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ビジネスプランを作る上で「リアルに」役立った3冊

最近新しい事業案を色々と考えてるんですが、参考になる良い本がたくさんあるので3冊ご紹介。

巻き込む力 支援を勝ち取る起業ストーリーのつくり方

これは非常に面白い本で、資金調達で必要となる事業計画の立案からピッチの作成、投資家へのプレゼン、資金調達でのポイントなどをとてもわかりやすく説明した本。

特に役に立つのは、資金調達に成功した15社のピッチがそのまま載っているところ。

例えばこれは出会い系アプリのHinge社のピッチ。課題から解決策、競合・市場、そして製品までが分かりやすいデザインで事業の魅力を訴求していることがよくわかる。

なお、同社はこのピッチを使い、合計310万ドルを28名の出資者から集めることに成功している。

また、ピッチのポイントとして「ストーリー」と「デザイン」に焦点が当たっているところも興味深い。

投資家の判断のポイントとして、いかに魅力的なストーリーを持った事業を、説得力のある優れたデザインで伝えるか、が重要ということが強調されており、以下の引用部のように、ストーリーこそ起業の本質的な部分に触れているとまとめている。

優れたストーリーは私たちの内側にある真実を語ります。だからこそストーリーは効果的なのです。起業家精神とはある意味、再現性のある解決策によって問題が解決されるストーリーをつくり、語ることです。ピッチ資料を縫い合わせる糸がストーリーなのです。

132億円集めたビジネスプラン 熱意とロジックをいかに伝えるか

ライフネット生命のビジネスプランについて、どうやって作ったかというストーリーから、細部の分析や資料までそのまま載っており、この本もとても参考になる。

岩瀬氏がハーバードMBAで学んだことのエッセンスをまるっと、起業への熱量と一緒に注ぎ込んだ感じの事業案で、132億円を集めたことも頷ける内容。

個人的には特にペルソナについての部分が学びが多かった。ユーザーインタビューをきちんと行い、想定されるユーザー像を細かく性格付けして絞りこんでいく。

創業当初のライフネットは、まさにこのペルソナ通りのユーザーに熱く支持された感じがあり、それは事業案としての完成度の高さゆえだったんだなと思う。

ビジネス・クリエーション!

 MITの起業家センターで教えており、自らもスタートアップの立ち上げ経験がある著者による本。

起業で必要となるプロセスを24のステップに分解しそれぞれについて、実体験も踏まえてわかりやすく解説がつけられている。

特にMITは多くの起業家を輩出しているため、その事例が常に参照されるのが説得力を増している。

事業を立ち上げるためには、奇をてらったアクションよりも、必要なステップをきちんと一つずつこなしていくことの方が重要だというのが腹落ちする本。

この本を読むと、モデル化と実践が常に行ったり来たりしながら標準的な知見が蓄えられていくところはアメリカの強さだよなと改めて思う。

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おまけ(869字)
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