今頃の件

 せっかく若い人が働く所に勤めることになったのに全く恋愛絡みはないとみた。はぁ・・・やっぱ違う所に行って待ち人探そうかな。

そんながっかりした昨日は私の誕生日。全身筋肉痛で全く休まらない一日で三年ぶりのがっかり誕生日でした。もっともっと成長した形で納得のいく誕生日にしたかったな。そんな夜に、今日は何の曲を聴いて落ち着こうかな~なんて考えていたら、宇多田ヒカルさんの『Stay Gold 』が何でか知らないけど心に「グッッッ!!!!」って感じできて多分魂が出ました。

思い出したんです。去年の8月のお盆バイトにたまたま行ったら出会った人の事を。男性というか男の子って感じで。私よりもずっと年下君。息子のようにも思えたけれど、彼からは圧倒的な強さのオーラを感じた。そして隣にいると「俺はあんためっちゃ好き!」が伝わってきたんです。かなり自意識過剰っぽいけど、例えるならまだ言葉がわからない我が子が母親に対してまっすぐ愛してるよ!大好き!ってくる感じ。彼は右隣にいたんだけどさ、私の右半身が痺れるくらい伝わってきてこの子は一体何なんだろう。私のこれからにどんな影響を及ぼす子なのだろうかと思ったけど、この約一年後の自分が宇多田さんの曲を聴いてこんな気持ちになるなんて思ってもみなかった。

ぜひ『Stay Gold 』の歌詞を見てもらいたいんだけど、何となくこっちが上な感じする曲なんですよ。なんと言っても曲中の最大ポイントの言葉「だいすきだから。ずっと。何にも心配いらないわ。」って。もうこんな言葉出てきちゃったら私は涙うるうるでした。

はじめましてと挨拶をした日。年下君は途中で帰ってしまったんです。もう帰っちゃうのかぁと思ってたら、その時偉い人から聞かされたのは、彼には生まれつきの病気があり、とても体が弱いこと。この間まで入院していたこと。本当は5時間働くのが限界であることでした。

たぶん。偉い人が教えてくれた事は彼が隠していた事だったんです。人に教えてはいけないことだった。

バイトの最終日。私は彼にありがとうと言ってさよならできました。でもやっぱり後悔というか、何とも言えない心残りがあって。歳が離れ過ぎていることを気にしすぎてうまく受け入れられなかった事や少し冷たくしてしまった事。何とも大人げなかったと。いや、これは大人げないというよりは「私が子どもだった。」の方が正しいのか。

私は弱い人に弱い。いつもそういう人に気持ちが行ってしまう。この年下君。来年就職だ。地元に残るのか県外行くのかすらわからないけど、彼の少しの思い出の中に私が残ってますように。宇多田さんの曲を聴いてあなたを思ってる人がいることが届きますように。誰でもいいから苦しい時は助けてと求めてほしい。私も無理をしてた人間だからわかる。彼の病気の苦しさとは比べものにならないかもしれないけれど、苦しい経験してその強さがわかる人もいるから。

彼は強すぎたのかもしれない。そういう人にしか生まれ持ったものを与えないんですよ神様は。

私には彼に強い強い女性が守ってくれるのが見えた気がしました。なので、こんなに思っているけど、出る幕はもう二度とないでしょう。だからこそ、この曲がグッときた夜は彼の健康を祈ろうと思います。



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