまう。

でもコロナのせいで、いつもよりちょっとだけ時間に余裕があるので、目にした情報に立ち止まることが多くなった。その時は素通りしても、後から思い出してネット検索することもあった。

宇宙の話を最近よく聞くな。
植物肉がもうすぐ日本でも普及するらしい。
宗教って実は、世界を知ることにすごく重要だ。

考え込む時間も少し増えたから、自分の中にあった細々とした記憶や考えが繋がり合い、新しいアイデアへ変容していることもあった。
自分の意見やアイデアができた時、「世界にはこんな面があったのか!」という刺激が脳を駆け巡る。その時、自分の中の「楽しさ」の受容性は広がる。次からその情報を見た時、きっとそれは楽しいものだろう。

今とこれから、楽しさを広げる

世界情勢がどんなにダイナミックに変化しても、自分の価値観は自分の支配下にある。支配下になければいけない。今を楽しく、これからも楽しく生きるためには、インターネットの世界で「楽しさ」の「広さ」を大きくすることを意識しよう

twitterとかを見ていると情報は140文字以内でとても短く、とても多くのツイートが上から下に流れていく。その中で一つ一つの重さなんて吹いたら飛んでしまうものがほとんどだ。短時間で判断できる情報は思考もそれなりに浅くなってしまう。自分の知らない世界を見つけることは難しい。
twitterに限らず、インターネットの世界はわかりやすさを重視した情報が目につきやすく、思考をあまり必要としない記事が上に現れる設計にされている。その世界に埋没すると、短時間で受ける刺激にしか自分が反応できなくなり、深い思考をすることを忘れてしまう。浅い情報にのみ楽しさを覚え、楽しさすらも浅くなっていく。深い楽しさは自分から遠のいていく。

最近の自分は部分的にでもそうなっていた気がする。

でもきっと、深い楽しさのほうが長続きしやすく、より深淵で魅力的な世界を伝えてくれると思う。その世界観を味わって、新たな刺激を見つけることができれば、きっとその世界観で深い魅力に浸ることができる。次の世界に旅立つ好奇心も湧き上がる。それが質の高い「楽しさ」ではないだろうか。

インターネットの情報氾濫の世界で、感性を高めて刺激の受容性を高めること。そうすればきっと、良い情報が目にとまるはず。その情報について調べ、じっくり考え、自分の中に取り込むことができると、その世界の魅力を取り込むことができる。そうすれば、「楽しさ」の「広さ」は拡大して、昨日より多くのものに「楽しさ」を感じることができる

コロナウイルスが落ち着くまで、ゆっくり思考して「楽しさ」の面積を増やしたら、それが終わる頃に自分の世界が広がっていることに気づく。そしたら、日々楽しいことがもっと増えるだろう。しばらくはそんな世界観で生きていきたい。


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