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46億年の地球の歴史から、今の私たちを見て

YouTubeで素敵な動画を教えて頂いたので、この動画を見た感想をつづります。タイトルは「地球そして生命の誕生と進化【最新版】」、時間は66分ほどです。東京工業大学の丸山 茂徳 先生の研究成果を動画化したものだということで、46億年の地球の歴史について、様々な視点からの最新知見が凝縮されています。


この動画を通して、地球はこれまで幾多の劇的な環境変化を経験し、地球上の生物は絶滅と勃興を繰り返してきたということがよくわかります。そして、46億年の歴史の中で、人類はラスト数百万年ほどにしか登場しません。

46億年の中で地球環境を最も大きく変動させた要因は、隕石の衝突と宇宙線の暴露、そして地球内部のマントル運動でした。隕石の衝突はイメージしやすいですが、はるか遠くの超新星爆発による宇宙線の飛来したり、地球内部のマントル活動による地場の変化で、太陽からの宇宙線が時折大量に地表へ売り注いだりすることで、地球上の生命は直接ダメージを受け、雲生成により全球凍結が発生するなどのダイナミックな変化が発生しました。

生命進化には3種類あります。隕石衝突や全球凍結などのイベントによる大量絶滅。大陸の分裂に伴う茎進化。大陸同士の衝突に伴う冠進化。生命は、地球のダイナミズムに合わせて何十億年も進化してきました。

現在、私たち人類は気候変動問題という大きな課題に直面していますが、この動画を見た後には、今の気候変動は地球にとってはほんの小さな変化に過ぎないと感じさせます。私たちの生きる時間スケールは数年から数十年のことなので、その時間スケールに置いて解決するべき問題なのは間違いないのですが、地球や宇宙の活動次第では、これから今の気候変動など吹き飛ばしてしまう大きな環境変化が地表に襲いかかるかもしれないと、現実味を持って感じられます。

この動画の面白いところは、現在の地球までにとどまらず、地球の滅亡まできちんと描いている点です。人類の手で作られた人工生命体は宇宙に進出し、人類の限界を超えて進化していき、生物としての人類の役割は終演を迎えるだろうと予言をしています。そして、45億年後には天の川銀河とアンドロメダ銀河が衝突し、80億年後には太陽は膨張し地球を飲み込むと予想しています。

私がこのnoteで取り上げることの多い気候変動ですが、この現象はせいぜい数百年ほどのスケールで語られることが多いです。しかし、億年単位を基本とした時間スケールで語られるこの動画は、私の知識と想像力を刺激し、高めてくれました。この知識と想像力が今の問題にどのように作用するかはまだ想像できませんが、この動画は地球と私たち人類の意義と居場所を見つめ直す大切なきっかけを提供してくれました。

人類は、宇宙や地球から見ればとてもちっぽけな存在です。しかし一方で、宇宙や地球の大きなストーリーの中に組み込まれた1コマであることは間違いありません。科学技術の発展によって、宇宙に飛び出して永遠の生命を作り出すこともあるかもしれませんが、それは紛れもなく、今人類がこの地球上に存在していることが条件です。今日という日はこれまでの何億年分もの積み重ねであり、今日という日はいつか何億年後かの世界につながる。新しい感覚が、自分の中に生まれた気がします。



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