見出し画像

「会議前の雑談」を見るだけで、チームがうまくいっているか分かる

ゆっくりと対面での打ち合わせなどを再開している企業も多いと思いますが、このツイートで書いたように「会議前の雑談」といったちょっとしたことでチームの健全性は測れるなと思いました。

私は経営管理を担当しているので、いろいろな組織のチーム会議に出席することがありますが、この「会議前の雑談」から読み取れることは本当に多いです。

まず、会議室に入ってきたときのみんなの表情。うまくいっている組織だと、同僚の顔を見つけるとぱっと顔が明るくなり、すぐそこで会話がはじまります。「この前の提案がすごくうまくいったんだよ」「こんないいサービス見つけたんだけど知ってる?」という仕事の話だけでなく、「すごい美味しい焼肉屋みつけたよ!」みたいなプライペートの話まで、打ち解けた雰囲気でいろいろと話が進みます。

こういう組織でなぜ雑談がはじまるかというと、メンバーと顔を合わせていない時でも、組織のことを考えているんですよね。だから新しいアイディアを思いついたり、よい情報を得たり、プライペートで楽しいことがあればそれを「共有」したくなる。組織のみんなが互いに好意的な感情を持っていることがポイントで、人から強制されなくても自然と雑談や円滑なコミュニケーションが生まれてきます。

一方で、うまくいっていない組織では、会議室に入ってきても特に同僚と会話もなく席につき、そのままPCを開いて仕事する人が多いです。そして、会議の主催者が入ってきて打ち合わせをはじめても、まだそのまま内職を続けていたり、、、

こうなってしまう理由はいろいろありますが、うまくいっていない組織は、とにかくメンバー間のコミュニケーションがぎくしゃくしています。だから自発的に情報を提供したり、交換しようとする気持ちが起きない。こういう組織の不満によくあるのは「情報共有がなされていない」というもので、それを真に受けてデータベースを整備したり、勉強会を開催してもまったく問題が解決しないことはよくあります。そもそものメンバー間の関係性に問題があるので、そういった施策では課題が解決しないわけです。

このように、「会議前の雑談」といったなにげない振る舞いにこそ組織の(本当の)状態がよく表れるし、それは組織のパフォーマンスに直結していくことも多いです。

怖いのは、こうした組織の機能不全はパフォーマンスの先行指標であることが多いことで、会話なんてなくてもプロフェッショナルとして実績出していればいいでしょ、と、こういうコミュニケーション不全をマネジメントが放置していると、いつの間にか組織がうまく機能しなくなっていき、結果として業績が悪化していったりします。

経営のKPIをダッシュボードで精緻に確認して素早くアクションを取っていくことも大切ですが、同じくらいの真剣度で、こうした日常のみんなの振る舞いの意味を考えることが大切であるといつも思っています。

次は事業について。いい感じで前に進み始めています!

ここから先は

1,174字

雑感

¥800 / 月

日々考えていることを書いています

記事を楽しんでいただけたでしょうか。シェアいただけたらとても嬉しいです。