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グローバル経営の極北 @note

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#組織心理学

「データ経営」の前にまずマネーボールを観よう

映画「マネーボール」はデータ経営を考える上でとても良い教材。いまや、猫も杓子も、という感じで「データを経営に活用すべきだ」とみんな大騒ぎしている。ただ、経営にデータを活用する上では、優れたデータ分析家を揃えるだけでは不十分。いくら高度で有益な分析ができたとしても、それが「現場」を納得させ、彼等が自律的に動くように仕掛けなければ成果は出ない。この課題とその解決策の示唆をマネーボールを与えてくれる。 アスレチックスのGMビリーは、エール大卒のピートを雇い入れ、セイバーメトリクス

SUITSのドナみたいな人が組織に必要な理由

SUITSのドナ(ハーヴィーの秘書)の存在ってすごく面白くて、経営を考える上でも示唆があります。 ドナのところには、ハーヴィーに限らず事務所のみんなが、雑談しに来たり相談を持ちかけに来ます。で、ドナは軽妙な冗談を飛ばしながら、みんなの話を聞いてあげるし、お悩みごとも前向きに受け止めてくれます。「それならためらってないでルイスに頼めばいいじゃないの」みたいに、問題解決の後押しまでしてくれたりする。 こういうドナみたいな存在って組織においてすごく重要なんですよね。組織の人たち

なぜ目標を立てることが成功の秘訣なのか? 産業・組織心理学から読み解く

今日は最近じっくり読んで勉強しているこの本のご紹介。 経営管理の仕事をしていると、組織や人のマネジメントに長けているマネージャーとそうでないマネージャーがいることに気づく。そして、マネジメントが得意なマネージャーは必ず何かしらの「方法論」を持っている。僕もマネジメントの経験を積むにつれて、そういった「成功モデル」をいくつか持っている。これらの方法論の理論的背景を勉強したいなと思っていたのだが、この本はまさにその要望にぴったりで、非常に勉強になる。 明確で困難な目標を設定す